Re:legend

りゅう

206:ウィッチプロフェッサー







「魔族はここから1キロメートルほど先の平原にいるらしい、いきなり戦闘になるから戦う準備はしておいてくれ」

僕がみんなにそういうとみんなは頷いて武器を構えたりしていた。

「リュウ様、何か作戦はあるのでしょうか?」

エイリーンさんが僕に尋ねる。

「真正面から突っ込んで敵の準備が整う前に潰す」

「乱暴な作戦ですが、まあ、いいでしょう。ではその通りに行動させていただきます。」

「じゃあ、みんなバラけて移動しよう。攻撃を仕掛けるタイミングは各自に任せる」

僕の指示を聞き、みんながバラけていく。

「じゃあ、僕が先陣を切ろうかな」

みんなが周りから居なくなったのを確認し、僕はテレポートで真っ先に敵陣に突っ込む。



「敵襲だ〜」

僕がテレポートで移動した先では魔族達が拠点にしていたであろういくつかのテントから火が立ち上っていた。

すでにみんなが突入したのかと思ったが早すぎる…

そうこう考えている僕に火の玉が飛んでくる。

「バリア」

僕は火の玉をバリアで防ぎ火の玉が飛んできた方を見る。

「人間?」

そこにいたのは赤色のフードを被った人間だった。

「貴様、何者だ?」

フードの人間が僕に尋ねてくる。

「僕はピュレット国王、涼宮竜だ。お前は何者なんだ?」

「我は…いや、我らは火のウィッチプロフェッサー、火の魔女様復活を望む者達だ」

「ウィッチプロフェッサー?」

「そうだ、魔族達を倒すために魔女様に復活してもらおうと考えている者達だ。」

「魔女を復活だと?お前、魔女の強さがわかって言ってるのか?」

「当たり前だ。火の魔女様はかつてこの世界の大陸まるごと氷漬けにした氷の魔女を倒した存在、魔族を倒すのに相応しい存在だ。だから我らは火の魔女様を復活させる。」

「 その魔女が敵に回ったらどうするんだ?氷の魔女みたいに暴走したら誰が止められるんだ?」

僕が声がした方を振り向くとそこにはエイリーンさんがいた。かなり怒っているようだった。

「火の魔女様が暴走?氷の魔女じゃあるまいし、そのようなことは起こるまい、」

フードの人間がエイリーンさんの意見を鼻で笑いながら言う。

「貴様は、魔女の力をしらないからそんなことが言えるのだ…見せてやろう、魔女の力の一部を!」

そう言いエイリーンさんが憑依状態になる。
すると辺りが急に寒くなる。

「なんだ?この力は?」

フードの人間がエイリーンさんに尋ねる。

「これは、氷の魔女の力の一部だ。かなり力を抑えてこのレベルだぞ?それでも貴様は魔女を復活させようとするのか?」

「素晴らしいではないか、このような力が人間の味方となれば頼もしいではないか」

「魔女は決して人間に加担したりしないぞ!」

エイリーンさんが声を荒げて言う。

「さては貴様、氷のウィッチプロフェッサーだな?故に火の魔女様の復活を阻もうとするのだろう?」

「違う!私はお前達とは違い絶対に魔女を復活させてはならないと考えている。」

「ふっ、まあいい…作戦は完了したみたいだしな」

フードの人間がそう言うと新たにフードの人間が10人ほど現れる。

「魔族の殲滅とあれの回収も済みました」

「そうか、ご苦労、では撤退する。」

そう言い、フードの人間達は去ろうとする。

「逃すと思うか?」

エイリーンさんが辺りを氷漬けにし、威圧する。

「では、またお会いしましょう」

フードの人間達はそう言い残し消えていった…







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