Re:legend

りゅう

224:残り日数







「これは、ちょっとまずいわね…」

メグは一人で呟き急いでその場を後にし、僕達のもとへ向かう。

その頃僕達は古代魔法の練習をしていた。

エイリーンの指導により、フランも上級の古代魔法を使えるようになっていた。ユリちゃんはまだ苦戦しているようだったが…

僕達が古代魔法の練習をしている横ではコリンさん、ニコルちゃん、ラハドさん、ガランさんがいた。

ガランさんの申し出で3人がガランさんに獣化を教えているところだ。
だからといってやり方がなぁ…

僕はガランさんの方を見て苦笑いする。

ズドンという音と共にガランさんが地面にめり込んでいるところだった。

コリンさん達は実践で獣化を覚えたみたいなのでガランさんにも実践あるのみと交代でガランさんをボコっている。

今も獣化して巨大な狐の姿になったコリンさんが尻尾でガランさんを地面に叩きつけたところだ。ガランさんは半獣化しているが結構なダメージを受けているだろう。

「大丈夫ですか…」

その場で倒れこむガランさんにヒナちゃんが回復魔法をかけてあげる。すると、ガランさんの傷が少しずつ癒えていった。

「じゃあ、次は私の番だね」

ニコルちゃんがそう言い獣化を発動させる。年下の女の子にガランさんがボコられるのを見たくなかった僕はガランさん達から目を離す。
ズドンという音が聞こえたが聞こえなかったことにしよう。

ガランさん、頑張れ!僕は心の中でエールを送り古代魔法の練習に戻ろうとした。

「リュウさん、ちょっと大変なの、すぐにエリカちゃんの部屋に連れてって」

突然やってきたメグが僕に言う。エリカの部屋から走ってきたらしくかなり疲れていた。

それにしても連れてけと来たか、つまり僕にドリフトを使えと、まあ、いいけどさ、僕はドリフトを発動させる。もちろんハルカにもドリフトを発動させた。





僕達はエリカの部屋に移動するとすぐにエリカの方を見たが特に変わった様子はなかった。

「特に変わった様子はないけど」

僕がメグの方へ振り向きながら言う。

「まあ、わからないでしょうね、さすが魔女の呪いだわ、たぶん明後日にはそのままプツンとあの世行きよ」

メグが僕達に言う。

「つまり、明後日には呪いが発動し、エリカは死ぬと?」

「えぇ、ごめんなさいね、魔女の呪いが思ったより強力でだいぶ早くなっちゃたわ」

たしかにメグは当初2週間はもつようにしてくれると言っていたがまだ1週間と2日しか経っていない、つまりメグが言っていたよりも3日早いということか…

「わかった、ハルカ、明日、風の魔女ウィルモアのもとに向かう。明日までに準備を」

「わかりました」

ハルカはそう言いエリカの部屋を後にする。
僕もみんなに伝えるために部屋を後にする。

今回は私的な事情なので他国を巻き込むわけにはいかないので自分達だけで解決するしかない。

風の魔女ウィルモアは風の遺跡のすぐ側にある都市の中心に祭壇を作り、そこに住んでいるらしい。

風の魔女ウィルモアとは僕とハルカで戦う予定だ。残りのウィッチプロフェッサー達は残りのみんなに任せることにする。

僕がみんなにエリカのことを伝えるとみんなは慌てて明日に備えて準備をしていた。









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