貴方に贈る世界の最後に
第62話 貴方に贈る世界の真実
気付いた時には、もう遅かった。
世界はすでに創り変えられ、新しい時間を刻み始めた。
俺は、ここで全てを理解した。
この世界の真実を知った。この世界は、俺が創った世界なんだと。
そして、一人の人物が後ろから現れる。
『久しぶりだな、キサラギ・ユウ』
その姿は、俺と同じで真っ黒に染まった人物。一度会ったことのある神の一人だ。ロリ神を殺した神。しかし、今はもうどうでも良かった。
『コレがこの世界の真実だ。お前は、過去の世界に飛ばされ新しい世界を創るように未来が決められていた。そして、世界を創ったお前は、今からこの世界の神になる』
「......じゃあ、お前は未来の俺なのか?」
『ああ、俺は、キサラギ・ユウだ。だから、今を生きているお前に俺と同じ失敗をしてほしくないんだ』
「失敗?」
『お前は、今からこの世界にあった全ての能力を手に入れる。だが、同じ能力は一回しか使えないという制約もある。その中の能力の1つに"何でも出来る能力"というものがある。それを使って俺は、ノアを生き返らせた......それが失敗だった』
それを聞いた俺は、
「ふざけるな!!!ノアを生き返らせるなってことか!!!お前に、ノアを失った痛みが分かるのか!!!」
『分かるさ。俺は、お前以上にその事が分かってる。お前......未来のノアに会っただろ......いや、お前の言い方だとロリ神か』
「お前が、ノアを殺したんだろ!!」
俺がそう言った瞬間、
ドゴォォォォォォォンと大きな音がダンジョン内に響いた。
そして、俺が開けたよりも大きな穴がダンジョンにもう1つ作られた。
『......俺が、ノアを蘇らせた時。とある"呪い"がノアにかけられていた。"逢坂沙弥だと知られてはいけない"。"真実を話してはいけない"。そして、"キサラギ・ユウが死んではいけない"。俺は、ノアを死なせるために生き返らせたようなものだった。愛する者を自分の手で殺したような気持ちもお前には分からないだろう』
「......」
俺は、何も言い返す言葉が出てこなかった。もし、俺が同じような事をしていたら、耐えられないだろう。罪の重さに潰されて、消えていくだろう。
『選べ。限られた偽りの幸せを掴むか、愛する者を捨て世界を救うか、それだけしか"未来"は無い』
「俺は......」
少年は、決断を迫られる。
このままだと無限に続く、この世界を救うか。
世界を越えてまで会いに来てくれた大切な人を救うか。
第三者が見れば答えは確実に、世界を救う、になるだろう。
一人の命で世界が救われるのだから......
「俺は......どうすればいい......」
どちらも選べない。心の中では、世界を選ぶ方が良いと分かっている。だけど、俺にはノアを見捨てる事が出来ない......
悩んだまま、ここに何時間立っていただろうか?もしかしたら、数分かもしれないし、何十時間かもしれない。分からないほどの時間が流れた。
そして、少年は大きな決断をする。
「俺は......ノアを救う。誰がなんと言おうと、世界が天秤にかけられても俺は、ノアを選ぶ」
少年が出した結論に、神は悲しそうな雰囲気を出す。
『...そうか、やっぱり俺は、変わらないか......仕方ない。お前には死んでもらう。神になってしまう前に俺が殺す』
光の速度となって、神は俺を殺そうと走ってきた。
しかし、神の拳が俺に届く事は無かった。
死を振り撒く破壊の拳は、俺の前に割って入った人物によって止められた。
そこに立っていることが、有り得ない人物によって神は動きを止めた。
『...何でお前がここに居るんだ......"ノア"』
ダンジョンに空いた大きな穴から吹き付ける風に、銀髪の髪は波打って、いつの間にか出ていた太陽に反射してキラキラと光り輝いていた。
「ノア......なのか?」
「ふふっ。ただいま、ユウ」
そう言っていつものように笑う、ノアがいた。
それは、間違いようもない、真実の事だった。
世界はすでに創り変えられ、新しい時間を刻み始めた。
俺は、ここで全てを理解した。
この世界の真実を知った。この世界は、俺が創った世界なんだと。
そして、一人の人物が後ろから現れる。
『久しぶりだな、キサラギ・ユウ』
その姿は、俺と同じで真っ黒に染まった人物。一度会ったことのある神の一人だ。ロリ神を殺した神。しかし、今はもうどうでも良かった。
『コレがこの世界の真実だ。お前は、過去の世界に飛ばされ新しい世界を創るように未来が決められていた。そして、世界を創ったお前は、今からこの世界の神になる』
「......じゃあ、お前は未来の俺なのか?」
『ああ、俺は、キサラギ・ユウだ。だから、今を生きているお前に俺と同じ失敗をしてほしくないんだ』
「失敗?」
『お前は、今からこの世界にあった全ての能力を手に入れる。だが、同じ能力は一回しか使えないという制約もある。その中の能力の1つに"何でも出来る能力"というものがある。それを使って俺は、ノアを生き返らせた......それが失敗だった』
それを聞いた俺は、
「ふざけるな!!!ノアを生き返らせるなってことか!!!お前に、ノアを失った痛みが分かるのか!!!」
『分かるさ。俺は、お前以上にその事が分かってる。お前......未来のノアに会っただろ......いや、お前の言い方だとロリ神か』
「お前が、ノアを殺したんだろ!!」
俺がそう言った瞬間、
ドゴォォォォォォォンと大きな音がダンジョン内に響いた。
そして、俺が開けたよりも大きな穴がダンジョンにもう1つ作られた。
『......俺が、ノアを蘇らせた時。とある"呪い"がノアにかけられていた。"逢坂沙弥だと知られてはいけない"。"真実を話してはいけない"。そして、"キサラギ・ユウが死んではいけない"。俺は、ノアを死なせるために生き返らせたようなものだった。愛する者を自分の手で殺したような気持ちもお前には分からないだろう』
「......」
俺は、何も言い返す言葉が出てこなかった。もし、俺が同じような事をしていたら、耐えられないだろう。罪の重さに潰されて、消えていくだろう。
『選べ。限られた偽りの幸せを掴むか、愛する者を捨て世界を救うか、それだけしか"未来"は無い』
「俺は......」
少年は、決断を迫られる。
このままだと無限に続く、この世界を救うか。
世界を越えてまで会いに来てくれた大切な人を救うか。
第三者が見れば答えは確実に、世界を救う、になるだろう。
一人の命で世界が救われるのだから......
「俺は......どうすればいい......」
どちらも選べない。心の中では、世界を選ぶ方が良いと分かっている。だけど、俺にはノアを見捨てる事が出来ない......
悩んだまま、ここに何時間立っていただろうか?もしかしたら、数分かもしれないし、何十時間かもしれない。分からないほどの時間が流れた。
そして、少年は大きな決断をする。
「俺は......ノアを救う。誰がなんと言おうと、世界が天秤にかけられても俺は、ノアを選ぶ」
少年が出した結論に、神は悲しそうな雰囲気を出す。
『...そうか、やっぱり俺は、変わらないか......仕方ない。お前には死んでもらう。神になってしまう前に俺が殺す』
光の速度となって、神は俺を殺そうと走ってきた。
しかし、神の拳が俺に届く事は無かった。
死を振り撒く破壊の拳は、俺の前に割って入った人物によって止められた。
そこに立っていることが、有り得ない人物によって神は動きを止めた。
『...何でお前がここに居るんだ......"ノア"』
ダンジョンに空いた大きな穴から吹き付ける風に、銀髪の髪は波打って、いつの間にか出ていた太陽に反射してキラキラと光り輝いていた。
「ノア......なのか?」
「ふふっ。ただいま、ユウ」
そう言っていつものように笑う、ノアがいた。
それは、間違いようもない、真実の事だった。
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