Re:legend

りゅう

288:卑劣








コヨミちゃんが戦いを終えた頃、村の中心では…

「爆ぜろ、爆ぜろ、爆ぜろ、爆ぜろ、爆ぜろ、爆ぜろ、爆ぜろ、爆ぜろ、爆ぜろ」

そう言いながら1人の魔族が村の建物を破壊していた。

「それ以上はおやめなさいな」

シャルロットが300本ほどの剣を作りながら言う。
そして作り出した剣で魔族を斬りつけようと全ての剣を同時に操作する。

「中心爆」

魔族が丸く丸まった直後、魔族を中心に爆発が巻き起こる。その爆発のせいでシャルロットが作り出した剣のほとんどが破壊されてしまう。

「なんだ、まだ数本残ってるみたいだなぁ」

魔族がシャルロットの周りに浮かぶ数本の剣を見て言う。

「別にあれくらい破壊されてもどうってことないけど…」

シャルロットが一瞬で500本の剣を作り出す。

「ほう。ならお前を倒すとしよう。我が爆発の礎となるがいい」

魔族がシャルロットを指差しながら言う。

「悪いけど死ぬのはあなたよ」

「たしかに、1対1で戦ったら俺は負けるな、だがお前は我がこんなことをしたらどうする?」

魔族が指をパチンと鳴らすと村の建物や壁などが一斉に破壊する。

「まずい…」

シャルロットが慌てて剣をあちこちに移動させて瓦礫から村の人々を守る。

「お前ならそうすると思ったぜ」

魔族がそう言いながらシャルロットの溝に拳を打ち込む。

「グハッ」

シャルロットの口から血が溢れる。

「爆破」

魔族がそう呟いた瞬間、魔族の拳とシャルロットの体の間で小さな爆発が起こる。

「ツッっ」

爆破の衝撃でシャルロットが吹き飛ばされる。その間もシャルロットは瓦礫から村の人々を守る。

ドサッ、壁に激突すると思われたシャルロットが何かに救われる。

「大丈夫ですか?シャルロット様」

「タイラスさん…助かったわ…」

シャルロットが自信を受け止めてくれたタイラスさんの手から飛び降りる。

「タイラスさん、村の人々のことを任せていい?」

「わかりました」

タイラスさんがシャルロットに返事をして魔法を発動させる。すると土でできた巨大なドームのようなものが村の人々を包み込む。

「ありがとう。これで心置きなく戦えるわ」

「お気をつけて」

魔族目掛けて歩き出すシャルロットをタイラスさんは見送る。











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