Re:legend

りゅう

306:砂の魔女









色欲…だって?魔族?色欲?白が何を言っているのかさっぱりわからなかった。

「で、君が『色欲』の魔族で合ってるのかな?」

白が尋ねる。

「ああ、合っているとも…そろそろ本当の姿に戻るとするか…」

『色欲』の魔族が姿を変化させていく。2本の角が生えた女性の魔族だった。

「白…どういうことだ?大罪の書は魔族には扱えないはず…」

「ああ、大罪の書は魔族には使えないよ。とりあえず軽く説明すると大罪の書はもともと1人の魔族だった。その強力な力を封じ込めたのが大罪の書…『色欲』の魔族が復活したってことは『色欲の書』はもう存在しない…」

「つまり『色欲の書』があいつになったってことか?」

「まあ、簡単に言うとそうだね」

「おい、貴様らさっきから黙っておれば人のことを指差しながらあいつ呼ばわりか…私にはハーレクインという名がある。覚えておくがよい」

僕達に指を刺されながらあいつ呼ばわりされたのが気に食わなかったハーレクインが少し怒りながら言う。

「で、その『色欲』のハーレクインさんが何の御用で?」

僕が警戒しながらハーレクインに尋ねる。

「いや、ちょっとした暇つぶしに来ただけだ。ここにいる全員とやりあう気はないよ…」

「へえ…じゃあ大人しく撤退してくれると助かるんだけど…」

「私としては貴様と一戦してみたいのだがな…ちょっと用事が出来たので今日はできそうにない。お望み通り今日は立ち去ろう」

そう言いながら『色欲』は撤退していった。







『色欲』のハーレクインが僕達の前から立ち去る少し前…

かつて火の魔女フレイムと氷の魔女フロストが戦った大陸、その中心から砂嵐が発生した。



「久しぶりだな…外に出るのは…」

砂でできた遺跡から1人の女が現れた。

「「「おつかれ様です。」」」

3人にフードの男が砂の中から出てくる女性を出迎えた。

「この火と氷、邪魔だなぁ」

そう言い女性は一緒で火と氷を砂で埋めた。





こうして砂の魔女は復活した。










コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品