Re:legend

りゅう

525:小さな集落へ











『死霊』のアルドベリクと『純血』のエリザベータに逃げられた翌日…

「早急にこの大陸を取り戻し領土を拡大し、戦力を増やすぞ」

ヴァンパイアの王やエリカ、アミちゃん、ガランさんをヴァンパイアロード王城の謁見の間に集めて僕は言う。
昨日逃した『純血』のエリザベータ…あいつは強い。下手したら雷の魔女や『憂鬱』と同等かそれ以上の力を持っている可能性がある。しかも『純血』のエリザベータと同等クラスの敵が他に複数いる可能性が高い。今のこちらの戦力では太刀打ちできないだろ。だから、戦力を増やさねばならない。

ヴァンパイアロードという拠点を手に入れた今が攻める好機。おそらく今ならまだ敵側の戦力はこの大陸に集中していないだろう。だから早急に攻め早急に大陸を取り戻す。

「リュウ様、少々よろしいでしょうか?」

玉座に座る僕の前にひれ伏していたヴァンパイアの王が顔を上げて言う。

「ヴァンパイアロードから敵側の巨大な都市を2つほど越えた先に小さな集落があります」
「集落?」
「はい。人口は100もない小さな集落ですがこの集落は長年魔族の侵略を防ぎきっております。小さな集落ですが住民全員がヴァルキリーと呼ばれる種族、天使族の末裔と呼ばれし種族です。戦力増量を目的とするならヴァンパイアロードから旅立ち敵の支配する都市エルミスとバリアスを支配下に置きヴァルキリーの集落と隣接し協力関係になるのが良いかと思います」

天使族の末裔ヴァルキリー…ていうかヴァルキリーって天使じゃないのか?僕のいた世界とこの世界のヴァルキリーが少し違うと思いながら僕はヴァンパイアの王の助言に従うことにした。

「よし、わかった。ならまずは巨大都市エルミスを陥落させる。そのために魔族が支配する近隣の集落5つを取り返す。決行は明日、今から戦略を練るぞ」

僕がそう指示をしてその場は一旦お開きとなった。数時間後にヴァンパイアロードの会議室にてピュレットからの増援を交えた会議が始まった。











 


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