現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

帰還と前途多難

ディラン王国に帰還し、真っ先にエリックさんの家に向かった

「お姉様ぁぁぁぁあぁぁぁあ!!!」

メリルが視認が間に合わない程の速度で抱きついてくる

「私……お姉様が…いな…く…なって…」

メリルの頬に涙が流れる

「メリル……ごめんね」

もう1ヶ月以上もここを離れてたのか……長いな……

「ジャンヌとシェストが帰って来たって本当か!?」

「ベリアルさん!」

「まぁお前の事だし、無事だとは思ってたが安心したよ」

ベリアルさんの態度は素っ気ないが彼女も泣いてる

「ジャンヌちゃん帰って来たらしいじゃん!今日は宴だな!」

「アルラウネ!」

「久しぶりだな!会えてよかったぜ!あっはっは」

アルラウネは普段と特に変わらないな。まぁこいつの良いところだと思うけど

その時、中庭の方で轟音が響き渡る。まるで何かが落下して来たような……

「ジャンヌ!!!」

やっぱりお前か……クレイ

「久しぶりですね、クレイさん」

「ジャンヌぅう!!!」

ちょっ!迫ってくるな!

「消えろ!私とお姉様の熱い抱擁の邪魔をするな!」

迫ってくるクレイの股間にメリルのキックが炸裂する。ひぇっ!痛そう

「かはっ!」

クレイはその場に倒れ伏し、しばらく起きなかった……

「そう言えば、エリックさんとファントムは?」

「あー、エリックは戦後処理で現在は宗教国家ロキに居る。そんでファントムは……」

乱暴にドアが開かれる

「ジャンヌ!貴様ぁ!私が魔物を使って大陸中を探していたというのに貴様の気配を辿ってみればここに居るとはどういう事だ!」

あー……これはめんどくさいな

……
………
…………

帰還した翌日、俺とシェスト君はベリアルさんの執務室に呼び出されていた

「まずは、無事に帰って来てくれて嬉しく思う。お前らが戦争中に戦場から姿を消して1ヶ月間のことをおおまかに話してやる」

ベリアルさんの話によると、戦争には勝利したらしい。こちら側の戦死者は0人、あちら側はほぼ全滅。俺がやったと思うと痛ましいが、仕方ないと諦める他ない

そして………

「ジャンヌ……いやAランク冒険者、生殺与奪ソウルリーパー。冒険者ギルドからSランクへの昇格推薦状が届いてる……今度はそっちの番だ。どういうことか説明してくれるよな?」

あー……まためんどくさいやつだ……


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