Re:legend

りゅう

385:覚醒の裏で











「今朝のは何だったんだろう……」

「何かあったんですか?」

僕がリビングでボケーとしているとハルカがお茶を持って来てくれた。ハルカは僕の前にお茶を置きながらたずねる。

「いや、ちょっと今朝変な夢を見て…」

僕はハルカに夢の内容を説明する。

「その夢なら私も見たことありますよ」

リビングでサラちゃんと遊んでいたアミちゃんが僕に言う。

「まあ、私の夢では『強欲』の魔族ではなく『憤怒』の魔族が出てきたんですけど……リュウさんが言っていた『強欲』と違い。すごい怖い感じで完全に私を敵視してました。思い出すだけどゾッとします…」

「偶然とは思えないですね……」

アミちゃんの話を聞きハルカがそう言う。たしかに偶然とは考えにくい。

「アミちゃんはいつその夢を?」

「私がサラちゃんの城にいた時です」

「ハルカは『傲慢』の魔族が出てくる夢とかみたことない?」

「すみません。ないです」

「そういえば、条件を満たしたから夢を見ることができたみたいなことを言ってたな…」

僕は思い出したことを呟く。僕とアミちゃんの共通点……共通点か……特に思いうかばないな…

「1つあります。たぶんですけど…」

僕達の話を聞いていたサラちゃんがそう言う。僕はサラちゃんにサラちゃんの意見を聞いた。

「覚醒状態です。リュウさんは昨日、初めて覚醒状態になったんですよね。アミちゃんが初めて覚醒状態になったのは私の城にいた時…時期は一致してます」

「たしかに…じゃあもう一度覚醒状態になればレグルスに会えるのか?」

「それはないと思います。私が夢を見れたのは初めて覚醒状態になった後のみですから…」

「そうか…これは調べてみる必要がありそうだな…」

「リュウさん、私がやります」

僕がいろいろと考えていたらハルカがそう言い立ち上がった。

「私が覚醒状態になれるようになって試してみます」

「うーん…まあ、それしか方法がないし危険かもしれないけど任せていいかな?」

「はい。任せてください。ただ、このことはエリカ、シャルロットさん、ヒナちゃんには内緒にしていてください。ちゃんとしたことがわかるまではみんなに黙っててもらえますか?」

「わかった。アミちゃんとサラちゃんもそれでいい?」

「「はい」」

「じゃあ、サラちゃん、私に覚醒状態を教えてくれる?」

「いーよ、アミちゃんも一緒に行こ」

「はい。もちろん」

アミちゃん、サラちゃん、ハルカがリビングからドタバタと出て行った。















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