Re:legend

りゅう

493:図書館にて














「リュウさん、リュウさん、この図書館すごいですよ。私たちの知らない魔法がわんさかあります!」

ハルカがそう言いながら一冊の魔導書を広げて僕に押し付けてくる。痛い、やめて…

「リュウさん、ほら、これ!リュウさんの火龍の咆哮に似てますよ」

ちょ、落ち着きなさい…見たことない魔法があるのを知って興奮するのはわかるけど一旦落ち着こう。ね…

「わっ、この魔法すごい!これ私がもらってもいい?」

エリカが一冊の魔導書を握りしめて僕に尋ねる。ここで僕がダメと言ってもあれはエリカのものになりそうだな。

「ダーク、エリカにあの魔導書あげていいの?」

「この図書館はすでに主のもの。勝手にするといい」

ヒナちゃんに抱き抱えられたダークが偉そうに言う。ヒナちゃんは相当小型化したダークを気に入ったみたいだな…ダークにはこのままヒナちゃんの護衛になってもらうか…

「で、リュウ、これもらってもいいの?」

「あ、うん。後でコピーさせてくれるならいいよ。ちなみにどんな魔法なの?」

「マナドレインって言って触れた相手から魔力を吸い取る魔法らしいわ…今度から私の魔力がなくなったらこの魔法であんたから魔力吸い取らせてもらうから」

まじすか…まあ、魔力切れになることなんてそう滅多にないからいいけど…

「あの、リュウさん、この本持って帰ってもいいですか?ゆっくりと読みたいので」

フランが何冊か本を持って来て僕に尋ねる。全てエルフや人間に関する歴史の本のようだ。特に問題ないのできちんと返すことを条件に許可する。この図書館の管理をする人を探した方がいいのかな……

「あ、リュウさんこの魔法もらっていいですか?」

ハルカが1冊の魔導書を持って来て僕に尋ねる。

「後でちゃんとコピーさせてくれるならいいよ。ちなみにどんな魔法?」

「精神操作魔法です」

お、おう…思ったよりぶっそうな魔法が出て来たな……

「絶対僕達には使うなよ…」

「大丈夫です。この魔法は魔力耐性の低い生物にしか効かないみたいですから…」

「そう、ならいいんだけど」

なんか不安だな…









 







コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品