現代知識で異世界無双したかったよ……
その者、死を司る
「ありがとうユキト……ここから先は任せて」
ジャンヌはユキトの傷だらけの体を撫で、ロキを見る
「お役に立てなら良かった……」
最後にそう言ってユキトは意識を失った
「完全にイレギュラーだ!その男の登場も!お前の完全復活も!……世界なんてもうどうでもいい!お前を殺す為だけに私は力を尽くす!」
ジャンヌはロキの怒声に対しても、表情を変えない。この程度、まるで子供の癇癪を宥めるようだと言わんばかりの余裕が滲み出ている
「そんな不完全な殺意で?……君ごときじゃ勝てないから、早めに諦めた方がいい。二度と戻れなくなるよ」
「うっ……あ…?」
その者はもうジャンヌではない。別の何か……その心中に渦巻く完全な殺意は神でさえも、ロキでさえも萎縮させた
「……な…舐めるな!不完全なのはお前の方だ!矮小な人間など私のオモチャに過ぎない!……私に逆らう人間はオモチャである資格なんてない!さっさと消えろぉお!」
ロキの全身が漆黒の靄に包まれる。以前戦った黒龍の男のようだ
「悪辣なる魂の強奪」
ジャンヌの真紅の魔力は黒い靄を貫通してロキに突き刺さる
「ぐぁああっ!何故だ!神の魔力をどうして貫ける!」
「殺意とはそういうものだからね。どんなに矮小な存在でも明確な殺意があれば、獅子だって殺せる」
その言葉にロキは憤怒を表す
「ふざけるなぁ!」
ロキの体がまた靄に包まれ、変貌する
「神力を全て使った特別製だ……しばらくすれば、もうここには居られなくなってしまうがお前が消えれば私の計画はまた最初からやり直せる」
さっきまでの少女の姿はどこにもない。体から魔力のような力……おそらく神力と呼ばれる力を放出している高身長で痩躯な女性がそこに居た
「へぇ、そんな作り物の体でも神力を使えば本来の姿に近づけるんだね」
しかし、ジャンヌは未だに余裕の態度を見せる
「消えろ…消えろ消えろ……消えろ!消えろよ!目障りなんだよ!さっさと死ねよぉお!」
ロキは体から放出されていた神力をジャンヌに向けて全て解放する。その暗黒の力の奔流は人間に止められるようなものではない……そう感じられる
「狂気なる魂の貪食」
全てを飲み込む暗黒の力などでは、物足りないと訴えるような目で魔法を発動し、それすらもを飲み込んでしまった
ロキの神力の全てがジャンヌの物となってしまった
「……な、なんで……私は神だぞ…」
その問いにジャンヌは答える
「なんでかって?」
いや、その者はジャンヌではない
「作り物の体に入ってる神様と、この世界で必死に生きてきた生身に入った神様……どっちが強いかなんて明白だろう?ねぇロキ」
その言葉で気が付いた。目の前の女の正体に
「てめぇ!死神ぃ!そうまでして私の邪魔がしてぇのかよ!くそがぁあ!」
怒号を残して神力を使い果たしたロキは作り物の体から神々の園へと消えていく
1人残された空間で、死を司る神は嗤う
「僕がロキの邪魔がしたい?そんなわけない……この世界で誰が死のうと関係ない……でも礼を言うよ。ロキ、君のおかげで他の神に怪しまれずにこの肉体を手に入れた!やっとだ、やっと……神々の園からただ能力で殺すんじゃない…ついに自分の手で肉を貫き、血を啜り、首を切れる」
死神はその場を去って行った
ジャンヌはユキトの傷だらけの体を撫で、ロキを見る
「お役に立てなら良かった……」
最後にそう言ってユキトは意識を失った
「完全にイレギュラーだ!その男の登場も!お前の完全復活も!……世界なんてもうどうでもいい!お前を殺す為だけに私は力を尽くす!」
ジャンヌはロキの怒声に対しても、表情を変えない。この程度、まるで子供の癇癪を宥めるようだと言わんばかりの余裕が滲み出ている
「そんな不完全な殺意で?……君ごときじゃ勝てないから、早めに諦めた方がいい。二度と戻れなくなるよ」
「うっ……あ…?」
その者はもうジャンヌではない。別の何か……その心中に渦巻く完全な殺意は神でさえも、ロキでさえも萎縮させた
「……な…舐めるな!不完全なのはお前の方だ!矮小な人間など私のオモチャに過ぎない!……私に逆らう人間はオモチャである資格なんてない!さっさと消えろぉお!」
ロキの全身が漆黒の靄に包まれる。以前戦った黒龍の男のようだ
「悪辣なる魂の強奪」
ジャンヌの真紅の魔力は黒い靄を貫通してロキに突き刺さる
「ぐぁああっ!何故だ!神の魔力をどうして貫ける!」
「殺意とはそういうものだからね。どんなに矮小な存在でも明確な殺意があれば、獅子だって殺せる」
その言葉にロキは憤怒を表す
「ふざけるなぁ!」
ロキの体がまた靄に包まれ、変貌する
「神力を全て使った特別製だ……しばらくすれば、もうここには居られなくなってしまうがお前が消えれば私の計画はまた最初からやり直せる」
さっきまでの少女の姿はどこにもない。体から魔力のような力……おそらく神力と呼ばれる力を放出している高身長で痩躯な女性がそこに居た
「へぇ、そんな作り物の体でも神力を使えば本来の姿に近づけるんだね」
しかし、ジャンヌは未だに余裕の態度を見せる
「消えろ…消えろ消えろ……消えろ!消えろよ!目障りなんだよ!さっさと死ねよぉお!」
ロキは体から放出されていた神力をジャンヌに向けて全て解放する。その暗黒の力の奔流は人間に止められるようなものではない……そう感じられる
「狂気なる魂の貪食」
全てを飲み込む暗黒の力などでは、物足りないと訴えるような目で魔法を発動し、それすらもを飲み込んでしまった
ロキの神力の全てがジャンヌの物となってしまった
「……な、なんで……私は神だぞ…」
その問いにジャンヌは答える
「なんでかって?」
いや、その者はジャンヌではない
「作り物の体に入ってる神様と、この世界で必死に生きてきた生身に入った神様……どっちが強いかなんて明白だろう?ねぇロキ」
その言葉で気が付いた。目の前の女の正体に
「てめぇ!死神ぃ!そうまでして私の邪魔がしてぇのかよ!くそがぁあ!」
怒号を残して神力を使い果たしたロキは作り物の体から神々の園へと消えていく
1人残された空間で、死を司る神は嗤う
「僕がロキの邪魔がしたい?そんなわけない……この世界で誰が死のうと関係ない……でも礼を言うよ。ロキ、君のおかげで他の神に怪しまれずにこの肉体を手に入れた!やっとだ、やっと……神々の園からただ能力で殺すんじゃない…ついに自分の手で肉を貫き、血を啜り、首を切れる」
死神はその場を去って行った
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