現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

宝箱の罠を警戒してると大体なんにもない

「ダンジョン?」

「あぁそうじゃ。王国内に新たなダンジョンが発見されたそうでの、その調査をわしが頼まれての、探索メンバーはわしが決めていいそうじゃから付いて来んか?」

「ダンジョンってあのモンスターが無限に湧いて、奥に進むにつれて宝が手に入ったりするあれですよね?」

「それじゃよ」

俺の思うダンジョンと同じみたいだな。だったら行ってみたいかもしれない。魔法も使えるようになったし、エリックさんもいるならそれなりに安全だろうからな。

「私行ってみたいです!」

「そうかそうか、ならば準備せねばな」

にしてもダンジョンか、あんまり難易度が高くなければいいけどな。
他のメンバーもいるだろうから俺が出る幕はないかもな。

……
………
…………

どうしてこうなった……
トラップに引っかかって全員ワープか…
あー、やばいかも、はぐれた、どうしよ

「ぐるぉらぁ!!」

「も、モンスター!?」

お、落ち着け俺、魔法を使ってた…お……す?

こいつ本当にモンスターか?なんか超かわいいんだけど、中型犬みたいだな?

「お、お手」

「ぐるぅ」

こいつ俺の言葉を理解してるのか?

犬みたいな感じだし、匂いでエリックさんの位置分からないかな?

「ねぇ、私の仲間の場所分からないかな?」

「ぐるぉ!」

おぉ、ついて来いって感じか?

しばらくゴツゴツした岩場を歩き続けると

「あ、ジャンヌさーん!無事ですかー?ってモンスター!?」

「大丈夫ですよ、アルカさん。この子私の言うことが分かっていたので賢い子です。ここまで連れてきてくれました!」

「珍しいモンスターもいるもんですねー、よく見れば可愛いですね」

撫でようとして威嚇されてる

「この子、なんか私に敵意むき出しなんですけど」

この人はアルカ・ローレライ
エリックさんが連れてきたダンジョン探索メンバーで、歌を使った特異魔法を使うとか

「じゃあ、他の人の場所も分かる?」

「ぐるるぅ」

この子めっちゃ優秀じゃん、後でエリックさんに飼っていいか聞こう。ダメだったらアルデバラン家の方で飼おう。

今度は平坦な道を歩いて行くと

「おっ、ジャンヌにアルカ、無事だったか。いやー、まさかワープトラップなんて高度なもんがあるとは驚いたぜ」

この人はヘビ・スネイク
アルカさんと同じでエリックさんが選んだダンジョン探索メンバー、熱を感知したり操る特異魔法を使うとか

「んで、このモンスターに連れてきてもらったと……もしかしたら眷属の魔物かもな。強い魔力を持つ者に付き従う種類かな?」

眷属の魔物と呼ばれるモンスターがいるらしい。その人間の持つ能力に応じて主人を決め、一生付き従うらしい。
この子の場合は魔力の高い者に従属するっぽい?

そんな話をしながら道中のモンスターを3人で屠りつつ歩いて行くと

「ぬしら無事であったか、よかったわい」

やっとエリックさんと合流できた。

全部こいつのおかげだな

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