努力しても平均的だった俺が異世界召喚された結果

沖 那紗加

十八話 エリスは治癒魔法を使えるようだった

女性を見つけたので、安心して女性の方へと向かっていく。
もちろん周りのワイバーンを切り捨てながらだ。

「大丈夫ですか?」

女性に問いかけるが返事はない。
かなり消耗しているのだろう。
一刻も早く、ワイバーン達を倒してエリスのところに連れていかなくては。俺は女性を庇うようにして、ワイバーン達と対峙する。

はじめに動いたのはもちろん俺だ。何せ急いでるので、長く睨み合っている暇はない。

俺は剣を振り上げて一体のワイバーンに近づく。
その間にもう片方の手を他の一体のワイバーンへ向ける。
そして、俺は小さく呟いた。

『ファイアボール』

魔法名を呟いた直後、ファイアボールが飛んでいく。
但し、普通のファイアボールよりかなり大きい。
俺の魔力が異常なぐらい多いので、それに合わせてファイアボールの大きさも異常な大きさになっているのだ。

火属性魔法で最初に使えるようになるファイアボールはワイバーンにあたり、そのまま燃え上がった。

俺はその様子をみて、ファイアボールでも倒せそうだと安心する。
そしてまた剣で斬りつけ、ファイアボールを打つ。
それを繰り返すだけで敵はどんどん倒れていく。

そして数分後、無事にすべて倒し終えた。
俺は急いで女性をエリスの元へ連れていく。

馬車を見つけたので、俺は大きな声で叫ぶ。

「エリス!怪我人だ!」

「分かった、すぐに治療する!」

エリスは俺の言葉を聞いてすぐに御者台から飛び降りた。
そして、俺の抱えている怪我人を上から下までしっかりと見ている。

「かなり酷い怪我だね。これは私だけでは直せなさそうだね」

そう言いながらもエリスは治癒魔法を女性へかけている。
傷はみるみるうちに消えていき、外見は怪我がなくなり、とても綺麗な肌へとなった。

「これ、治っていないのか?」

「外から見た傷は治ってるけど、骨が折れてるみたいでね...それが治ってないの」

なるほど、中が治ってるかはわからないから完璧に治ったように見えてるのか。

骨折まで治すなら、専門家に連れていかないといけないか。
なら、どこかの街に連れていかなければいけないか。

「エリス、近くの街はどこだ?」

「目的地とは違う方向だけど、アウステラって街が一番近いかな」

目的地とは違うか...。
だが、このまま骨折した人を放置していく訳にはいかない。

「よし、そこに行くか」

「うん、分かった」

エリスもしっかり賛成してくれた。


こうして俺達はアウステラという街を目指すことになったのだった───。

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