現代知識で異世界無双したかったよ……
不快な魔法
俺たちはファントムが使役しているワイバーンの背中に乗って、空を飛んでいた
「あっはははは!すげぇじゃねぇか!勢い余って殺さなくて正解だぜ」
「あっひゃひゃ!こんな景色初めて!血抜きしたくなっちゃう」
「少しばかり風が強い。どうにかしろ」
君たちあいかわらず自由だよね……
「確かにこれはすごいな……自分で飛ぶよりも圧倒的に速いし」
と言いながら俺は風の元素魔法で無風空間を作る。まったく……ワガママなんだから
「ふははははは!どうだ!これが私の実力だ!」
ファントムが強いイメージが全くなかったけど……魔物ならなんでも使役できるってチートすぎないか?
「残念だが、魔物なら全てが操れると言うわけではない。ディーノのように主人を得た者や、特殊な生態で本能が強い者は操れん。癪だが、私よりも知能が高かったり、魔法耐性の高い者は交渉くらいしか出来んな」
いや……それでも十分強いよ……
「その通り!私は絶対的な強者なのだ!その気になればヤマタノオロチだろうがキングワイバーン、キメラにグリフォンまでもが我が手中にある!」
ヤマタノオロチ以外は知らないけど……もう名前だけでやばい奴だよな……てか、ヤマタノオロチも使役出来ちゃうのかよ!?
「おっと、お喋りしてる暇はもうない。そろそろ着くぞ……」
遠目に見えるのは魔物がひしめく荒野
「あそこが武装国家ヘラクレスの国境付近だ」
……
………
…………
「王都とか行けねぇのかよ?」
「このキングワイバーンは出現が確認されたら討伐隊が組まれるレベルの魔物、10段階で8だ。そんなので王都まで行けるはずないだろう……本当はここから先も付いて行ってやりたいが、あそこの魔物は発情期だ。私の言うことなど聞きはしない」
「えー……こっから徒歩ぉ?」
「仕方あるまい。はよう下ろせ」
「ここから北方30kmほど先に防壁のある都市がある。そこまで行けば王都行きの馬車もあるだろう……着地できる高度まで下がるので、そこからはこの魔物たちを蹴散らし徒歩で移動しろ。貴様らの武運を祈っておいてやる」
まぁ、ここまで送ってきてもらっただけでも感謝だな
「へっ!仕方ねぇな!ぶっ殺す」
「発情なんて救済してあげないとね」
「この程度の魔物の処理など、簡単すぎるな」
さて、みんなやる気満々だな
……
………
…………
「早速なんか気持ち悪いヘドロみたいな奴がこっち向かってるけど、どうする?」
動きはかなり遅いけど、地面がジュッって感じで溶けてるし、絶対触ったらダメなやつだ
「俺が楽な方法で倒してやるよ」
楽な方法?
「無限採取ポイントがあるからな」
アイザックはそう言うと、俺の肩に手を置き詠唱を始める
無限採取ポイントって俺のことか……英雄因子だっけ?
「汝らは英雄」
「歴史に刻まれたその勇名は世界に轟き、人の心を揺り動かす」
「汝らは怪物」
「身体に宿したその暴威は全てを破壊し、人の心を震えさせる」
「歴史は今現実に」
「英雄を今人形に」
「新たなる歴史を作る英雄たちの人形劇」
「クリエイトヒーロー!」
そこには蒼銀の鎧を纏った美しい女性が膝をつき、存在していた
「さぁて、状況は分かるよなぁ?銀翼のリラ」
女性……リラさんはその言葉に反応し、立ち上がる
「君、悪趣味な魔法使うね?……でなんで私なの?」
「理由なんてねぇさ、純粋に火力を求めたらあんたが出てきたんだよ。もっと条件を絞ることも出来たが、英雄なら誰でもここらの魔物ぐれぇ倒せんだろ?その体は疲れねぇし」
リラさんは呆れたような表情だ
「護衛が終わったらさっさと魔法を解いてね。気分良くないからさ」
「まぁ愛しの彼と離れ離れだからなぁ?やろうと思えばそいつも復活させられっけど、気持ち悪りぃだろ?」
刹那、リラさんの全身から銀色に輝く魔力が溢れ翼のような形状に変化。周囲に集まりつつあった魔物を全て吹き飛ばして木っ端微塵にしてしまった……
「君……本当に気持ち悪いね」
「自覚してるよ。こんな魔法だからなぁ」
リラさん………いや、アイザックも悲しい表情を浮かべていた
「あっはははは!すげぇじゃねぇか!勢い余って殺さなくて正解だぜ」
「あっひゃひゃ!こんな景色初めて!血抜きしたくなっちゃう」
「少しばかり風が強い。どうにかしろ」
君たちあいかわらず自由だよね……
「確かにこれはすごいな……自分で飛ぶよりも圧倒的に速いし」
と言いながら俺は風の元素魔法で無風空間を作る。まったく……ワガママなんだから
「ふははははは!どうだ!これが私の実力だ!」
ファントムが強いイメージが全くなかったけど……魔物ならなんでも使役できるってチートすぎないか?
「残念だが、魔物なら全てが操れると言うわけではない。ディーノのように主人を得た者や、特殊な生態で本能が強い者は操れん。癪だが、私よりも知能が高かったり、魔法耐性の高い者は交渉くらいしか出来んな」
いや……それでも十分強いよ……
「その通り!私は絶対的な強者なのだ!その気になればヤマタノオロチだろうがキングワイバーン、キメラにグリフォンまでもが我が手中にある!」
ヤマタノオロチ以外は知らないけど……もう名前だけでやばい奴だよな……てか、ヤマタノオロチも使役出来ちゃうのかよ!?
「おっと、お喋りしてる暇はもうない。そろそろ着くぞ……」
遠目に見えるのは魔物がひしめく荒野
「あそこが武装国家ヘラクレスの国境付近だ」
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「王都とか行けねぇのかよ?」
「このキングワイバーンは出現が確認されたら討伐隊が組まれるレベルの魔物、10段階で8だ。そんなので王都まで行けるはずないだろう……本当はここから先も付いて行ってやりたいが、あそこの魔物は発情期だ。私の言うことなど聞きはしない」
「えー……こっから徒歩ぉ?」
「仕方あるまい。はよう下ろせ」
「ここから北方30kmほど先に防壁のある都市がある。そこまで行けば王都行きの馬車もあるだろう……着地できる高度まで下がるので、そこからはこの魔物たちを蹴散らし徒歩で移動しろ。貴様らの武運を祈っておいてやる」
まぁ、ここまで送ってきてもらっただけでも感謝だな
「へっ!仕方ねぇな!ぶっ殺す」
「発情なんて救済してあげないとね」
「この程度の魔物の処理など、簡単すぎるな」
さて、みんなやる気満々だな
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「早速なんか気持ち悪いヘドロみたいな奴がこっち向かってるけど、どうする?」
動きはかなり遅いけど、地面がジュッって感じで溶けてるし、絶対触ったらダメなやつだ
「俺が楽な方法で倒してやるよ」
楽な方法?
「無限採取ポイントがあるからな」
アイザックはそう言うと、俺の肩に手を置き詠唱を始める
無限採取ポイントって俺のことか……英雄因子だっけ?
「汝らは英雄」
「歴史に刻まれたその勇名は世界に轟き、人の心を揺り動かす」
「汝らは怪物」
「身体に宿したその暴威は全てを破壊し、人の心を震えさせる」
「歴史は今現実に」
「英雄を今人形に」
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そこには蒼銀の鎧を纏った美しい女性が膝をつき、存在していた
「さぁて、状況は分かるよなぁ?銀翼のリラ」
女性……リラさんはその言葉に反応し、立ち上がる
「君、悪趣味な魔法使うね?……でなんで私なの?」
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