Re:legend

りゅう

204:5人






「リュウ様、例の5人が到着したのですが」

自室でくつろいでいた僕にドア越しでエイリーンさんが言う。
例の5人とはエイリーンさんがピュレットを魔族から取り戻すために集めた仲間だろう。5人ともかなりの使い手らしい。

「とりあえず会って見たいな、リビングに通してあげて」

「わかりました」

エイリーンさんがそう言い玄関の方に向かう。
僕もちゃんとした服に着替えてリビングに向かう。

僕がリビングに入るとすでに5人はリビングの中にいた。
僕がソファーに座るように言うと5人ともソファーに座る。
メイド姿のエイリーンさんが持ってきてくれたお茶を飲みながら話を始める。

「とりあえず名前を伺ってもいいでしょうか?」

僕がそういうと右から順に自身の名前を言う。
一番右の女の子がペティ 魔法使い
その横のおじいさんがクーロン  武闘家
真ん中の女性がイヅナ   剣士
その横の女の子がリリー    魔法使い
一番左の男性がターラン    弓使い

といった感じかな…なかなかバランスの良いパーティだと思う。
エイリーンさんがとりあえず5人の実力を見て欲しいとのことなので5人を家の庭にある訓練所に連れて行く。

とりあえずペティとリリーの魔法から見せてもらうことになった。
だが、少し気になることがある。
2人は魔法使いなのに魔道書を持っていないのだ。

「2人とも魔道書は?」

「私達は魔道書は使いません。私達が使うのは古代魔法ですから」

僕の問いにペティさんが答える。

「古代魔法?」

「古代魔法ってのはその名の通り遥か昔に使われていた魔法です。強力な魔法でも適性があれば習得できます。」

リリーさんが古代魔法について僕に教えてくれる。

「適性って?」

「その人が持つ魔力の属性です。魔道書を使えばどんな属性でも使うことができますが、古代魔法は適性がないと使うことができません。適性には火や水、氷などがあります。」

「適性があればどんな魔法でも使えるの?」

「魔法を習得できれば、ですね。ただリュウ様が持つ『強欲』みたいな魔法は存在しません。あるのは自然の物を放出して操る類の魔法のみです」

つまり古代魔法では身体強化や回復魔法は使えないのか、確かに便利な部分もあるが不便な部分もあるな、一長一短って感じか…
ちなみに古代魔法は魔道書で使える属性魔法よりは強力らしい。

かつてこの世界に存在していた氷の魔女や火の魔女も古代魔法を使っていたらしい。
今じゃ古代魔法なんて使う人はあんまいないらしい。

「だけど回復魔法が使えないと不便じゃない?」

「あっ、それなら大丈夫です」

リリーさんがそう言いその場に精霊を呼ぶ。
彼女の契約精霊らしい。なるほど、その精霊が回復魔法を使えるってことか…

その後、みんなの実力を見せてもらったがみんなかなり強い。

クーロンさんは拳のみの勝負でエリカと互角に戦っていたし、イズナさんは『剣鬼』の魔法を使った僕相手でも結構いい勝負ができていた。

リリーさんとペティちゃんの魔法はかなり強力だし、ターランさんは一発も的から外さなかった。

「5人とも、かなり強いね、合格だよ。これからは騎士団としてうちに来て欲しい」

「よろこんで」

5人のリーダーであるイズナさんが答える。
その後5人についてロンさんと話した結果5人は僕直属の小隊として僕の指揮下に置いていいらしい。
とりあえず5人の役目はエリスやラハドさんと同じ僕の護衛となる。






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