Re:legend

りゅう

283:煙幕そして名乗り









「ちょっとソラミちゃん!冗談ですよね?からかってるだけですよね?早く冗談って言ってください」

ヒナちゃんが慌ててソラミちゃんに言う。

「ごめん…本気で…言ってる…もう…立てない…」

「ちょっと、私どうすればいいんですか、私実戦経験全くないんですけど!」

そう言えばヒナちゃんが実際に強敵と戦うのは初めてのような気が…雑魚相手なら何度か戦ったことはあると思うけど…

「頑張って…じゃないと…ヒナちゃんも…私も…殺されちゃう…から…」

ソラミちゃんが頼りない声で言う。

「大丈夫だよ。殺しはしないから、ちょっと2人とも子供っぽいからあんま好みじゃないけど楽しんでやるからさ…大人しく捕まりな」

ヒナちゃんとソラミちゃんに迫る魔族の1人が2人に言う。

「とりあえずこれを…」

ヒナちゃんが慌てて銃に弾を詰めて放つ。

「ちっ、煙幕か…」

とりあえず煙幕を張りその隙にヒナちゃんはソラミちゃんを担いで身をひそめる。

「くそっ、煙幕なんか張りやがって」

「少し下がれ、風のささやき」

魔族の1人が魔法を発動させて煙幕を払う。見た感じ古代魔法だ。

「さあ、隠れてないで出て来い、我らトンチンカントリオが相手になろう」

…………すいません。トンチンカントリオって以前に登場してるんです。僕がこの場にいたら必ず突っ込んでたな。

「ほう。でてきたか、なかなかいいお嬢ちゃんだな、残りの1匹はどこにいる?」

トンチンカントリオの前に現れたヒナちゃんを見てトンチンカンの1人が言う。

「私の名はヒナ、リュウ様に仕えるメイドの1人、ソラミちゃんは貧血で動けないみたいなので私があなた達の相手をさせてもらいます」

ヒナちゃんが銃に何発かの弾を詰めながら言う。

「ほう。ならまずは貴様で楽しませてもらうとしよう。どうやって躾けられたい?」

「そうですね。とりあえずあなた達に弾丸をぶち込んでやりたいです」

ヒナちゃんが真顔で答える。

「うは〜怖いね。じゃあとりあえず気絶して貰おうかな」

「ちょっと待てトン、我々も1人ずつ名乗らないと彼女に失礼ではないか」

「たしかにそうだな。よし、我が名はトン、この村随一の火の古代魔法使い」

「我が名はチン、この村随一の水の古代魔法使い」

「我が名はカン、この村随一の風の古代魔法使い」

どこかで聞いたことのある名乗りだな…

「そうですか、まあ、覚えるつもりはありませんので名乗っていただかなくても結構なのですが…」

ヒナちゃんがそう言いながらトンチンカンに銃を向ける。












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