Re:legend

りゅう

319:御墓参り








「うわぁー綺麗ですねー」

スカーレッドの背中に乗りながら下を見下ろしてアミちゃんが言う。現在スカーレッドは巨大な湖の真上を飛んでいた。

「本当に、綺麗だね。ただそんなに身を乗り出すと危ないよ」

僕に注意されてアミちゃんはスカーレッドの背中に坐り直す。

「あっ、懐かしいな。たしかここら辺だったよね」

「私が初めてリュウさんと出会った場所ですよね」

湖から少し離れた場所にある砂漠の入り口、たしかここら辺で記憶を失い倒れていたアミちゃんを見つけたんだっけ…懐かしいな…

「あのときはすごく驚いたよ。女の子がこんなところに1人で倒れてたから…」

「そうですね、あれからだいぶ経ちますよね…」

「だね。あっ、もうすぐ到着するみたいだよ」

アミちゃんが昔暮らしていた場所への隠し通路がある巨大な岩が見えてきた。
スカーレッドは巨大な岩のすぐ近くにそっと着地した。

「じゃあ、スカーレッドいくよ!スモール」

僕はこの前手に入れた魔法、スモールをスカーレッドに使う。するとスカーレッドがかなり小さくなった。

アミちゃんがペンダントを使い岩の入り口を開く。現れた階段を僕とアミちゃんは降って行く。スカーレッドはアミちゃんに抱えられていた。

階段を下り終え僕達はお墓の前に向かう。アミちゃんはスカーレッドを近くに下ろして僕と共にアミちゃんのお母さん、お父さん、おばあちゃん、兄のヒースクリフの墓を綺麗に掃除する。

「リュウさん、手伝ってくだはりありがとうございます」

アミちゃんが持ってきた花をお供えしながら僕に礼を言う。

「いやいや、これくらいお安い御用だよ」

「じゃあ、帰りましょうか」

お墓の前で僕と共に合掌し終わったアミちゃんが僕に言う。

「そうだね」

「あの、帰りもドリフトを使わないで帰りませんか?」

「うん。いいよ」

僕はアミちゃんとスカーレッドとともに階段を上がる。
階段を上り終えたアミちゃんは隠し階段を再び隠しペンダントを岩から取り出す。

「じゃあ、行こうか」

僕はアミちゃんとスカーレッドに乗り空へ飛び立つ。












コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品