俺の幼馴染2人がメンヘラとヤンデレすぎる件

のりしお

家族が増えた……


  ジメジメとした夕暮れ時、サラリーマンや学校から帰宅していく人が多く通るこの道路で俺、高橋 雪は銀髪の幼女に突然抱きつかれた。

  「やっと気づいてくれた……」

  なんか俺、急に抱きしめられたんですが……て言うかこの状況は明らかに犯罪かお兄ちゃんが妹をおんぶしている絵面だろう。

  「ど、どうしたのかな?迷子かい?」

  「……あなただって人生の迷子じゃない」

  うわぁ!幼女にいきなり人生の迷子宣言されたよ俺!凄いジト目で見られてるけど……。

  「ど、どう言う意味かな?」

  「そのまんまの意味よ、人生終わったかの様な暗い顔をしてるじゃない」

  ……そんな暗い顔してたのか、自分じゃ気付かなかった。

  「それで?俺に何か用?」

  こんな道路の真ん中で会話するのもおかしいかもな……。

  「人生迷子中のあんたにお願いがあるのよ……」

  イラッ……。

  この幼女……さっきから俺のことを人生の迷子呼ばわりしやがって……。

  「な、何の用かな?幼女が人生迷子中の俺に頼ることなんてあるのかな?」

  ちょっとからかってやろう。

  「だ、誰が幼女よ!こう見えてもあなたより年上よ!」

  は?この幼女はなにを言ってるんだ?早くなんとかしないと……。

  「信じてないでしょ!くぅ……このっ!陰キャ!」

  「い、陰キャ!?幼女のくせに……この胸なしが」

  「なんですって!」

  俺たちの言い争いは10分くらい続き落ち着くため公園に向かった。

  辺りは少しずつ暗くなっていき幼女はベンチで足をぶらぶらとさせながら自分の足を眺めていた。

  俺は自動販売機でコーヒーとオレンジジュースを買うとベンチへ向かった。

  うわぁ……もうあんまお金ないじゃん、なにに使ったんだよ俺……。

  「幼女よ、俺のおごりだ」

  俺はわざとコーヒーを幼女の頬に当ててやった。

  「ちょっと!びっくりしたじゃない、……ありがとう」

  以外にも幼女は素直にお礼を言ってきた。

  「いや、それコーヒーだぞ?ほれ、こっちのオレンジジュースでも飲め」

  すると幼女は俺のことをジッと見てきた、きっと子供扱いしたことに起こっているのだろう。

  「そっちのオレンジジュースを飲むのが普通なの?」

  俺は幼女の隣に座ると少し避けられた。

  それ地味に傷つくからやめて欲しい……。

  「まぁそうだな、子供は基本コーヒーなんて飲まないからなぁ〜」

  「そう、ならそっちのを貰うわ」

  そう言ってコーヒーとオレンジジュースを入れ替えるとそれをジッと見つめた。

  そう言えば志保はよくコーヒー飲んでたな……。

  俺は缶のフタを開けるとコーヒーを一気に飲み干した。

  「ゴク……ゴク……はぁ〜、やっぱあんま美味しくないな」

  その姿を見て幼女も見よう見まねで同じようにオレンジジュースを飲み干した。

  「あんた名前……なんて言うのよ」

  コミュ障か!それかツンデレだな。

  「高橋 雪、趣味と言うか特技はメンヘラとヤンデレから生き延びること」

  俺の自己紹介に幼女はクスクスと笑った。

  「ふふっ……なによそれ、もっと他に自己紹介出来ないわけ?」

  全くだ、我ながらおかしな自己紹介だと思う。

  「これも変わるのか……」

  「え?」

  全ては過去の話だ、もう2人に関わることはないだろう。

  「今の趣味はゲームとアニメ鑑賞かな」

  俺は苦笑いをしながら幼女を見た、その苦笑いに幼女は少し戸惑っていたがすぐに会話を続けた。

  「普通ね……」

  そう、普通だ……あの呪いの絵も今後書くことはないだろう。

  「普通だな……」

  しばらく静寂な時間が続いた、幼女の手に持っていたオレンジジュースの缶からは水滴が下にゆっくりと落ちていく。

  俺は別に気まずくはなかったしきっと幼女は気を使ってくれたのだろう。

  ……幼女のくせに。

  「あんたさっきから私に失礼なこと言ってない?」

  ぎくっ!なんでわかったし!

  「そ、そんな訳ないだろ、ははは〜嫌だな〜」

  なんて苦し紛れの発言なんだ!嘘下手すぎだろ!

  「ふぅ〜ん、まぁ別にいいけど」

  いいのかよ、この幼女め!……よしもうやめよう。

  「名前なんて言うの?」

  「……そうね、エミって呼んでくれれば良い」

  ちょっと考えてから言っただろ……そんなに名前を教えたくなかったのか?

  「そうか、それじゃ暗くなってきたしそろそろ俺は帰るとするよ」

  俺はベンチから立ち上がってカバンを肩にかけた。

  「本当に……」

  「うん?」

  エミは缶を両手で握り、震えた声で言ってきた。

  「本当にそれで良いの?」

  俺はエミの言っている意味が分からなかったが、エミが本気で言っていることだけは分かった。

  「私を雪の家に連れていきなさい、しょうがないから手を貸してあげる」

  「え?うちに来るの?」

  「いいから!帰りに何か買ってよね」

  俺は仕方なくエミをうちに連れていくことにした。

  帰りにコンビニで、あんぱんでも買ってやるか〜。

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