Re:legend

りゅう

258:忠誠







「いやーお兄さんかなり強かったよ」

戦いを終えたあと女の子が僕の側にやって来て言う。女の子が手を差し出してきたので僕も手を差し出して握手をする。

「さて、私は負けちゃったわけだから約束通り、私は貴方様の剣になります」

「あっ、そういえばそれが目的だったな…それで君が提示する条件って何?」

僕が女の子に尋ねる。

「私の故郷に住み着いている風の魔女ウィルモアを倒して欲しい…」

女の子が真剣な表情で僕に言う。それにしてもウィルモア討伐ときたか…いずれ倒さないといけないと思ってはいたが…

「今、風の魔女ウィルモアがいる場所はどんな感じになってるんだ?」

「やつらは私の故郷を制圧した後、住民たちの古代魔法の適性を調べました。そして風の適性があった者は部下にし、それ以外は奴隷のように扱われています。私は古代魔法の適性がありませんでしたがこの剣のおかげでなんとか脱走することができました。」

「なるほど、それで強い主人を得て風の魔女ウィルモアを倒すのに協力してもらおうと…」

「はい…」

女の子が無念そうに言う。まあ相手は風の魔女だ普通の人間の女の子が勝てるような相手ではない。

「わかった。まあいずれ倒さないといけない相手だったしな…この機会に大陸北側全て奪還するか…」

「え?」

女の子がキョトンとした顔をする。そういえば僕まだ名乗ってなかったな…女の子に僕の名前や立場を教えるとかなり驚いているようだった。

「名乗り遅れた非礼お詫びいたします。私の名はジャンヌ、これからはリュウ様の剣として忠誠を誓います。」

ジャンヌが僕に頭を下げながら言う。

「そんなに固くならなくていいよ…」

さて、これで小隊長を確保できたかと思ったがジャンヌは小隊長みたいなめんどうなことやりたくないと言ってきた。ジャンヌの立場はエリスやラハドさんみたいに僕直属の騎士になった。





数日後、僕はピュレット王城に同盟国の王達を招き、大陸北側の奪還をしようと提案した。

これに反対意見はなく全ての国が軍を出してくれるみたいだ。

とりあえず風の魔女ウィルモアが支配している場所以外を全て奪還し、その後、全軍総出で風の魔女ウィルモアを倒しに向かうことに決まった。

作戦開始は1週間後、それまでに騎士団のことをいろいろと済ませなければ…








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