Re:legend

りゅう

545:夢の思い









「ゆめみちゃん、大丈夫?怪我とかしてない?」
「………大丈夫です」

気づくと僕の翼は消えていて先程までみなぎっていた光の力は完全に消えていた。普通の状態に戻った僕はふらつきながらゆめみちゃんの前まで移動しそっとゆめみちゃんに抱きしめられた。

「………ありがとう。私を守ってくれて…私のために戦ってくれて……本当に嬉しかった。今日、死ぬためにここに来たのに…こうして生きてずっと私に希望という夢を見せてくれていた大好きな人を抱きしめられる…すごい幸せ……本当にありがとう」
「仲間を守るためならなんだってする。これからもゆめみちゃんのことは僕が守るから安心して」
「………仲間…じゃない…」
「え?」
「………仲間じゃ嫌!私を特別な人にして…私だけを特別な人にしろとは言わない。私を特別な人の一人にさせて…ずっとずっと、何年も片思いをしてた。あなたと特別な関係になりたい。その夢を叶えさせて…初めて夢であったその日からずっとずっとあなたのことが好き……数年間揺らぐことのなかった夢を今、叶えさせて……」

ゆめみちゃんは本気でそう言っていた。ゆめみちゃんからは大粒の涙が溢れ落ちずっと僕を強く抱きしめながらじっと僕を、僕の目を見続けていた。

「………まだ、出会って数日しか経ってない。無理なお願いだと思う……だから答えは今は聞かない。そのうちちゃんと答えを聞かせて……」

ゆめみちゃんはそう言いながら僕を抱きしめていた手の力を緩めて僕を解放する。

「……ごめんね。今はまだゆめみちゃんを僕の特別な人にすることはできない……」

僕の言葉を聞きゆめみちゃんの瞳から今までで一番大きな雫が流れ落ちた。

「………そうですよね。私なんか…」
「僕はゆめみちゃんのことが嫌いじゃないしゆめみちゃんのことを大切に思ってる。ゆめみちゃんがそう言ってくれて嬉しかったしその思いに応えたいと思う。けど、これは僕の一存だけじゃ決めれない。少なくとも今、僕にとって特別な人たちからは承諾をもらわないといけないと思ってる。だからもう少しだけ待っててみんながゆめみちゃんを認めてくれたらゆめみちゃんの夢を叶えてあげられるから」
「………わかりました。ありがとう。私もみんなに認められるように頑張ります」

ゆめみちゃんは嬉しそうに微笑みながら僕にそう答えた。













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