クラス転移はts付きで

lime

Merry Christmas! -Chapter 1-


 クリスマス。
 それは、日本に居るパリピな人達と、リアルを充満している人たちが、その一日で仮装やらをし、人によっては可愛らしい物やかっこいい物、エロい物、気持ちが悪い物、そして不審者同然な格好をしている者もいる。……まあ、本物の不審者もいるだろうけど。
 ……と言うか結構前に同じことを言った気がするなぁ。

 まあ、それは置いておこう。
 そもそも、この、人によっては聖なる夜の聖と、性を合わせて性夜と言う場合がある。それ位カップルがイチャイチャしだす日なのだ。
 だから昔なら、友達と一緒に、「リア充爆発しろ、そして塵になれ」とか平家物語の冒頭部分に合わせて「リア充もついには滅びぬ」とかすごく馬鹿らしいことをしていただろうが、今は神と言う重要な立場に着き……これも前に同じことを言った気がするなぁ。
 まあ、とりあえず、神がこんな軽々しく、はしゃいではいけないのだ。

「ねえねえ、これがクリスマスって奴なの? すごく馬鹿みたいだけどすごく楽しそうね」
「……誘拐されないようにね」

 本当にハロウィンの時と殆ど同じような状況になって進んでいる。
 アルスが僕の家にクリスマスを楽しみにやって来る。しかも悲しい事に親がアルスとラムの存在に感づいてしまい、二人分のクリスマスケーキまである始末だ。
 どっちかって言うと、悪化している。

 (あはは、そうだよね、まあハロウィンの時にパンプキンケーキを独り占めしたバツと思えばいいんじゃないかな、スイーツを独り占めなんてとても許せる行為ではないもん)

 きっとこいつラム精神が分裂してから相当な時間がたっており、ボクとラムでは大抵の性格が違ってきている。
 例えば、ボクは基本的に小心者だけれど、ラムは基本的にそういう事に感化されない様な性格になっていて、扱いに困る。

「あはは、今回は許してくれるんだね」
「別にボクは許そうとして許してるわけじゃないんだよ。こういうのを諦観って言うんだよ」

 そんな風に少し苦笑いをしているアルスは、現在ひげをつけて、本当にサンタクロースのおっちゃん的な仮装をしている。本当に意味は分からない。
 まあ、今回は手際よく、僕もラムもサンタクロースの仮装をしている。アルスとは違って、可愛さ狙いの仮装だ。そのせいで凄く寒いと言う事はあるけどね。

「今回も言うけどさ、神って言うボク達の存在の方が一番ファンタジーなんだよ? 想像的なんだよ? 普通の世界で言うならボク達は異質な存在なんだよ? 現世の異形なんだよ?」
「あはは、ちょっと病院へ行って来いよ、もしくは今すぐにライムの事を裸ラッピングしてカシモトのところに置いてくぞ?」

 ボクがそう言うと、今回はアルスからは前回と同じく「何言ってんだこいつ、頭沸いてんじゃねぇの? さっさと病院行ってこいや学習能力の低い屑が」と言う視線で睨まれ、ラムに至っては直接的にボクにカシモトの家に置いていくぞとか言う脅迫まで言ってきた。
 やっぱり雰囲気って人間を壊すんだね。
 今のボク達だったら魔法を使ったらテレビに引っ張りだこになるくらい摩訶不思議生物なんだよ? 心臓が止まっても数週間後位には生き返るほどの妖怪レベルな生命体なんだよ?

「ライム、そんな事を言ってる場合じゃないでしょ、今回もサプライズで乗り込む予定だけど、襲われないようにする策略を考えないと」
「……あのさ、それだったら仮装しない方が良いんじゃないのかな?」

 そんな、絶対に的を得ているはずの発言をしたはずなのに、何故か睨まれた、そして股間部をけられそうになった。今のボクは男だからやめてもらいたい。
 まあ、ハロウィンの時から成長をして、性別を普通にいじれるようになった。まあ、カシモトは両刀だろうし、そもそも、女でも男でも僕の姿は大して変わらないしね。
 ……今でもその事実は死にたくなるような事実だけどね。

「ふんふん~」

 アルスはハロウィンの時と同じように、複数種類の仮装を瞬間的に着替えたりして、どれが似合うかを確認している。見た目は確りとした女性なはずなのに、精神が完全に子供だ。
 と言うか、この先輩の神はこんなしょうもない事で自分の星から、軽々と僕の家に入り浸らないでほしい。僕の家が首脳会談ならぬ主神会談的な感じになっちゃってるから。

「僕の今の仮装だったら女になっておいた方が良いよね」

 ちなみに、僕が今現在来ている仮装は、分かりやすく言うとおなかを露出させ、サンタ帽をかぶり、赤と白のハイソックスをつけ、下着が見えそうなくらいにミニなミニスカートと言う様な状態だ。
 まあ、アルスから教えてもらった、絶対領域と言う魔法を改造して、下着が見えそうになると謎の現象により見えないようにしている。
 ……元々の絶対領域と言う魔法は下着が見えそうになった人間を殺すと言う、物騒極まりない極悪非道な魔法だ。

「じゃあ行こう!」
「やっぱ、ライムもノリノリだよね?」

 別にボクがノリノリと言う事実はない。あり得ない。別に恋人であるカシモトと一緒に居れると言う事ではしゃいでしまっていると言う事は絶対にない。
 絶対にないんだからなぁ!!!

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