Re:legend

りゅう

417:番人











「なんだ…また来たのか…めんどくさいが返り討ちにしてやろう」

ハルカがウィズが作った穴を潜った瞬間、謎の声が聞こえて来た。

「返り討ちにする?できるものならやってみろ!はじめに言っておくがさっきまでの私と同じと思い私を侮ると痛い目に遭うぞ」

「………その者が今代の『傲慢』か…お初にお目にかかります。私は大罪に選ばれしものと大罪の魔族の力の行き来を抑える者、ガーディアンです。此度はどの様なご用件で?」

「私の記憶を返してください」

「すみませんがそれは出来ません。きまりですので…まあ、私を倒すほどの力があれば返して差し上げても問題ないですけど…」

「ハルカ、話し合いは時間の無駄だよ。2人で力を合わせてあいつを倒すよ」

「わかった。ウィズは遠距離が得意ですよね?私が接近戦で相手を追い詰めますからウィズは隙を見つけて魔法を打ち込んでください」

「わかった。ハルカ、あいつは強い、最初から全力でいきなよ」

「わかってるよ」

ハルカがそう言いながら覚醒状態になる。覚醒状態になったハルカは右手に火を左手に氷を纏いガーディアンに迫る。

「ほう、なかなか強いみたいですね。ですがその程度で私に勝てると思うとはなんとも傲慢なんでしょうね…」

ガーディアンは一瞬でハルカの真横に移動しハルカを数回殴りつける。

「ハルカ!」
「くっ…この程度で絶対に諦めない」

ハルカはガーディアンが再び放った拳を左手で受け止め右手でガーディアンにカウンターを決めようとした。

「まだまだですね。私の腕を掴んで一瞬油断したでしょう。あなたが油断さえしていなければ勝負は分からなかったのですが残念でしたね…」

そう言いながらガーディアンはハルカを全力で殴りつける。ガーディアンに殴られたハルカは宙に舞う。

「ハルカ!」

ウィズが地面にまっすぐ落ちて行くハルカを受け止めようとするがウィズの行く手をガーディアンが塞ぐ。

「そこをどけ!」

ウィズがガーディアンに魔法を放つがガーディアンはあっさりとウィズの魔法を躱す。

「ハルカ!」

ウィズがハルカの元へと走り出すがもう間に合わない、ハルカが地面に直撃すると思われたその時だった。

「ハルカ、大丈夫?間に合ってよかった……」

僕はハルカをお姫様抱っこをするように受け止めてそっと抱きしめた。














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