現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

ランカーの実力

魔法陣の設置はだいたい終わった。あとは魔力を込めるだけだ。
まぁ、かなりの数の魔法陣を設置したから魔力を込めるのにも時間がかかる……

「完全に何かやってんじゃんか、お前ら……」

森林の奥に隠れてた俺たちの目の前に突如、獣のような耳を持った青年が現れる

「誰だ!」

ランカーが男に問う

「人に名前を聞くときはまず自分から……じゃないの?ランカー・ティザードさん」

ランカーは自身の名前を言われたことに驚く

「私はディラン王国でしか活動していないのだが……よく知っているな」

「知らないわけないでしょ……優劣審判カーストジャッジを……俺は傭われだけど、金貰ってるからお前らの邪魔をする」

その言葉を最後にランカーと青年の戦いが始まる

……
………
…………

「はぁ……はぁ……」

……私が直接戦闘を苦手としてることを見抜いている……

「案外手ごたえがないもんだな」

中距離が私の間合いだ。それを潰すように近接に回り込んでくる……獣人族を相手に格闘では勝ち目がない……

シェスト殿は魔法の準備をしてるジャンヌ殿の護衛で手一杯だ。森林の入り口で見張りをしてるエリック殿が戻ってくる可能性も低いだろう……

「仕方ない…………模造天獄発動」

これは周りを巻き込む可能性があるから使いたくはないが、シェスト殿の魔法がジャンヌ殿を守り切ってくれることを信じるしかないな

「それがあんたの切り札か?」

ランカーの体から白い光が放たれ、それが収束し、繭のような形になる
そして、繭が破裂し、中から黒い羽根が飛び出し拡散した

……
………
…………

「ここにいる奴らは全員殺す!まずはてめぇだ!獣人野郎!」

なんだこりゃ?こいつは白い翼が生えるんじゃないのか?こんなの俺の知ってる情報にない……

と言っても…

「そんな無様に突っ込んでくるだけの攻撃が獣人である俺に当たるわけ……!?」

急激に速度が上がった!?なんかの身体強化か?

「……俺も死にたくないから本気出す」

相手に自分の情報を与えるのは愚策だが、死ぬよりかマシだと考えよう

「三眼!」

久しぶりに使ったが、だいぶ酔うな……目が3つになるってのは……
だが、見える……見えるぜ……

ランカーの攻撃は青年にかすりもしない

「ねずみみてぇに逃げ回りやがってよぉ!これでも喰らってろぉ!ジャッジメントレイン!」

ランカーの黒い翼から放たれた羽根が雨のように空から降り注ぐ

こんなの………

「見えてても意味ねぇだろぉがぁあ!!」





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