クラス転移〜オタク共が活躍する世界〜

隙間の隙に

避難に批難はそんなに無い。 そろそろ自分の力を試してみたい

リアと俺のコンビは最高かもしれない…。
相手のリーダー相手に演技を仕掛けられたのだから。
まぁ、って事で、俺らは相手のリーダーであるルー…、バグ・シリアを言いくるめることができた。
多少強引な所があったが成功した。

「確かにそうですよ〜、私は仲間を沢山連れて来ていますよ〜。野宿した様に見せる為に焚き火の跡をつくったのも、紋章を落としたのも、あなた達を誘うためですよ〜。ですが、どうやら天旡さんは私の一番大きな壁なのですね〜。本当に憎いですよ〜、天旡さんが言った通り、この様に話し合いを開いたのは私たちに不都合が生じたのですよ〜。まさか、転移で天旡さんが来るなんて想像誰ができるのでしょうね〜」

大方俺らの予想通りだが、転移で俺が来る…、シリアの発言は俺を以前から知っている様な口振りだった。

「…、で、シリア続きはどうするの?結果なんてもう既に出ている様な物だけれど…」

リアがシリアに答えを急かすように聞いた。

「この会話ではもう分が悪いですからね〜。仕方ありません、消耗戦はしたく無かったのですが〜」

やはりと言うか、何というか…、話し合いで終わらないんだな、この問題…。

「では〜、太陽が一番高くなったらお互い戦い始める、でいいですよね〜」

確かにここで急に始められては困るしな…。

「そうね〜、あなたが味方にこれを伝えてからでもいいけど、そうすればあなた達は準備する暇がないからね〜」

リアは今までのお返しだ!っと言わんばかりに、嫌味ったらしくそう言った。

「確かに私達にとって不利かもしれませんね〜、ですが〜、それぐらいの要求なら飲み込みますよ〜」

この時のシリアはとても清々しい程に素直だった。
何か裏がある、そう思った時に俺は窓越しに見た人影を思い出した。

「いや待て、シリアの仲間は多分この屋敷を囲んでいるかもしれない。さっき、窓越しに吸血鬼狩りみたいな奴を見たんだ。」

と、リアに伝える。
シリアは表情を変えてはいないが、目の奥を見ると、とてつもなくイラついているのが分かった。

「天旡さんは本当に邪魔をしてきますね〜。そんなだと私自ら殺しに行きますよ〜」

シリアは私だけを強調して言った。
戦いが始まったら俺のところに真っ先に来るのか?
その可能性が高いな、と考えていると、

「そう、じゃあ。太陽が一番高くなったら始めましょうね」

俺を殺す宣言をしたシリアへの反応はそう、の一言…。
さらっと流されてしまったが、いつ始まるかは決まった。
太陽が一番高くなった時に始めようか、戦いという名の姉妹喧嘩をっ!
久々の厨二病発言に少しは胸を踊らせる俺だが、なぜ緊張感を持たなかったのか、と後に後悔する事を知らずに呑気なものだ…。



俺とリアは別々の行動をとっていた。
3時間しか準備ができないから、効率よくしようとしたのだ。
時間は元の世界と同じなのか?と、疑問に思うかもしれないが、この世界も元の世界…簡単に言うと、地球と同じサイクルらしい。
月とか太陽ですらも同じく、存在しているのには違和感しか無い。
俺も馬鹿では無いから知っているが、月が出来たのはとても不思議とか何とか聞いたことがある。
そういう頭良さそうな事を考えながら俺はクラスメイトをこの屋敷で一番広い、広間に誘導した。
広い広間というのには違和感が残るが、この屋敷には3つも広間があるから仕方の無い表現方法なのだ。

「皆さんそろっている様子なので、こちらから今何が起きているかをお話しさせていただきます」

と、この屋敷の執事さんが言う。
どうやらベテランの執事さんでも、若手の執事さんでも無い。
俺らと初めて会う執事さんだ。

「簡潔に話しますと、この屋敷がとある組織に狙われているのです。簡単にしすぎていますが、今は緊急事態なので避難を皆さまにして貰う様伝えに来ました」

少し歳を食っているのか、おぼつかない声で言った。
俺らへの試練てきな事をリアが言っていたが避難させたら意味無いじゃ無いか。

「ジーさん、組織って俺らの能力で追っ払えないのですか?」

と、松浦が言う。
俺も最初はそう思ったがシリアに殺される発言された手前戦う気はさらさらない。
執事さんはジーさんと言うのに眉を細めたが感情を表に出さずに答えた。

「いえ、確かにあなた方の能力はその殆どが天下一品と言っていいほどに強力ですが、使いこなす練習をまだされていないので危険を伴うのです。ですから、今回は避難という形を取らさせていただきます。なので、今から20分で避難の準備をしていただきたいのです」

俺もこれが今できる最適の手段だろう、そう考えながら何処に避難するのか気になっていた。
それも松浦が聞いてくれる、本当に役に立つよ。
少し皮肉を混ぜながら褒めてやった。

「それは若手のメイドと行動を共にして貰うのでご安心を」

他の人がついてきてくれるのならこれ程心強いものは無い。
てっきり、屋敷にいる人全員が全員参戦するものかと思っていた。
というよりか、執事しか見なかったからメイドさんが居るとは知らなかった。



時は打って変わって執事さんと話してから20分経った時の事。
俺は広間にあるでかい時計を見ていた。
ロンドンにある時計の身長を小さくした感じのものなのだが、多少小さくともこの威圧感を与えてくるとは思わなかった。

「はーい、皆んな待たせたわね〜。じゃあ、今から一緒に避難するメイドを紹介するわ」

この声は、と後ろに振り向くとそこには長い青髪をポニーテールの様に纏めた少女がいた。
少女って言っても、察しの通りリアなのだが…。
その髪をまとめたリアの隣には3人のメイド服を着た15歳ぐらいの子がいた。

「名前は一回しか言わないからよく聞いといてね」

流石にここで大声で話すなど非常識な行動を起こす馬鹿はいないと思うが…。
そう思いながらもリアの言葉に耳を傾けた。

「貴方達から見て右側から、ユキ、サキ、ラキカよ。今ので覚えたわね」

覚えてないとは言わせない、とでも言いたげな顔をしてメイドの名前を言い終えた。
確か右側から、黒髪の子がユキ、ピンクの髪で眼鏡を掛けているのがサキ、茶と黒が混じっている色の髪をしているおっとり目の人がラキカ。
誰に言うわけでも無いが、少しの間お世話になるのだから名前は覚えとくべき物の一つだからな。
と言うか、3人とも二文字めにキが付いている。

「じゃあ、そろそろ、避難して貰うわ、メイドの言う事をよく聞いて行動してね、命が惜しくもなんとも無いのなら話は別だけど、人の迷惑にならない様にしてね。それと、天旡とその周辺の男友達は私の所に来て、他の皆んなはメイドについて行ってね」

最後にキラッ、とでも付きそうな顔と声をしたリアは俺らのほうを向いて、まだ来ないの、みたいな顔をしていた。
なんか犬の前に餌を置いて待てっ、といった気分になる様な顔だ。
犬を飼ったことも無いし、リアを犬扱いするつもりも無いのだがな。
そう思いながら、何故俺らを残したという疑問を持ちながらも、こんな展開待ってましたと言わんばかりに鼓動が速まる中、俺達は速やかにリアの所に向かった。



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