現代知識で異世界無双したかったよ……
聖拳制裁
「さすがの勇者様でも、兄貴には手が出せねぇか?あははは!」
クレイは兄であるクロウの体に攻撃出来ずにいる
(おい、エクス。クレイに魔殺し《デーモンスレイヤー》を使わせろ!)
聖剣デュランダルに宿る勇者は隣の手に握られてるかつての愛剣、エクスカリバーに指示を出す
クレイは兄を攻撃出来ずに防戦一方だ。魔物にだけダメージを与える魔殺し《デーモンスレイヤー》なら兄貴を傷つけることはない
(ダメだ。こいつは未だに刀身の魔力化が出来ない。魔殺し《デーモンスレイヤー》を使ったところで、真剣が兄を切り裂くだけだろう)
くそっ!どうすんだよ
「魔力を変質させることなく、魔力そのものにに質量を持たせろ!そうしないと聖剣の悪魔特攻が使えない」
「そんな事急に言われたって出来るわけないだろ!」
(こんな時に仲間割れ……やはり緊急事態だったからと言って、こいつを主人と認めたのは間違いだったかもな……)
(昔っからめんどくせぇ性格しやがって!エクス…本当にまずくなったらアレ使えよ)
(不許可だ)
二刀の聖剣の意思は一致せず、主人は一方的に嬲られる。そんな時、悪魔が口を開く
「クレイ!君の好きにすればいい…僕に縛られるな…剣に縛られるな……本当の君は強いんだ!こんな悪魔、さっさと消してくれ」
いや、悪魔ではなかった。紛れも無い兄の声……クレイの中で何かが弾けた
……
………
…………
「ちっ……まだ意識があったか、個体の力は弱かったが根を張る期間が短かったな」
悪魔はそんな事をぼやきながら、目の前の男に違和感を感じる…さっきまでは感じなかった凄みがある
「僕は弱いから……兄さんを傷つけないで勝つことは出来ない。でも…もう、使いこなせない武器には頼らない」
目の前の男は突然、両手に持った聖剣を地面に突き刺す。そして構える……拳を握って
「ハッ!兄貴の言葉を信じて、武器を捨てたか?面白すぎるぜぇクレイちゃんよぉ!」
「その体で無駄口を叩くな」
騎士というには、冷たすぎる言葉を放ち、悪魔といえど一般人の体では捉えきれない速度で拳を振るう
「どんな力で殴っても兄貴が痛いだけだぜぇ、俺にダメージはねぇ!もちろん痛覚はあるけどな」
なるほど……それこそ本当に聖剣で切らないと痛みを与えられないのか……
「だったらこうだ!」
凄まじい速度で放たれた拳がクロウの顔を捉える
「だぁかぁらぁ!ダメー……ジは……んあぁ?……足元が…おぼつかねぇ……」
「人間には、脳震盪ってのがあるんだ。覚えといて損はないよ、悪魔さん」
クレイの拳が眩いほどの白い輝きで満たされる
「ま、待て……俺の話を聞け!俺は」
「さっき言ったろ?その体で無駄口を叩くな」
クレイの拳がクロウの腹部に貫くようにめり込む
「ぁぁあぁあ!俺が……消えるのかぁ…受肉しねぇ……ぎやぁぁあ!!」
悪魔が消えたのだろう……クロウはその場に倒れこむ
(聖剣を持つに相応しい人物として目覚めたか……名付けるなら…聖拳だな)
戦場で一つの戦いが終わった
クレイは兄であるクロウの体に攻撃出来ずにいる
(おい、エクス。クレイに魔殺し《デーモンスレイヤー》を使わせろ!)
聖剣デュランダルに宿る勇者は隣の手に握られてるかつての愛剣、エクスカリバーに指示を出す
クレイは兄を攻撃出来ずに防戦一方だ。魔物にだけダメージを与える魔殺し《デーモンスレイヤー》なら兄貴を傷つけることはない
(ダメだ。こいつは未だに刀身の魔力化が出来ない。魔殺し《デーモンスレイヤー》を使ったところで、真剣が兄を切り裂くだけだろう)
くそっ!どうすんだよ
「魔力を変質させることなく、魔力そのものにに質量を持たせろ!そうしないと聖剣の悪魔特攻が使えない」
「そんな事急に言われたって出来るわけないだろ!」
(こんな時に仲間割れ……やはり緊急事態だったからと言って、こいつを主人と認めたのは間違いだったかもな……)
(昔っからめんどくせぇ性格しやがって!エクス…本当にまずくなったらアレ使えよ)
(不許可だ)
二刀の聖剣の意思は一致せず、主人は一方的に嬲られる。そんな時、悪魔が口を開く
「クレイ!君の好きにすればいい…僕に縛られるな…剣に縛られるな……本当の君は強いんだ!こんな悪魔、さっさと消してくれ」
いや、悪魔ではなかった。紛れも無い兄の声……クレイの中で何かが弾けた
……
………
…………
「ちっ……まだ意識があったか、個体の力は弱かったが根を張る期間が短かったな」
悪魔はそんな事をぼやきながら、目の前の男に違和感を感じる…さっきまでは感じなかった凄みがある
「僕は弱いから……兄さんを傷つけないで勝つことは出来ない。でも…もう、使いこなせない武器には頼らない」
目の前の男は突然、両手に持った聖剣を地面に突き刺す。そして構える……拳を握って
「ハッ!兄貴の言葉を信じて、武器を捨てたか?面白すぎるぜぇクレイちゃんよぉ!」
「その体で無駄口を叩くな」
騎士というには、冷たすぎる言葉を放ち、悪魔といえど一般人の体では捉えきれない速度で拳を振るう
「どんな力で殴っても兄貴が痛いだけだぜぇ、俺にダメージはねぇ!もちろん痛覚はあるけどな」
なるほど……それこそ本当に聖剣で切らないと痛みを与えられないのか……
「だったらこうだ!」
凄まじい速度で放たれた拳がクロウの顔を捉える
「だぁかぁらぁ!ダメー……ジは……んあぁ?……足元が…おぼつかねぇ……」
「人間には、脳震盪ってのがあるんだ。覚えといて損はないよ、悪魔さん」
クレイの拳が眩いほどの白い輝きで満たされる
「ま、待て……俺の話を聞け!俺は」
「さっき言ったろ?その体で無駄口を叩くな」
クレイの拳がクロウの腹部に貫くようにめり込む
「ぁぁあぁあ!俺が……消えるのかぁ…受肉しねぇ……ぎやぁぁあ!!」
悪魔が消えたのだろう……クロウはその場に倒れこむ
(聖剣を持つに相応しい人物として目覚めたか……名付けるなら…聖拳だな)
戦場で一つの戦いが終わった
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