兜の将軍と亡国の姫と補佐官と

きりんのつばさ

嫁入り当日 その4

「じゃあそろそろ着替えようか?」
「そうだね・・・でも」
「ん?どうしたの?」
「いや、何でもないよ・・」
・・私よりもスタイルがいいリセの前で着替えたくないというのは言わないでおこう


そしてドレスに着替えた私はリセについていき、屋敷の食堂に向かった。
「お〜い、そっち準備できたか?」
「飲み物は?」
「そろそろ時間だ‼️急げ‼️」
と慌ただしい声が聞こえた。
「さて、着いたよ。ネルフェ様、ラウラ様をお連れしました。準備はよろしいでしょうか」
とリセが尋ねると中からネルフェ様だろうか
「ああ、入ってくれ」と声がした。
「大丈夫みたいだね。さぁリセ行こう」
「そうだね」と私達は食堂に入って行った。


ネルフェ視点
「ああ、入ってきてくれ」と私は外にいるであろうラウラとリセに声をかけた。
ガチャ
「失礼します。ネルフェ様、ラウラ様をお連れしました」
「失礼します・・・」
と軍服のリセと白色のドレスに身を包んだラウラが入ってきた。
・・綺麗だな
と私は心の中で思っていた。リセの黒髪とドレスの白が対照的な色でお互いの良さを引き出していた。
・・・いやいや待て相手は傾国の悪女だぞ。見た目に騙されるな。どうせすぐに化けの皮は剥がれる。
「じゃあラウラ、そこの席に座ってくれ」
「分かりました」と私から見て向かい側の席に座った。
「リセも着替えてきていいぞ」
「いえ私は仕事中ですので」
「今日はもう仕事ないからいいよ」
「・・本当ですか?」
「ああ、リセもドレス着たいだろ?」
「じゃあ今から着てきます〜‼️」とリセは走って部屋を出て行った。
「なんか騒がしいのを見せてすまない」と私がいうとリセは微笑みながら
「いえ、なんか見てて羨ましいです」と言った。
「いや、リセは仕事は真面目なんだが、たまに頭のネジが取れてしまうんだよな」
「・・私の家ではこういうのが無かったから、余計に羨ましいです」と寂しそうに言った。
「そうか・・何かすまない」
「いえ、大丈夫です。それよりも・・」と彼女は椅子から立つと
「この度は我が国への寛大な配慮ありがとうございます。我が国を代表してお礼を申し上げます」と一国の姫らしい堂々とした態度で礼を言ってきた。
「こちらこそ、あなたの判断のおかげでお互いの国が大きな被害を受けずにすんだ。礼を言わせてもらう」
「そしてもう一つお願いがあるのですが、私はどうなってもいいので、どうか我が両親と姉達のこともどうかよろしくお願い申し上げます」
「・・・」
・・本当に傾国の悪女なのか?話していると疑問が増えてばかりだ。一体どうなっている・・
「ネルフェ様、どうかされましたか?」とリセに
話しかけられやっと気づいた。
「あ、ああ分かった。後で王に進言しておこう」
・・ふっ、これで私の油断を誘うつもりか、だが私は騙されないぞ。はっはっはっ・・
「ありがとうございます。これで私は未練がなくなりました」
・・ん?なんか話が変な方向に
「私は後どうなっても構いません。煮るなり焼くなり好きにしてください」
「いやいや待て、いきなりどうした?」
「いえ、国民と国、家族の保証が確保されましたから、私はもう何でもいいですね。何なら今日の夜に私の部屋に・・」
「行くか⁉️」
・・・この姫はいきなり何を言いだすんだ⁉️
バンッ
「それは私は許しません‼️」とドレスに着替えたリセが勢いよくドアを開けてきた。
「ああ、また面倒な奴が入ってきた」
「ネルフェ様、もしラウラのところに夜這いに行くのならまず私のところに来るべきでしょう⁉️」
「お前は大丈夫か⁉️」
「私は大丈夫です‼️さあさあ恥ずかしがらず」
「ジェンル、リセを出してこい」
「かしこまりました。リセさん、こちらへ」
「待ってジェンルさん‼️まだ私にはやることがあるんですよ‼️」
ポン
「へぶっ」とジェンルに手刀をくらったリセを倒れた。
「皆さん失礼しました。では」とリセを担いで、部屋を出て行った。
「ジェンルさんって何もの?」
「元軍人で、今は屋敷の筆頭執事」

続きます

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