Re:legend

りゅう

483:デュアル













「リュウさん…みんな…」

ヒナちゃんは家にいた。戦えないからといってヒナちゃんを責めるつもりはない。ただ戦いに怯えているヒナちゃんをちゃんと守ってあげないと…という気持ちにはなる。

「ヒナちゃん大丈夫なのかな?」

ヒナちゃんの様子を後ろから見ていたサラちゃんが呟く。

「大丈夫ですよ。ヒナちゃんは本当は強い子ですから…」

ソフィラさんがサラちゃんにそう言いそっとその場を離れる。現在家にはヒナちゃんの他にラス、ソフィラさん、サラちゃん、アクア、ノルンさんが待機している。城にはシーラさん率いる騎士団本隊と小隊をいくつか待機させて何かあっても対応できるようにはしてある。

さて、場面は移りピュレット北の海岸では、すでに敵の4分の3を倒したピュレット側が敵を圧倒していた。

「獣化が切れそうになったらすぐに砦に向かってください」

エリカが獣化して暴れまわっている4人に告げる。4人ともかなり多くの敵を倒していて4人の周りには大量の亡骸が落ちていた。

「もう、限界…」
「くそ…もう終わりか…」

コヨミちゃんとガランさんが砦に入って行く。それに続いてコリンさんとニコルちゃんも砦に向かった。

「敵はあと少し、一気に殲滅する!」

エリカがそう呟きながら自身が付けている神器を見つめる。

「使ってみるか…」

エリカはそう呟きながら神器の魔法を発動する。

「究極魔法:デュアル」

エリカが神器の魔法を発動させるともう1人のエリカが現れた。魔法による分身とは全く違い完全にエリカである。強い衝撃を与えても消えない。このエリカは殺されるかエリカが消すまでずっと存在することができる。

「デュアルはあっちの方の敵をお願い、私はこっちをやるから…」
「了解」

エリカの言葉にもう1人のエリカ、デュアルが即答しエリカが指差した方の敵を倒して行く。戦い方は完全にエリカと同じでエリカが使える魔法は全て使える。故にそこら辺の雑魚相手なら絶対に負けないし『暴食』の魔法で魔法吸収もできる。

「エリカさんの神器強すぎでしょ…」

敵を倒していたイヅナさんがデュアルの戦い方を見ながら呟いた。















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