ツンデレ妹とヤンデレ妹に愛されすぎて困ってます!
9話「妹たちと転校生」 前編
「な、何でお前がここにいるんだ!」
「はい? 誰ですか?」
俺のクラスに転校してきたレナはさっきクラスの皆の前で自己紹介をしたばかり。
転校生かぁ……噂によると女子らしいな。
どんな美少女なんだろうなぁ……なんて考えていたら、目の前に現れた見覚えのある金髪ツインテールの美少女。
俺は思わず叫んでしまった。
な、なんてベタな展開なんだ……
「なんだお前たち知り合いなのか?」
担任の中村先生が俺たちを見てそう言った。
「いえ、全然知りません」
レナはそう言って俺を一瞥し、スタスタと窓際の最後尾の空席に座った。 
つまり……俺の隣だ。
俺の隣の席に座ったレナは相変わらず不機嫌そうな顔をして目を正面に向けていた。
うーん、こうやって黙って見てるぶんにはめちゃくちゃ可愛いんだけどなぁ。
綺麗な金髪のツインテール、猫目で整った顔のパーツ。
きっとレナの家は裕福な家庭なのだろう。
シゲ爺だったけ、執事がいるくらいだ。
それになんとなく品のある顔をしている。
「何見てるのよ、気持ち悪い」
俺がさっきからチラチラと見ていることに気づいたのだろう。
レナは俺の方を見てそう呟いた。
「べ、別に見てねえよ!」
いやめっちゃ見てるけども。
思わず大声で否定したせいかクラスの注目が俺とレナに向かった。
「おい、高崎。 うるせえぞ!」
「……すみません」
くそう……こいつのせいで……いや俺の自業自得だけど、先生に怒られたじゃないか。
「ふっ」
先生に怒られた俺を見て、レナは鼻で笑う。
くうう……憎らしい顔しやがって……
✳︎
朝のホームルームが終わり、クラスの大半のやつらがレナの周りを囲うように集まった。
あれこれレナに質問をしている。
何しろ転校生というものは物珍しいのだ。
一気にその日の注目の的となる。
そんなレナの隣の席に座っている俺はレナの姿を眺めていた。
うーん、おかしいな。 レナのやつ普通に笑って受け答えしてやがる。
俺と話す時は超塩対応なんだが……
一体どういうことなんだ……
「おい、陽太ちょっとこっち来い」
「おー、これはこれは。 俺の何かと頼りになる親友の伊藤翼くんじゃないか。 ようやく登場したなお前」
「一体誰に説明してんだよお前」
「いや、別になんでもねえ。 で、どうした?」
「そうそうお前さ、あの美少女、レナちゃんとどういう関係なわけ? 知り合いなのか?」
翼は目を輝かせながら俺に問う。
こいつ、美少女には目がないからな。
相当レナのことが気になるのだろう。
「別に。 知り合いでもねえよ。 この前妹たちと動物園に行った時に一度会ったくらいだ」
まさかまた会うとは思わなかった。
この理不尽なお嬢様に。
「それを知り合いって言うんだろ。 いやー、レナ超可愛いくねえか? お近づきになりてえ〜」
レナの方を見るとまだクラスのやつらに囲まれている。
「いや、あいつ相当性格キツイぞ」
「何言ってんだよ。 あんなに笑顔で皆と話してるじゃねえか」
再度レナを見ると俺への対応とは段違いに笑顔でクラスメイトと接していた。
「うわぁ〜、なんだあの笑顔。 天使じゃねえか……」
騙されてる。 お前ら全員、騙されてる……
✳︎
放課後、流石にレナへの興味は薄れたのかクラスメイトたちは皆、各々下校したり、部活へと向かった。
さて俺も帰るか。
俺は部活に入っていない、いわゆる帰宅部ってやつだ。
昇降口へと向かおうと席から立ち上がった。
すると、
「ねえ、あんた。 家まで送りなさい」
一瞬自分の耳を疑った。
俺の目の前にいるレナは腕を組みながらそんな理不尽なことを言う。
「な……なんでだよ。 シゲ爺とかが迎えに来るんじゃねえの」
「ちっ。 あんたもそういうこと言うのね。 いいわよ。 クラスの皆にあんたに酷いことされたって言いふらすから」
な、なんて冷酷な女なんだこいつは。
「いやいやお前の言うこと誰も信じ……そうだな」
こいつ、俺以外のやつと接してる時は人当たりいいからな。
皆信じてしまうだろう……
「……わかったよ。 送ればいいんだろ」
「ふん、わかればいいのよ」
そう言ってレナは鼻で笑った。
「はい? 誰ですか?」
俺のクラスに転校してきたレナはさっきクラスの皆の前で自己紹介をしたばかり。
転校生かぁ……噂によると女子らしいな。
どんな美少女なんだろうなぁ……なんて考えていたら、目の前に現れた見覚えのある金髪ツインテールの美少女。
俺は思わず叫んでしまった。
な、なんてベタな展開なんだ……
「なんだお前たち知り合いなのか?」
担任の中村先生が俺たちを見てそう言った。
「いえ、全然知りません」
レナはそう言って俺を一瞥し、スタスタと窓際の最後尾の空席に座った。 
つまり……俺の隣だ。
俺の隣の席に座ったレナは相変わらず不機嫌そうな顔をして目を正面に向けていた。
うーん、こうやって黙って見てるぶんにはめちゃくちゃ可愛いんだけどなぁ。
綺麗な金髪のツインテール、猫目で整った顔のパーツ。
きっとレナの家は裕福な家庭なのだろう。
シゲ爺だったけ、執事がいるくらいだ。
それになんとなく品のある顔をしている。
「何見てるのよ、気持ち悪い」
俺がさっきからチラチラと見ていることに気づいたのだろう。
レナは俺の方を見てそう呟いた。
「べ、別に見てねえよ!」
いやめっちゃ見てるけども。
思わず大声で否定したせいかクラスの注目が俺とレナに向かった。
「おい、高崎。 うるせえぞ!」
「……すみません」
くそう……こいつのせいで……いや俺の自業自得だけど、先生に怒られたじゃないか。
「ふっ」
先生に怒られた俺を見て、レナは鼻で笑う。
くうう……憎らしい顔しやがって……
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朝のホームルームが終わり、クラスの大半のやつらがレナの周りを囲うように集まった。
あれこれレナに質問をしている。
何しろ転校生というものは物珍しいのだ。
一気にその日の注目の的となる。
そんなレナの隣の席に座っている俺はレナの姿を眺めていた。
うーん、おかしいな。 レナのやつ普通に笑って受け答えしてやがる。
俺と話す時は超塩対応なんだが……
一体どういうことなんだ……
「おい、陽太ちょっとこっち来い」
「おー、これはこれは。 俺の何かと頼りになる親友の伊藤翼くんじゃないか。 ようやく登場したなお前」
「一体誰に説明してんだよお前」
「いや、別になんでもねえ。 で、どうした?」
「そうそうお前さ、あの美少女、レナちゃんとどういう関係なわけ? 知り合いなのか?」
翼は目を輝かせながら俺に問う。
こいつ、美少女には目がないからな。
相当レナのことが気になるのだろう。
「別に。 知り合いでもねえよ。 この前妹たちと動物園に行った時に一度会ったくらいだ」
まさかまた会うとは思わなかった。
この理不尽なお嬢様に。
「それを知り合いって言うんだろ。 いやー、レナ超可愛いくねえか? お近づきになりてえ〜」
レナの方を見るとまだクラスのやつらに囲まれている。
「いや、あいつ相当性格キツイぞ」
「何言ってんだよ。 あんなに笑顔で皆と話してるじゃねえか」
再度レナを見ると俺への対応とは段違いに笑顔でクラスメイトと接していた。
「うわぁ〜、なんだあの笑顔。 天使じゃねえか……」
騙されてる。 お前ら全員、騙されてる……
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放課後、流石にレナへの興味は薄れたのかクラスメイトたちは皆、各々下校したり、部活へと向かった。
さて俺も帰るか。
俺は部活に入っていない、いわゆる帰宅部ってやつだ。
昇降口へと向かおうと席から立ち上がった。
すると、
「ねえ、あんた。 家まで送りなさい」
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俺の目の前にいるレナは腕を組みながらそんな理不尽なことを言う。
「な……なんでだよ。 シゲ爺とかが迎えに来るんじゃねえの」
「ちっ。 あんたもそういうこと言うのね。 いいわよ。 クラスの皆にあんたに酷いことされたって言いふらすから」
な、なんて冷酷な女なんだこいつは。
「いやいやお前の言うこと誰も信じ……そうだな」
こいつ、俺以外のやつと接してる時は人当たりいいからな。
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