えっ!?俺運命変えちゃった?~十三番目の円卓の騎士~

ノベルバユーザー150902

よし、派手にいこう!

「ではジーク=アストラルさんこちらに来てください」
「頑張れよジーク」
「ジー君応援してるよ」

 係の人に呼ばれ闘技場の中央に設置されたバトルフィールドへ来ると、反対側にはさっき俺を馬鹿にしたラルトがいた。

「よぉ田舎もん、嬉しいぜお前とやれて」
「俺もうれしいよさっかは殴り損ねたからな」
「お二人とも準備はいいか、では開始」
 
 ガラハッドの号令がかかった。
 カルランは一対一で戦闘を行い評価をする形式になっており、制限時間はあるが勝敗はあまり関係がないそうだ。
 試合開始時点でラルトとの距離は十メートル弱あったがラルトは様子見の段階なのか間合いを詰めてこようとはしなかった。

「シルバこの試合どう見る?」
「正直ジークの力がどれほどの者かが全然分からんからなんとも言えない」
「確かラルトって魔術学院でもそこそこの成績残してたよね?」
「あぁあいつは十一席だだがこのまま距離があるとジークは分が悪いと思うジークめ俺のアドバイス位素直に受け取ればよかったのに」
「でも可笑しくないラルトなら魔法があるから攻めないにしても何でジー君も離れた位置にいるんだろ彼どう見ても剣士でしょ腰に剣をぶら下げているし」

 師匠以外と戦うのは初めてだしなぁ・・・。
 シルバはアドバイスしてくれようとしたみたいだけどフェアじゃないし断ったけどどう戦おっかな 

「折角チャンスタイムを与えたのにお前が攻めてこないのならこっちからいかせてもらうぞ」

 ラルトは遠距離から水の槍を放った。
 その時俺は師匠のある言葉を思い出していた



「やっとお前の戦闘スタイルが完成したな」
「はい師匠、師匠のおかげですよ」
「それは違うぞジークわしはただお前の実験台になったに過ぎないのだからのぉ」
「実験台なんて大袈裟な」

 てっきり師匠が冗談を言ったのだと思ったのだが師匠の顔つきは真剣であった。

「今まで黙っていたがそんな戦闘スタイルは存在しないし元々考え方が常軌を逸しているのだよ」

 え~それ先に言って欲しかったな、それに元いた世界で王道のようなもんだしこの世界でも当たり前だと思っていたのに

「本来の戦い方を簡単に説明するかの、まず戦士は魔術師と剣士にカテゴライズされ主に魔術師は魔法を用いて前線で戦う剣士のサポートに徹するのが基本じゃだが魔力保有量が高い者の中には前線で剣士と共に戦う例外もおるのだ。また気をつけるべきなのが魔具じゃ」
「魔具ってあの生活用品に使われるやつでしょ」

 俺が初めてこの世界に来て一番始めに興奮したのは魔具の存在であったのは言うまでもない。
 魔具は魔力を通すことで動く機械のようなもので生活する上で欠かせない物である。

「魔具の中には戦闘にも応用でき魔法の効果を高めてくれる働きをもっている物もありしかしそれよりも重要なのは魔具の上位種にあたる神具である。魔具が戦場を有利に運ぶ物なら神具は使用する陣営に勝利をもたらすものだ。元々神具の構造から魔具の概念は生み出されたとも言われている」
「そんな凄い武器があるんだ俺も欲しいなぁ」
「いかんいかん、お主が持つとどうせろくな事にならん」
「そこまで言うなんてあんまりですよ」



「最初は派手にいくことにするか」

 支給された剣を構えると水をも蒸発させるほどの高温の炎を己が剣に纏わせてこちらに向かってくる水の槍を真っ二つに切りさいて見せた。
 そして本来あり得ないことが起こった事で生まれた一瞬の隙を俺が見逃すわけは無く体に身体強化の魔法をかけ一気に間合いを詰めラルトの咽仏前に剣先を置いた。

「チェックメイトだなラルト」

 ざまぁみろこんな恥ずかしいことはないだろと内心思い俺の勝ちは決まったものだと高をくくっていたが周りはそう捉えなかったようだ。

「ずるするなぁーーーそんな奴失格だろ」
「そうだ今そいつ魔具使っただろ」
「そうっすよ兄貴、決して兄貴の負けじゃないしどうせ無効試合ですよ田舎もんおメえは姑息な手を使わないと兄貴にも勝てない腰抜けかよ」

 ラルトの取り巻き連中の言葉を皮切りに周りも騒ぎ出した。

「黙れてめぇら」
「なんでですか兄貴」
「奴の魔具の使用には確かに驚いたが隙を生ませた俺にも問題はある奴への罵倒は俺が許さんが惜しいことをしたな田舎もん」

 その様子を少し離れたところから見ていた試験官のガラハッド卿が近づいてきた。

「そうだぞ青年このカルランは勝敗を争うモノではない、個人の実力を計るのが目的だそして君は強いそれがはっきりと伝わってきた。だがルールを破ったのは頂けない騎士団として最も大切なのは規律を重んじるところにあるよって君は失格だ」
「あのぉ~ガラハッド卿これ魔具じゃありませんよ・・・」
「何を言ってるのだ明らかにそれは魔具であろう」

 さっき使用した剣を指さし言い放つと、そこへ俺に支給品の剣を渡した係の人が慌てて来た。

「申し上げますガラハッド卿、彼が使用しているモノは先程私がお渡しした通常の剣です」
「すり替えられたモノの可能性はないのか?」
「はいございません、それに彼が所持していた剣はこちらで保管しています」
「お姉さんをあまり責めないで下さいお姉さんは悪くありませんから、ガラハッド卿お願いがあります何でもよいので剣を一振りお貸し頂けないでしょうか?」
「分かったそこの君、君が今持っている剣を貸してくれないか」

 ガラハッド卿はカルラン参加者の一人からカルラン用に支給された剣を受け取ると一度自分で念入りに確認してから俺に手渡した。

「ならしっかりとその目で見ていてくださいよ」

 渡された剣に先程と同じように炎を剣に纏わせてみせた。

「これは一体どういうことだ、今君に渡した剣は確かにただの剣であったはずだぞ」
「答えは簡単です、こうなっているのは俺がこの何の変哲も無い剣に魔法をかけてるからですよ」

 その一言に一同は驚愕した

「実はこの技術を師匠に見せた時、師匠もなぜか驚いたんですよ。まぁ理由は後で聞いたんですけど師匠は剣は出来るけど魔法の方はからっきしだったんです。それに俺田舎生まれなもんで周りに頼れそうな人もいなかったんで魔法の方は独学で学んでいる内に身につけちゃいました」

 実際の所は元いた世界の知識をなんとかこの世界の魔法に合わせたんだけどこれは言っちゃいけないことだよな

「独学で学んだだと!?」
「はい、あっでも師匠の家に魔法に関する本は充実していましたよそれを読んで学びました」
「その・・・剣に魔法をかける技術もその本に書いて有ったのか?」
「いえこれは自分でやってみたいと思い試行錯誤してやっと完成したものです」
「もういい分かったから・・。では次の試合を始めるぞ」

 俺のデビュー戦はこうして幕を閉じた。

 



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