えっ!?俺運命変えちゃった?~十三番目の円卓の騎士~

ノベルバユーザー150902

到着しました&サイカのアーサー王こぼれ話

 翌日の早朝、再び馬車は走り出した。

「はぁ~~」
「ジークどうした大きな欠伸なんかして」
「シルバああなるって知っていたな」


昨夜 
「アーサー王が【カリバーン】を抜いた後は二年の月日が流れ【エクスカリバー】を使いこなせるようになったアーサー王とその軍勢の破竹の勢いにより王都を取り戻し一年後戴冠式が行われブリテン国の正式な王と成ったのです」

 はぁーやっと終わった 
 軽く済むと思っていた話が脱線に次ぐ脱線を挟み漸くここまで辿り着いた頃には皆がテントの中に入ってから小一時間近く経過していた。

「そろそろ俺達も寝よっか」
「ジーク君冗談はよしてよまだ三分の一しか話してないんだよ」
「えっ!マジで!」

 ここにきて漸くシルバの言葉を思い出した



 つまりサイカの話に付き合わされ寝不足に陥ったというのにこの原因となった当本人はそんなのものともしない様子で今も平然と他の女性陣と和気あいあいと会話に弾ませていた。

「もちろん、サイカのアーサー王の物語好きは学院内でも相当有名だったからな」
「で、知りたいことは知れたのか?」
「まぁーな、おかげさまで満足したよ」
「一つ聞いてもいいか?ジークは何を知りたかったんだい?」
「俺の知り合いがどっかの騎士団に所属していると思ったから、今何してるのかなって思ったのさ。なにしろそいつ四年前のアーサー王帰還の際に反乱軍にするって村から抜けだしたっきり音沙汰がないから心配していたんだが、サイカの話を聞く限り当時の反乱軍に参加していたメンバーの殆どが今の騎士団に在籍しているんならいずれは会えるだろう」
「ふっ、そうか会えればいいな」

 優しい言葉をかけてくれたシルバに少しばかりの嘘を織り交ぜ話したことに罪悪感を感じてしまった。嘘を織り交ぜ話したことは今までのの辿ってきた道を無に帰することに繋がり兼ねないことであったからだ。
 

 俺達が乗る馬車は昨夜野営をした森を抜けると目的地である砦町ニシャラを囲むように建造されている外壁が見えてきた。
 砦町ニシャラには南門、北門、東門の三つの門があるが俺達の馬車は南門から入らず迂回して北門から入った。なお北門はガハラ砦の入り口ともなっているのでわざわさ迂回したのである。
 そして入るとすぐに馬車から降りるよう馬車の運転手から指示が出され俺達は下車した。

「よく来たひよっ子ども俺様はこのガハラ砦を王より任されている剣術騎士第五師団団長のクリュス=アスタだ。それで隣にいる冴えない眼鏡をかけた男が今回の遠征プログラムの教官の一人を務める副団長のセシリシタ=ナガル、一見優男に見えるかも知れないが怒らせると非道から気をつけるんだぞ」
「コホッ、え~と今団長の説明された通り副団長のナガルです。皆様ようこそお出でくださいましたでは始めに宿舎へ御案内します。その後すぐに今からお渡しします砦内の見取り図をご確認の上で講堂までくるようお願い致します。なお部屋割りは馬車に乗ったメンツとなっております」

 ナガル副団長に東棟にある宿舎に案内されると各々部屋の中に入っていった。部屋は予想していたよりも大きくベットが人数分よりも多く設置されていた。

「んっ?ベット多くないか?」
「あっそれは僕の分だ」  

 開きっ放しになっていた扉の前にカルランの会場で出会ったカイル=パドリックが立っていた。

「カイルさん!なんでここに」
「やぁジーク君、君にはまた会えると思っていたよ。ちなみに僕も合格したんだけどどうやら空き部屋がないらしく都合上この部屋に宛がわれたのさ」
「カイルさんって西方にある魔獣戦線で活躍していた『魔獣殺し』の異名を持つあのカイル=パドリックさんですか?」

 カルラン時の髪ボサボサ、口髭・顎髭が生えて風来坊のような容姿だったのに対し、今は髪は整っており髭等もさっぱり刈り取られていてすっきりしており少し歳上ぐらいのお兄さんにしか見えない容姿をしていた。

「うんその通りだよ」
「会えて嬉しいです。私テール=ライアンドっていいます握手して頂いても宜しいですか?」

 テールは荷出しをしていた最中なのに関わらず、それをほっぽり出してカイルさんのもとに駆け寄った。
 テールの行動速さに呆気に取られてしまった。何しろテールは人見知りだと聞いていたのにも関わらず初対面の男にずかずかと近寄って行くのだから無理もない。

「もちろんいいよ。その代わり四つ歳上の先輩だけど堅苦しいのは抜きにしてくれると助かるかな」

 ごめんなさい、俺カイルさんのこともっと歳上だと思っていましたなんて口が割けても言わないよう心掛けておこう

「はい喜んで」

 テールが満面の笑顔で微笑んだかと思うと顔が真っ赤になりその場に倒れこんだ。

「テルテルやっぱりこうなっちゃったか・・・。すぐ集合なのにもぉー」
「すみませんこの子カイルさんに憧れているので興奮したんだと思うんですがいざ我に返り自分のしたことを反芻してしまいそれに伴う緊張から倒れてしまったんだと思います」

 慣れた手つきでまるでいつもの作業をこなすかのように背中にからうニコンと弁明するシャーリンの姿を見て幾つもの似たような現場を経験したのだろうことが伝わってきた。

「そうかそれなら良いのだけど、そんな性格でこの先騎士団としてはやっていけるのかい?」
「その心配はないと思います。こんな突発的な事象さえおきなければ、自分自身で抑制も出来ますし何よりこの性格さえなければ彼女の実力は魔術学院の主席だったのは彼女でしょうから」

 丁度隣にいたメルトにテールのことについて聞いてみることにした。

「魔術学院の席を決めるには二つの試験、筆記と模擬試合があるんだけど模擬試合の場で初対面の人と何人か試合をしたの結果は惨敗それが魔術学院第三席になる要因になったそうよ」
「そっだから卒業してからカルラン開催までの期間で私とメイとリプリーで彼女のその欠点を治す荒療治を行ったんだけど完全とはいきませんでした」

 俺とメルトが立っている間の隙間からひょっこり顔を出したサイカが残念そうに語っていた。



 講堂に向かう最中にテールが目を覚ましたのは安心した。もしも起きなかったら叩き起こすとシャーリンが豪語していたから内心はらはらしていたのである。
 ちょっとした騒動が起きたことが原因なのか講堂に入室した最後の組となったのは言うまでもなく遠征プログラムの他の教官と見受けられる女性がイライラしておられるのが見てとれた。

「貴様ら遅いぞ」
「すみませんでした」

 俺達に注意した女性に皆を代表してシルバが謝罪した。

「反省したのならいい、だが次同じことをしたらどうなるか分かっているな無論ここにいる全員もだ!お前たちも席につけ」

 空いていた席に座るとこの現場を仕切っている女性が話を切り出した。

「私の名はレイナ=カトレア、所属の準騎士だ。今回は貴様らの教官の任を拝命したためここに来た」

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