僕と彼女たちのありきたりなようで、ありきたりではない日常。

きりんのつばさ

京介の思惑

放課後

「じゃあ優希またな〜」
「ああ、じゃあ」
と俺はクラスメイトである筧優希で
教室で分かれ帰ることにした。
他のクラスメイトからは遊びに誘われたが
今日はそんな気分ではなく全部断った。

そして自分の部屋に着いた。
この学校は全寮制をとっているが
敷地内の寮であればどこでも構わない
という制度を導入している。
ちなみに俺は距離や家賃が普通の寮を取っている。
「さていつもの調べ物しますか」
俺はいつも様々な情報を仕入れるようにしている。
何故ならいざとなればその情報を使って
駆け引きを行えるからだ。
「筧優希っと」
昨日いきなりきた転校生。
何故この時期?
何故この学校?
何故が着くことが多すぎる人物であった。
「しかもあのKIグループの後継者とはな」
この国トップと言っても過言ではない
財閥であるKIグループの跡取りとなれば
何かしらの理由があるだろうと踏んだ。
ただ・・
彼の幼馴染?である湊明日香の言葉である
「10年前そうだったけ?」
というのが引っかかっていた。
・・あんな財閥の子供を周りの大人が
何も言わない訳、無いだろう。
そして妹である伊代というのも
湊は知らないらしい。
・・・彼は一体何者なんだ?
と思いながら俺は彼を調べていった。

と調べていく中で奇妙な事が起きた。
「・・・おいおいマジかよ」
俺はいつものツールを使い筧優希に
ついての情報を一からあげようとした。
・・ただあげようとしたのだが
「何も上がらないなんて・・」
今まで情報が少ないという事は沢山あった。
だが「無し」というのは一度もなかった。
生年月日から学歴に至るまで
あらゆる個人情報が上がらなかった。
彼が写っている写真もなかった。
「いやいやまさか」
と思い、もう一度検査方法やキーワードを
変えたりして調べたが、成果はゼロだった。
「なんなんだよ、こいつは・・・」
個人情報が一切上がらないというのは
まず有りえない。
人間は必ずどこかで自分がいたという
痕跡を見ず知らずの内に残している。
ただ彼はそれが一切ない。まさに皆無であった。
「これではまるで・・」
・・この世にいない人物として扱われている?
そうとしか思えなかった。
俺は彼の写真を見ながら
「・・・なぁ筧優希
お前は何者なんだ?」
と1人で呟いた。

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