クラス転移〜オタク共が活躍する世界〜

隙間の隙に

殆どキャラ紹介

「私があんた達をここに連れてきた神アープよ!」
 幼い少女は急に自分は神と言い始めた。
普通だったら「イタイ子…」と思うだろうしかし、俺らはどうやってかここに来てしまった。
まぁ、教室にしかいないが…。窓から外を見ても光が見えるだけ…。
だが、ここは夢という可能性が高い。俺は何回かこのような夢を見た事がある。
その時は厨二病真っ盛りの時だったが、また見ているのかもしれない。
夢か現実、どっちなのか悩んでいると。

「神様、これは現実だって証明して見て。私は神よ…って言われても現実味がないというか…」
こいつは松浦太賀まつうら たいがだ。いつもは俺に絡んでる馬鹿な奴だと思ってたけど今回だけは
ナイスタイミングだ。俺が言って目立つなんてゴメンだ。

「普通はそうよね…。そうね…」
アープは外見が幼じ…幼い女の子だからなのか、考えるしぐさ一つ一つが可愛い。
俺はロリになりたくないな…。
ロリの事について考えていたら…

「いてっ…」
ほっぺに何か痛みを感じた。誰にも触れてないのに…。
周りを見るとクラスメイト全員がほっぺを抑えている。

「どう、痛みを感じたでしょ。これは現実よ」
と、アープは言う。確かに痛みを感じた…。少し乱暴な気がしないでもないが…。
神ならもっとなんかないのか…。

「いや、痛みは感じたけれど、夢でもたまに痛みは感じるんですけど…」
確かにそうだ、痛みだけではこれを現実とは考えられない。

「何でよー、べつに信じてくれても良いじゃない」
まぁ、これが現実だとしても宇宙人の超技術によってこうなっているとか、超能力者によってこうなっているとか、色々と考えられる。

「では、これを現実と仮定して話を僕らは聞きます。それで良いでしょうか?」
それが一番楽な対処法だろう。

「現実って仮定しても話は変わらないわ、貴方達をここに連れてきた理由を知りたいよね」
勿論知りたいさ。はやく知りたいのだが…

「んん、あーあー、はい、分かりました。…ゴッメン、いま世界神から来るように言われたから私が戻ってきた時に質問できるようにみんなで質問考えといてね。三十分ぐらいだと思うからなるべく早くね〜」
そう言って空間の隙間?に入って行った。まず、世界神って誰だよ!そこから説明して欲しい。

「質問でやんすか…」
隣でほっぺを抑えて質問を考える井上がいる。まだほっぺが痛いらしい…。
一緒に考るため話し掛けようとしたら、

「みんなはどんな質問が良いと思うかここで聞いてみたいと思う。どんな質問でも良いから
提案してみてくれ」
松浦が大きい声でそう言った。
そうだった、こいう時はみんなで知恵を出し合うのが基本だって忘れていた。
まさかこいつに感謝する事が出来るとは。
そこで井上が手を挙げて質問を提案しようとした。
こいつのアニメやゲームとかの知識はクラスの中で女子を入れても余裕で一番だ。
だからこいつの質問はとても参考になるだろう、そう思っていたが…

「あ、ゴメン。オタク共には聞いてないんだ。坂浦、藤代、井上。女子の香月そして、島田にはな。
勿論、相坂はオタクだけどちゃんとした意見を出すからどんな質問も提案して良いよ」
そうだった、こいつはオタクというだけで人を意味なく嫌う。
さっきまでの活躍は俺の中ではもう無かった事になった。
ついでに言うと香月さんと島田さんは香月千代かづき ちよ島田翔子しまだ しょうこという。
香月は少し背が小学六年生と同じくらいなので、ロリ千代と呼ばれている。
おまけに髪が短く活発的に見えるからより一層こどもにみえる。
島田は髪が長くて目が少し青い、聞いたところだと日本人と外国人とのハーフらしい。
髪が少し赤いから、英国人とのハーフだろうか、よく分からないが。
特徴は全く違う二人だが唯一重なっているところがある、それは二人共がアニメオタクというところだ!
それが理由で松浦に嫌われているのだが、二人共別に気にしていないらしい。
いつもは相坂冷夏あいさか れいかというアニメオタクの子といるから寂しくなさそうだからな。
相坂は松浦に一方的に好意を向けられている。
彼女自体がアニメのヒロインの立ち位置で出てきても違和感がない程の可愛いさだからだと思う。
勿論、色んな人から好意を向けられている。俺も例外ではない。
相坂はなるべく男子とは自分から話そうとはしない。
昔なんかあったらしい、俺はちゃんとは知らないが…。
だが、オタク共とは話してくれる。理由を流れで聞いたら、
「同じ趣味を持っているんだから当たり前でしょ」と、答えた。
昔あった事の続だが、それのおかげか、それのせいか、差別を嫌っている。
現に彼女が松浦を嫌っている所為で彼への対処が少し雑だ。

「………」
相坂と松浦が何か話している。
遠くてよく聞こえないが…。
相坂がこっちを振り向いてそのまま進んで来た。
少し怒っているのか顔が赤くなっている。
いつも髪型はポニーテールなのだが、時間がなかったのか今日はストレートにしていた。
髪が一歩進むごとに揺れている。
俺的にはストレートの方が好みだな。
外の光に照らされ若干紫がかっている髪を見ていた。

トントン、誰かに肩を突かれている。
俺の後ろには誰もいなかったけどなぁ。
そう考えながら後ろを振り向くとそこには神アープがいた。
俺はやっと来た〜、おせ〜よなどと考えていたがすぐに異変に気付いた。
アープが来たのにクラスメイトが騒がないのだ。
辺りを見渡すと、全員止まっていた。
いや、全員というよりかは時そのものが止まっていた。
こりゃあ、面倒そうな事に巻き込まれたな…。
そう思いながら面倒そうな話を聞く覚悟を決めた。
まぁ、話とは確定されていないがそんな感じがした。

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