努力しても平均的だった俺が異世界召喚された結果

沖 那紗加

二十四話 エリスも面倒事を持ってくる原因だった

ゴブリン討伐を終えた俺は、建物内でのゴブリンの量について皆に話していた。

「...という訳なんだが」

「そんなに大量に...」

レイアが恐ろしいものでも見たような顔になった。大量のゴブリンを想像したのだろう。

「俺の想像では魔王級の魔力を持つ者がこの近くにいると思っている」

「ま、魔王級!?」

馬車に乗っている全員か驚きの声をあげる。まあ、当然の反応だろう。

「何故魔王級がいると思うのですか?」

レイアが予想通りの質問をしてくる。なので俺の予想を皆に話す。

「魔力量が多いものの近くは魔物がよくわく性質があるだろ?それのせいだと俺は思っているんだが」

「なるほど、そういう事ですか」

レイアは納得したように頷いた。
そこでエリスがあれ?と呟いた。

「そう言えばだけど、リョウタがLv.7の時のMPって2万ぐらいだったよね?」

「おい、何言ってくれちゃってんだ!」

今言われるのは本当に面倒くさい。レイア達がいるからだ。
MPが2万の時点でおかしいのに、しっかりレベルまで言うし、ほんと何言っちゃってくれてるんだ。そんなの聞かれたらレイアに何を言われるか。

俺は恐る恐るレイアの方を見てみる。するとレイアはエリスの言葉を信じていないのか特に驚いた様子もない。

「エリスさん、それは幾ら何でも冗談ですよね?」

やはり信じていなかったか。
これなら誤魔化しようがある。

「もちろん冗談だ」

「リョウタさんには聞いてません」

あ、レイアに地味に怒られた。
これやばくないか。エリスは絶対冗談じゃないって言うよな。

そして案の定、エリスは冗談でないと言った。レイアは未だに信じていないのか、やはり驚いた様子がない。

「幾ら何でも2万は...わたくしの知人のゆうし...ではなくて、友人にこの国の魔法師団長よりもMPが多い人がいるのですが、その方でもMPは万に達してませんわ」

今勇者って言おうとしたよな。
というか、勇者ということを隠したということは勇者を召喚したことを公表していないのか?
まあそれはいいか。もうそろそろエリスも諦めてくれないかな?

だがエリスが諦める訳もなく、もう一度同じように真実を伝える。

「リョウタは本当にMPが2万でした。これは事実です」

「そうなんですか...」

エリスが3度も真面目に答えればさすがに信じざるをえないのか、レイアが少し信じたように見えた。

「リョウタさん、この少しの間に何があったんですか?」

「色々だな...」

もう誤魔化せないだろう。
ワイバーンの時からバレていただろうけどな。

「この件が落ち着いたら少し話を聞かせてもらいますね」

ああ、やはりそうだよな。
面倒だな...。

こうして俺はレイアに力が少しバレたのだった───。

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