Re:legend

りゅう

461:雷帝













「さて、久しぶりだね。雷の魔女イカヅチ…」

「ん?見覚えのある顔だと思ったら砂か…なんだ、師の仇討ちにでも来たのか?」

「ああ、師のために貴様を絶対に殺す」

サラちゃんはそう言いながら砂を操り始める。そしてイズミちゃんも近くの川の水を操り始めた。

「アクアちゃん、しっかりみてなさい。あなたに水辺での水魔法の使い方を教えてあげる。水龍の逆鱗」

イズミちゃんが魔法を唱えると川の水が龍の形になりイカヅチに襲いかかる。

「砂人形、ダブル」

サラちゃんが地面に手を当てて魔法を唱えると地面から2体の巨大な砂人形が現れイカヅチに襲いかかる。

「なるほど、砂はともかくそっちの水の弟子もかなりの使い手みたいだね〜これなら私も本気でやれそう…雷帝の鎧」

イカヅチが魔法を発動させ雷の鎧を纏う。そして雷の剣を作り出した。

「雷鳴斬」

イカヅチは作った雷の剣でイズミちゃんとサラちゃんの魔法を一瞬で真っ二つにした。

「なんだ〜そこまで面白くないな〜まあ、いいや、さっさと片付けて水を探そう」

「まさか…ここまで強いなんて……サラちゃん、アクアちゃんをお願い…」

イズミちゃんはサラちゃんにそう言い残しイカヅチに迫る。

「あなたはここで私が倒す。たとえこの命に変えようと…」

イズミちゃんは悟ったのだろう。今イカヅチを倒さないと取り返しのつかないことになると…故にイズミちゃんは自身の命を捨てる覚悟でイカヅチに攻撃を仕掛けた。

「ふう…そういう捨て身の特攻は感心しないな…」

イカヅチはそう呟きながら雷の剣を伸ばしイズミちゃんを真っ二つにした。そしてイズミちゃんに雷をぶつけて完全にイズミちゃんを消滅させた。

「そんな…イズミちゃん……」

「嘘…でしょ…」

私とサラちゃんは目の前で起こった出来事を受け止められずにその場で頭を抱えた。

「あっけないな〜まあ、いいや…3人仲良くあの世に送ってあげるね〜」

イカヅチはそう言いながら私とサラちゃんに雷の魔法を放った。

「させません…」

突然現れた巨大な水柱が私とサラちゃんを守る。

「やっと会えた…会いたかったよ〜水の魔女様…」

イカヅチはニヤリと笑いながらスイ様に声をかける。

「アクア、イズミはどこに?」

スイ様が私に尋ねるが私が答えるのにはかなり時間がかかった?

「………殺されました」

「そうですか…アクア、これを持っていなさい」

スイ様は地面に落ちていた何かを拾い私に渡す。

「これは…」

イズミちゃんがいつも身につけていたネックレスだった。弟子入りの時にイズミちゃんがスイ様から受け取ったものだ。私もイズミちゃんと同じものを受け取った。

「アクア、サラ、すぐにここから逃げなさい」

スイ様は私とサラちゃんにそう告げて私達の前に立つ。















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