Re:legend
442:『憂鬱』と『強欲』
「やあ、久しぶりだね。こんなところで何をしているのか聞いてもいいかな?」
僕の前に立ち塞がる『憂鬱』イザベラが僕に言う。
「ニコルちゃん、ソラミちゃん、少し離れて…」
僕の指示に従いニコルちゃんとソラミちゃんは離れていく。
「で、僕達がここに来た目的だっけ?…とりあえずここを潰しにきたってことにしといてくれ」
「ふっ、そうかい。なら、僕は全力で君達を始末しないとな…」
イザベラは闇の力を身に纏い僕に言い放つ。僕は覚醒状態になりバンクカードからエリュシオンを取り出して構える。
「僕のより深くなった闇をみせてあげよう」
イザベラはそう言いながら身に纏う闇の形を変えて腕のようなものを複数作り出して僕に向けて放つ。僕はそれらをエリュシオンで全て切り落とした。
「やるね、ならこれならどうだ」
イザベラは闇の力を凝縮し闇の塊を作り僕に放つ。僕はエリュシオンで斬ろうとしたが速すぎて闇の塊がどこにあるのかわからない。目の前にきてようやく場所がわかった僕は慌てて躱したが少し掠った。少し掠っただけでこの威力とは思わなかったな…僕はほっぺたから流れる血を抑えて傷口に治癒魔法をかける。
「フェアリー、フレアやるぞ!」
「了解しました」
「わかった」
フェアリーとフレアがカバンから飛び出してフェアリーは僕の右肩にフレアは僕の左肩に乗り力を送ってくれる。
「精霊神モード風、火100%」
覚醒状態になっている今なら精霊神モードの100%の力でも使いこなせると判断した僕は何のためらいもなく精霊神モードの力を全て使った。
「どうやらそれが今の君の全力みたいだね。まさか短期間で更に強くなっているとは思わなかったよ。さあ、お互い全力の勝負といこうか、久しぶりに面白い戦いができそうだよ」
イザベラは嬉しそうに闇の塊を大量に作り僕目掛けて放つ。
「精霊神の風壁」
僕が作り出した風の壁がイザベラの魔法を阻む。イザベラは少し驚いた顔をしてから再び笑顔になる。
「いいね、本当にいい…君とならいい殺し合いができそうだ」
「殺し合い?一方的な虐殺になるから大人しく僕に倒されてくれ」
僕はエリュシオンを構え直しながら言う。
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