時代を越えてあの人に。~軍師は後に七人のチート家臣を仲間にします~
扇子のお姉さんと信長様の戦国ガールズトーク!
間近で見ても、本当に迫力がある!!!
清洲城は、様々な形で、城下に商業区や武士達の屋敷、道場などの区域に分かれているそうだ。
また、守りは堅く、本丸、二ノ丸、三ノ丸と、城として大いに機能している形。
信長は胸を張ってこういっていた。
「これも、平和な天下への第一歩! わしはこの尾張から天下を取るぞ!!」
とても嬉しそうな顔をしていた。ちょっと気が早いんじゃないかな?って面もあるけどね。
城に入っていくと、まず道場の方から案内をしてくれると信長が話していた。
「しかし、槍の彼女は大丈夫なのか?」
確かに、義龍からは智慶と呼ばれていたはずだが....。
「あぁ、智慶のことか? それなら、颯爽と消えていったぞ」
「えぇ!? そうなの!? いつの間に……」
信長の言葉に驚きを見せること、ガチの如く。
智慶は、義龍に腹を勢いよく蹴られて動けなくなっていたはず。
「まぁ、いつものことじゃ! 風に揺られて現れて、気ままに消え去っていく……それがあやつなのじゃ!まぁ、そういうところがあやつの魅力といっても過言ではないがの!」
ますます智慶が分からなくなった!!
とりあえず、不思議な女の子って事で良いのかな?
「あら、殿! お帰りなさ~い」
と、早いこと本丸のあたりまで着くと、大門が開いた。
門の向こうには一人の女の子が立っていた。
「おぉ、長秀! 無事のようだな」
「えぇ、特に被害は無いわ。そっちこそ、大丈夫だったの?」
「……道三の母上は討たれてしまった。その晴らしで義龍の首を討ってしまったのだ……帰蝶に合わせる顔がないな……」
信長は涙を堪えて苦笑いをして話す。
「……帰蝶様は分かってくれるはずよ。信長様が道三様を思っての事だもの」
信長をフォローするように長秀は巧みな話術で信長を励まそうとする。
「…すまぬな長秀。父や母を失うのは戦国の世で必然の事。何が起こるか分からぬ。だからこそ、日々覚悟しておけばいかぬ事なのに……」
「いえいえ、気にしなくて良いわ。……そっちの事より私はそこの若武者の事が気になるのよ~!」
咄嗟に話が切り替えられて、良く分からなかったが、若武者とは俺のことを言っている様だった。長秀は此方に指さして言った。
「…こやつはな、義龍に喧嘩を売った張本人なのじゃが、情が熱い男でな。見事に義龍を討ち取りおった」
喧嘩を売ったって、そうじゃないだろ!!
「あの義龍を!?」
長秀は驚くと、そう言った。
「うむ! 喧嘩を売ったとは言え、命の恩人じゃ!」
いやそこまけにされたら家臣に入れられた本来の目的が何処に行っちゃうんだ!?
長秀は、自分の顎を引くように手を顎にやると、何か俺に言いたそうなオーラを醸し出している。
「貴方……名前は?」
「相良裕太……」
「そう、相良……敬語は使わなくて結構よ。そういう方ぐるしいの嫌いだから」
だから主従関係でこんなに親し気に話していたのか。しかし、よく信長もやっていけているな。
「それよりも、その扇子……変えたのか?」
信長は長秀の持っている扇子に目を輝かせた。
さっきまで気付かなかったが、長秀は片手に扇子を持っていた。
顔を半分ほど隠すように扇子を顔に近づけると、何も言えないお姉様オーラが……
「ふふ。先ほど、南蛮人が来ていたから贓品として頂いたのよ。どうかしら?」
「あぁ、とても似合っておる! 流石南蛮人! 良い物じゃ!」
と、これより長い間と言っても俺が聞いてて訳の分かんない話に入るまでの時間から後の話だけど二人でキャッキャウフフ。のお話が始まってしまう。世に言われないけど、これが戦国ガールズトークと言うやつなのか……
―話はまだ終わらなそうだし途中で止めようとすると切腹になるだろうから、暇がてらに馬を降りて藤吉郎に城下を案内してもらう事になった。
「それじゃ、藤吉郎。案内よろしく!」
「はーい。貴兄は、城とかに来るのは初めてなのですか?」
「まぁ、そうだね。外からは見た事はあるけど……って、今貴兄って!?」
「へへ! まぁ別にそんなことは置いておいて」
いや、置いておけないよ藤吉郎!?
俺にとっては死活問題並みに重要な言葉なんだよ!?
「他の城下町とここの城下町っていうのは構成とかも全く違うのです。逆にここを知っておくと、他の城の構成がどれだけ雑だかはっきりしますよ!」
と、彼女はにこやかに言った。
まず商業区の方から案内をしてくれることに。
「さて、じゃあまずここです! ここは信長様もよく訪れる商業館『たけ』です。ここには、毎週のように証人達がここで会議を行ったり、仕入れを行ったりする場所なのですよ! 信長様もよくここで商人の方々からご要望だったり、建物の改築だったりと様々な事を聞いて参考にしていらっしゃるのです~」
自分のことのように話すと、ここの館の館長らしきお爺さんが此方に来る。
「いやはや、藤吉郎殿。そこの若者はどうされましたかな?」
「あ、平手様! こちら、相良裕太殿です! 新米さんですので、私が城下を案内しているのです!」
藤吉郎はそういうと、平手殿と言う人は此方を向き趣のまま自己紹介を始めてくる。
「儂は平手政秀ですぞ。この商業館の館長及び織田家の商業発展の為に日頃精を尽くしております。相良殿、よろしくお願いいたしますぞ」
「あぁ、どうも。よろしくお願いします!」
平手政秀、と言えば織田信秀にも仕えたとても有力な家臣であり、信長のお世話役としても活躍し織田家当主二代に仕えた人である。また、和歌や茶などにも通じていたまさにこの時代の文化人であり、京の朝廷にも顔の利く人だ。だが、実際には1553年に自刃してしまうのだが……
「そういえば、今って何年だ?」
と、俺は頭の中で疑問に生じたことがポツンと言葉に出た。
それに二人は意味が分からないようだったがやがて秀吉がこう言い放った。
「あ、もしかして永禄のことですか?永禄三年の卯月ですが……」
頭の中で一瞬何か嫌な事が横切った気がする。いや、気がするんじゃない。本当に頭の中で横切った……
なにかこの年に関わる重要な事。
「永禄三年・・・三年……三年……なんだっけ?」
「どうしましたかな?」
平手殿が、俺の独り言に対して気遣ってくれた。
「いや、そういえば何か忘れている気がするんだけど……なんだろ?」
腕を組んで途方の空を見つめる俺は考えていた。
「まぁ、思いつくまで待ちましょうよ。とりあえず、次に移動しましょうね」
早く案内したくてうずうずしている藤吉郎は言った。
まぁ、そうだな。思いつくまで気ままに散策することにしようかな。
何か思い出すはずだし。
「そうだな、そうしようか」
「いやはやそうですか。それでは、またの機会にお待ちしてますぞ」
一件落着、と納得したように平手殿は言う。
そのまま藤吉郎は走り出して次の区画へ向かった。
「それじゃ平手様! 後ほど~!」
少し離れた所で、藤吉郎が後ろを向き、手を振る。
それはそれで、陽気な顔をしていた。これが後々天下人になるのかよ……なんて可愛いロリっ子!!
って、重要なのはそこじゃないんだ!!
一体……俺は何を忘れていたんだろう……
思い出そうとすると頭が少し痛む。何かこの年の大事な事。大事な出来事。歴史の教科書で見た気がするんだ……
やっぱり、藤吉郎の言う通り思い付くまで待つしかないのかな?
と、不意に思った俺は藤吉郎の背中を追いかける。
清洲城は、様々な形で、城下に商業区や武士達の屋敷、道場などの区域に分かれているそうだ。
また、守りは堅く、本丸、二ノ丸、三ノ丸と、城として大いに機能している形。
信長は胸を張ってこういっていた。
「これも、平和な天下への第一歩! わしはこの尾張から天下を取るぞ!!」
とても嬉しそうな顔をしていた。ちょっと気が早いんじゃないかな?って面もあるけどね。
城に入っていくと、まず道場の方から案内をしてくれると信長が話していた。
「しかし、槍の彼女は大丈夫なのか?」
確かに、義龍からは智慶と呼ばれていたはずだが....。
「あぁ、智慶のことか? それなら、颯爽と消えていったぞ」
「えぇ!? そうなの!? いつの間に……」
信長の言葉に驚きを見せること、ガチの如く。
智慶は、義龍に腹を勢いよく蹴られて動けなくなっていたはず。
「まぁ、いつものことじゃ! 風に揺られて現れて、気ままに消え去っていく……それがあやつなのじゃ!まぁ、そういうところがあやつの魅力といっても過言ではないがの!」
ますます智慶が分からなくなった!!
とりあえず、不思議な女の子って事で良いのかな?
「あら、殿! お帰りなさ~い」
と、早いこと本丸のあたりまで着くと、大門が開いた。
門の向こうには一人の女の子が立っていた。
「おぉ、長秀! 無事のようだな」
「えぇ、特に被害は無いわ。そっちこそ、大丈夫だったの?」
「……道三の母上は討たれてしまった。その晴らしで義龍の首を討ってしまったのだ……帰蝶に合わせる顔がないな……」
信長は涙を堪えて苦笑いをして話す。
「……帰蝶様は分かってくれるはずよ。信長様が道三様を思っての事だもの」
信長をフォローするように長秀は巧みな話術で信長を励まそうとする。
「…すまぬな長秀。父や母を失うのは戦国の世で必然の事。何が起こるか分からぬ。だからこそ、日々覚悟しておけばいかぬ事なのに……」
「いえいえ、気にしなくて良いわ。……そっちの事より私はそこの若武者の事が気になるのよ~!」
咄嗟に話が切り替えられて、良く分からなかったが、若武者とは俺のことを言っている様だった。長秀は此方に指さして言った。
「…こやつはな、義龍に喧嘩を売った張本人なのじゃが、情が熱い男でな。見事に義龍を討ち取りおった」
喧嘩を売ったって、そうじゃないだろ!!
「あの義龍を!?」
長秀は驚くと、そう言った。
「うむ! 喧嘩を売ったとは言え、命の恩人じゃ!」
いやそこまけにされたら家臣に入れられた本来の目的が何処に行っちゃうんだ!?
長秀は、自分の顎を引くように手を顎にやると、何か俺に言いたそうなオーラを醸し出している。
「貴方……名前は?」
「相良裕太……」
「そう、相良……敬語は使わなくて結構よ。そういう方ぐるしいの嫌いだから」
だから主従関係でこんなに親し気に話していたのか。しかし、よく信長もやっていけているな。
「それよりも、その扇子……変えたのか?」
信長は長秀の持っている扇子に目を輝かせた。
さっきまで気付かなかったが、長秀は片手に扇子を持っていた。
顔を半分ほど隠すように扇子を顔に近づけると、何も言えないお姉様オーラが……
「ふふ。先ほど、南蛮人が来ていたから贓品として頂いたのよ。どうかしら?」
「あぁ、とても似合っておる! 流石南蛮人! 良い物じゃ!」
と、これより長い間と言っても俺が聞いてて訳の分かんない話に入るまでの時間から後の話だけど二人でキャッキャウフフ。のお話が始まってしまう。世に言われないけど、これが戦国ガールズトークと言うやつなのか……
―話はまだ終わらなそうだし途中で止めようとすると切腹になるだろうから、暇がてらに馬を降りて藤吉郎に城下を案内してもらう事になった。
「それじゃ、藤吉郎。案内よろしく!」
「はーい。貴兄は、城とかに来るのは初めてなのですか?」
「まぁ、そうだね。外からは見た事はあるけど……って、今貴兄って!?」
「へへ! まぁ別にそんなことは置いておいて」
いや、置いておけないよ藤吉郎!?
俺にとっては死活問題並みに重要な言葉なんだよ!?
「他の城下町とここの城下町っていうのは構成とかも全く違うのです。逆にここを知っておくと、他の城の構成がどれだけ雑だかはっきりしますよ!」
と、彼女はにこやかに言った。
まず商業区の方から案内をしてくれることに。
「さて、じゃあまずここです! ここは信長様もよく訪れる商業館『たけ』です。ここには、毎週のように証人達がここで会議を行ったり、仕入れを行ったりする場所なのですよ! 信長様もよくここで商人の方々からご要望だったり、建物の改築だったりと様々な事を聞いて参考にしていらっしゃるのです~」
自分のことのように話すと、ここの館の館長らしきお爺さんが此方に来る。
「いやはや、藤吉郎殿。そこの若者はどうされましたかな?」
「あ、平手様! こちら、相良裕太殿です! 新米さんですので、私が城下を案内しているのです!」
藤吉郎はそういうと、平手殿と言う人は此方を向き趣のまま自己紹介を始めてくる。
「儂は平手政秀ですぞ。この商業館の館長及び織田家の商業発展の為に日頃精を尽くしております。相良殿、よろしくお願いいたしますぞ」
「あぁ、どうも。よろしくお願いします!」
平手政秀、と言えば織田信秀にも仕えたとても有力な家臣であり、信長のお世話役としても活躍し織田家当主二代に仕えた人である。また、和歌や茶などにも通じていたまさにこの時代の文化人であり、京の朝廷にも顔の利く人だ。だが、実際には1553年に自刃してしまうのだが……
「そういえば、今って何年だ?」
と、俺は頭の中で疑問に生じたことがポツンと言葉に出た。
それに二人は意味が分からないようだったがやがて秀吉がこう言い放った。
「あ、もしかして永禄のことですか?永禄三年の卯月ですが……」
頭の中で一瞬何か嫌な事が横切った気がする。いや、気がするんじゃない。本当に頭の中で横切った……
なにかこの年に関わる重要な事。
「永禄三年・・・三年……三年……なんだっけ?」
「どうしましたかな?」
平手殿が、俺の独り言に対して気遣ってくれた。
「いや、そういえば何か忘れている気がするんだけど……なんだろ?」
腕を組んで途方の空を見つめる俺は考えていた。
「まぁ、思いつくまで待ちましょうよ。とりあえず、次に移動しましょうね」
早く案内したくてうずうずしている藤吉郎は言った。
まぁ、そうだな。思いつくまで気ままに散策することにしようかな。
何か思い出すはずだし。
「そうだな、そうしようか」
「いやはやそうですか。それでは、またの機会にお待ちしてますぞ」
一件落着、と納得したように平手殿は言う。
そのまま藤吉郎は走り出して次の区画へ向かった。
「それじゃ平手様! 後ほど~!」
少し離れた所で、藤吉郎が後ろを向き、手を振る。
それはそれで、陽気な顔をしていた。これが後々天下人になるのかよ……なんて可愛いロリっ子!!
って、重要なのはそこじゃないんだ!!
一体……俺は何を忘れていたんだろう……
思い出そうとすると頭が少し痛む。何かこの年の大事な事。大事な出来事。歴史の教科書で見た気がするんだ……
やっぱり、藤吉郎の言う通り思い付くまで待つしかないのかな?
と、不意に思った俺は藤吉郎の背中を追いかける。
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