現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

かくれんぼは見つからないようにする遊びだけど見つからないと見捨てられる

私はメリル・ヘルゴウン。これから最重要任務に向かう。

「行きますよ!ディーノ」

「おう!メリル!」

いつもは憎たらしいディーノも今回に関しては頼もしい

「やめた方がいいと思うぞ。ジャンヌにばれて怒られるのが目に見える」

ディーノは賛同しているというのに、空気が読めない猫ですね

「そういうわけにはいかない。ご主人が学園で講師なんて、またフラグが立つに決まってる!」

フラグ?とはなんでしょう?よく分かりませんが、お姉様ほどの美しく優しいお方が講師などしたら男子生徒が欲情することは間違いないでしょう。私はそれを阻止せねばならないのです。

「ともかく!貴方が反対しようと私たちは行きますよ!あの学園に潜入です!」

……
………
…………

「意外と潜入も簡単ですね」

私たちは特に苦労することもなく国立騎士育成学園に潜入することに成功した。

「まぁ、俺の幻視があれば並みの人間には見えないからな。でもクレイレベルになると俺らのことを感知できるから気をつけろよ」

そうは言いますが……

「あの男ほどの者がそうそう居てたまりますか、お姉様に感づかれなければお姉様を常に見守ることが出来るわ!」

「いや……君たちは誰ですか?」

いつの間にか私たちの背後に筋骨隆々な老人が立っていた。

「ディーノ!幻視を解いたんですか!?」

「解くわけないだろ!この爺さんは俺たちを感知出来てるんだよ!」

じゃあ、この老人はあの忌々しい男と同等の強さなのですか?

「とりあえず、話を聞きますから付いてきてもらえますよね?」

……
………
…………

「メリル!ディーノ!なんでここにいるの!?」

「申し訳ありません……お姉様」

「悪いな、ご主人」

お姉様に見つかってしまいました……

「いや、別に謝らなくてもいいけどさ。クロイツェさんに呼ばれて来たらメリルたちがいたから驚いちゃったよ」

「まぁ色々あったんだよ。ご主人の仕事をちょっと見たくなっただけなんだよ。な?メリル?」

ディーノ!ナイスパスです!

「えぇ!そうなのです!お姉様が学園で講師をしているとエリックに聞いたので、是非見てみたいと思ったのです!」

「なんだぁ、それなら別に隠れて来なくても良かったのに…」

なんとか私たちの思惑をお姉様に知られずに済みましたね

「じゃあ、見ていく?これから私の担当する魔法理論の座学なんだ」

なんと!

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品