二週目村人は最強魔術師!?~元村人の英雄譚~
元村人、剣聖を買う。
「それじゃ、俺が行ってくるよ」
俺はそう言い残すと、地図をもらい王城を後にした。
しばらく歩くと、それらしい建物が見えてくる。
「これが奴隷商か……」
前世もこんなものとは無縁だったので年甲斐にもなく呆けてしまう。(見た目は十歳だが)
「いらっしゃいませ、奴隷をお求めですか?」
一人の男が声をかけてくる。
「はい、アリスって奴隷いますか?」
「ああ、アリスですか……でしたらこちらに」
俺は、その男に連れられ店の中、ではなく店の裏の別館に連れていかれる。
「こちらがアリスになります」
そういってさっきの男とは別の男が一人の少女を連れてくる。
「アリスです。宜しくお願いします」
「シードです。宜しく」
アリスは、輝くような金髪を持つTHE・美少女と言った見た目をしていた。
「それでは、こちらに目を通してください」
「はァ……」
俺は差し出された紙に目を通す。
そこには、ある一つのことが書いてあった。
アリスとの決闘においてのけがは当店は一切責任を負いません。
決闘?
「決闘って何ですか?」
「ああ、ご存じなかったのですか?アリスと言ったのでてっきりご存知だと思っていたのですが」
「すいません、全く分かりません」
「それでは説明します。この奴隷、アリスの購入条件はアリスに決闘で勝つことです。それが出来なければアリスの購入はできません」
「そういうことですか」
俺はある意味で納得していた。
確かにそんな条件でもない限りはこんな上物の奴隷はすぐに売れてしまうだろう。
「と言うことは今からやるんですか?」
「はい、お客様何か持ち合わせの武器等ございますか?なければ当店で貸し出しますが……」
「大丈夫です。こい!極氷」
俺は久々に父、ロストから貰った名剣、神聖龍神剣・極氷を呼び出す。
「「おお……」」
男とアリスが感嘆の声を上げる。
アリスも別館の奥からはこばれてきた一つの剣を手にする。
「風の化身、神聖龍神剣・神風。これはかなり切れます」
「神聖龍神剣・極氷。同じくだいぶ切れる」
俺とアリスは二つの神聖龍神剣を構える。
ピンっと張り詰めた空気が漂い、一瞬にしてあたりの温度が下がる。
両社ともに動かない。
ふっと一陣の風が吹き抜ける。それを皮切りに俺とアリスが同時に動く。
「「ハッ!!!」」
俺は右斜め下から、アリスは左斜め上から袈裟懸けに剣を振り下ろす。
直後、二つの刃が交錯する。それの剣筋はさながら流星のようであった。
「なかなかやるな」
「あなたこそ、私の一撃を止めたのは何年来でしょうね」
アリスが楽しそうに口角を上げる。
俺の本能がその時告げた、奴は戦闘狂だと。
「神王斬」
アリスが神風を横なぎにふるう。
刹那、神風から光の刃が放たれる。
「くっ!!」
俺はそれを何とかいなす。
タイミングはぎりぎりで、あと数舜遅かったら俺の体は真っ二つだっただろう。
「そんな危ない技を女の子が使っちゃいけません!!」
俺はふざけたことを言いながら、同じように横なぎに極氷を振るう。
しかし、刃が飛ぶことはない。代わりに時空が切り裂かれた。
「時空切断」
そして、時空の狭間からとてつもない重さの重力が発生する。
それがアリスの周りだけに作用し、アリスの膝を土で汚した。
「はあ、はあ、はあ。まさかこんな技を持ってるとは……」
「こんなのまだまだ序の口だぞ?」
俺はみぎてに魔力を集中させる。
真っ白な魔力の塊が俺の目の前に出現した。
「なっ!!そんな魔力を集めれば暴発してしまいます」
「大丈夫、そんなへまはしない」
俺は魔力体をアリスに向かって発射する。
アリスは達観した表情を浮かべ、神風を握りなおす。
「これは度までの強者と戦って死ねぬのならそれもまた本望です」
その瞳には絶望はなく、寧ろ子の魔力体を真正面から切り捨ててやるという熱い意志が見て取れた。
「さすがだな」
俺は魔力対をコントロールして遥か上空に打ち上げる。
しばらくして、その魔力体が大爆発を起こした。
「なぜ?」
「ここまでやる気の相手に無差別殺戮魔法を打つのは失礼だろう?」
そういうと、アリスはまたも楽しそうに笑った。
「道理ですね」
「と言うわけで俺も本気も本気で行かせてもらう」
俺は腰に下げていた混沌の属性剣を手に取る。
さらにグリスと神霊化を果たす。
「これが俺の本気だ。でも今日はもう一個ギアを上げる。神纏・零式!!」
神霊化した俺の体のいたるところから血があふれ出る。
感覚として、五分持ったらいい方だろう。
「これが俺の本気だ」
「それでは私も、剣聖の奥義・一の構え」
アリスは右足を大きく引き、火だろ足の後ろまで持ってくる。
剣も弓を引くかのように大きく後ろに引かれている。
「この一撃にすべてをかける。この一撃で」
「これが私の奥義です。この一撃で」
「「終わりだ(です)」」
「絶龍王・一閃!!」
「剣聖高速刺突・六式!!」
俺とアリスの剣が交錯する。
先ほどの交錯を流星とするならば、今回の交錯は閃光である。
美しさなど感じる間もないほどの速さ、それが今回の交錯である。
どしゃぁ
一人の人間が地に伏せる。
最後まで地に伏さなかったのは……
俺はそう言い残すと、地図をもらい王城を後にした。
しばらく歩くと、それらしい建物が見えてくる。
「これが奴隷商か……」
前世もこんなものとは無縁だったので年甲斐にもなく呆けてしまう。(見た目は十歳だが)
「いらっしゃいませ、奴隷をお求めですか?」
一人の男が声をかけてくる。
「はい、アリスって奴隷いますか?」
「ああ、アリスですか……でしたらこちらに」
俺は、その男に連れられ店の中、ではなく店の裏の別館に連れていかれる。
「こちらがアリスになります」
そういってさっきの男とは別の男が一人の少女を連れてくる。
「アリスです。宜しくお願いします」
「シードです。宜しく」
アリスは、輝くような金髪を持つTHE・美少女と言った見た目をしていた。
「それでは、こちらに目を通してください」
「はァ……」
俺は差し出された紙に目を通す。
そこには、ある一つのことが書いてあった。
アリスとの決闘においてのけがは当店は一切責任を負いません。
決闘?
「決闘って何ですか?」
「ああ、ご存じなかったのですか?アリスと言ったのでてっきりご存知だと思っていたのですが」
「すいません、全く分かりません」
「それでは説明します。この奴隷、アリスの購入条件はアリスに決闘で勝つことです。それが出来なければアリスの購入はできません」
「そういうことですか」
俺はある意味で納得していた。
確かにそんな条件でもない限りはこんな上物の奴隷はすぐに売れてしまうだろう。
「と言うことは今からやるんですか?」
「はい、お客様何か持ち合わせの武器等ございますか?なければ当店で貸し出しますが……」
「大丈夫です。こい!極氷」
俺は久々に父、ロストから貰った名剣、神聖龍神剣・極氷を呼び出す。
「「おお……」」
男とアリスが感嘆の声を上げる。
アリスも別館の奥からはこばれてきた一つの剣を手にする。
「風の化身、神聖龍神剣・神風。これはかなり切れます」
「神聖龍神剣・極氷。同じくだいぶ切れる」
俺とアリスは二つの神聖龍神剣を構える。
ピンっと張り詰めた空気が漂い、一瞬にしてあたりの温度が下がる。
両社ともに動かない。
ふっと一陣の風が吹き抜ける。それを皮切りに俺とアリスが同時に動く。
「「ハッ!!!」」
俺は右斜め下から、アリスは左斜め上から袈裟懸けに剣を振り下ろす。
直後、二つの刃が交錯する。それの剣筋はさながら流星のようであった。
「なかなかやるな」
「あなたこそ、私の一撃を止めたのは何年来でしょうね」
アリスが楽しそうに口角を上げる。
俺の本能がその時告げた、奴は戦闘狂だと。
「神王斬」
アリスが神風を横なぎにふるう。
刹那、神風から光の刃が放たれる。
「くっ!!」
俺はそれを何とかいなす。
タイミングはぎりぎりで、あと数舜遅かったら俺の体は真っ二つだっただろう。
「そんな危ない技を女の子が使っちゃいけません!!」
俺はふざけたことを言いながら、同じように横なぎに極氷を振るう。
しかし、刃が飛ぶことはない。代わりに時空が切り裂かれた。
「時空切断」
そして、時空の狭間からとてつもない重さの重力が発生する。
それがアリスの周りだけに作用し、アリスの膝を土で汚した。
「はあ、はあ、はあ。まさかこんな技を持ってるとは……」
「こんなのまだまだ序の口だぞ?」
俺はみぎてに魔力を集中させる。
真っ白な魔力の塊が俺の目の前に出現した。
「なっ!!そんな魔力を集めれば暴発してしまいます」
「大丈夫、そんなへまはしない」
俺は魔力体をアリスに向かって発射する。
アリスは達観した表情を浮かべ、神風を握りなおす。
「これは度までの強者と戦って死ねぬのならそれもまた本望です」
その瞳には絶望はなく、寧ろ子の魔力体を真正面から切り捨ててやるという熱い意志が見て取れた。
「さすがだな」
俺は魔力対をコントロールして遥か上空に打ち上げる。
しばらくして、その魔力体が大爆発を起こした。
「なぜ?」
「ここまでやる気の相手に無差別殺戮魔法を打つのは失礼だろう?」
そういうと、アリスはまたも楽しそうに笑った。
「道理ですね」
「と言うわけで俺も本気も本気で行かせてもらう」
俺は腰に下げていた混沌の属性剣を手に取る。
さらにグリスと神霊化を果たす。
「これが俺の本気だ。でも今日はもう一個ギアを上げる。神纏・零式!!」
神霊化した俺の体のいたるところから血があふれ出る。
感覚として、五分持ったらいい方だろう。
「これが俺の本気だ」
「それでは私も、剣聖の奥義・一の構え」
アリスは右足を大きく引き、火だろ足の後ろまで持ってくる。
剣も弓を引くかのように大きく後ろに引かれている。
「この一撃にすべてをかける。この一撃で」
「これが私の奥義です。この一撃で」
「「終わりだ(です)」」
「絶龍王・一閃!!」
「剣聖高速刺突・六式!!」
俺とアリスの剣が交錯する。
先ほどの交錯を流星とするならば、今回の交錯は閃光である。
美しさなど感じる間もないほどの速さ、それが今回の交錯である。
どしゃぁ
一人の人間が地に伏せる。
最後まで地に伏さなかったのは……
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