Re:legend

りゅう

239:草の魔女








僕達はすぐに1箇所抑え、そこにラスと機械族達を待機させる。

ラスには戦闘不能状態になった者の戦線離脱を頼んである。ほかの機械族にはラスの護衛を頼んだ。

とりあえず脱出ポイントを確保した僕達はまっすぐ遺跡の入り口を目指す。
魔族の3分の1程が倒れた頃、魔族達の動きもだんだん良くなってきてなかなかの強さになっていた。

「リュウさん、私とエリカで道を開きます。リュウさんは進んでください」

「テレポート」

ハルカが僕に提案してくれたのだが僕はハルカの提案を聞き終わる前にテレポートを発動させて遺跡の入り口前にいた。

「お姉ちゃん、なんかどんまい」

僕がテレポートを使うとは思っていなかったハルカは少し恥ずかしそうな顔をしながら魔法を放つ体制でいた。

「もういい、エリカやるわよ」

「はーい…え?」

エリカがハルカの拳を見ると、いつもハルカがこの魔法を放つ時に使う魔力の数倍の魔力が拳に集まっていた。

「「火龍の咆哮」」

ハルカとエリカ、2人が古代魔法を放つ。エリカのものより数倍大きいハルカの魔法が一気に敵を燃やし尽くす。

ハルカとエリカが魔法を放った頃、僕は草の鍵を使い草の遺跡内に入った。

「ここが草の遺跡か…」

少し辺りを見渡してみるがただの通路があるだけだった。通路を進むと奥が広間のようになっていて真ん中に棺のようなものが置いてあった。

棺の真ん中に魔法陣のようなものがあったので僕は魔力を流し込む。
すると、棺の蓋が開き中から1人のおばあちゃんが起き上がった。

「ふぅ、よいしょっと」

おばあちゃんが棺から出て僕を見つめる。

「察するにお前さんが私の封印を解いてくれたってことであってるかのぅ?」

草の魔女ソフィラが僕に尋ねる。草の魔女ソフィラは見た目ただの優しいおばあちゃんって感じだった。

「はい。そうです」

「そうかい、そうかい、ありがとうね、おかげでまたこうして外に出られる。ところで、今外で何が起こってるのかね?」

草の魔女ソフィラが僕に尋ねてきたので僕は外で今起きている戦いのことや、草の魔女ソフィラが封印されてからのことなどを教える。

「なるほどねぇ、まさか魔神王がそこまで強くなったとはねぇ、わかった貴方達に協力してあげましょう」

草の魔女ソフィラが僕に言う。これで、僕達はかなり力強い味方を得た。

「ところで、外にウィルモアがきてるようじゃが大丈夫かね?」

「え?」

草の魔女ソフィラの言葉を聞き、僕は一瞬動きが止まった。









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