Re:legend

りゅう

208:風の古代魔法







「エル!」

「はい、呼びましたか?」

僕がエルを呼び出すとエルが僕の横に現れる。

「エル、エメラルドの居場所を探してくれ」

「了解しました!」

エルが僕の周りを飛び回りながら魔法を発動させる。

「リュウさん、スマホを出してください」

僕はエルに言われた通りスマホを出す、エルが魔法で特定した場所を映し出す。
エルを呼ばずにスマホで調べても良かったが近くにドラゴン系の魔獣がいると何体も表示されてしまうのでエルに頼ることにした。

エメラルドは僕達の数キロメートル先を飛んでいるようだ。

「グランブルー、もう少し高度を上げてくれ!」

『わかりました』

僕の頼み通りグランブルーが高度を上げる。
すると僕達の前をエメラルドが飛んでいるのが見えた。

「リュウさん、あそこに人がいます」

エルが指差した方を見るとウィッチプロフェッサーと思われる人間がいた。
緑色のようなフードを被っていたので姿はよく見えなかった。

「グランブルーとエルはエメラルドを止めてくれ、僕はあいつをなんとかする」

『御意』
「了解です」

「テレポート」

僕はフードの人間の背後にテレポートで移動する。

「やあ、こんなところで何してるのかな?」

急に後ろに現れた僕にフードの人間が驚き、僕から距離を取る。

「貴様、何者だ?」

フードの人間が僕に尋ねる。

「君が襲った家の主人って言えばわかるかな?」

「貴様、ピュレット国王か…」

ビンゴ!やっぱりこいつがうちを襲った犯人で間違いないみたいだ。

「さて、エメラルドから奪った物を返して貰おうか…」

「断る」

即決かよ!少しは考えてくれよ。

「ウィンドマシンガン」

フードの人間が魔法を発動させると凝縮された風の塊が大量に僕の方目掛けて飛んでくる。

「バリア」

僕がバリアを発動させるがあっさりと破壊される。

「古代魔法か?」

「ほう、古代魔法の存在を知っているのか…」

やはり古代魔法のようだ。この前の赤フードも古代魔法を使っていたみたいだし、ウィッチプロフェッサーは古代魔法しか使えない…いや、使わないのだろうか?

そんな疑問を残しながらもバンクカードから剣を取り出し『剣鬼』の魔法を発動させ、風の塊を全て切りとばす。

「アクセル」

僕は魔法で加速し、フードの人間を翻弄する。
フードの人間が僕に目を向けている隙をつき、フードの人間の真上からエメラルドの強烈な一撃が炸裂した。

「死んでないよな?」

『加減はしたので気絶しているだけでしょう』

「そうか、とりあえずこいつを連れて帰るか」

『そうですね』

エメラルドが頷き爪でフードの人間を持ち上げる。
僕はみんなにドリフトを使い家に帰った。







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