クラス転移、間違えました。 - カードバトルで魔王退治!? -
第13話「自由を賭けた決闘! 守銭奴たちは小銭を賭ける」
「猿渡くん、さっきはよくもやってくれたじゃないか? 君がデス子ちゃんの持ってきていた縄を使ってぼくを拘束したんだ。……まあでも別に気にしてないから許すよ、それは。問題なのはこれからの事さ。そう、勇者の使命である魔王退治についてだよ。みんなは全員を集めてそれから魔王を倒そうって考えているようだけど……それは遅い、遅過ぎるよっ!! この世の真理が全て『速さ』で直結している以上、全行程はフラグ無し会話スキップの"最短コース"で挑むのが正義なのさっ!!」
そうまくし立てて、朱酒はガーベラにずぃぃっと顔を寄せる。
ガーベラは、先ほどまで縛られていた少女の突然の接近にたじろぐ。それにも構わず、朱酒は互いの顔と顔がぶつかるくらいにじり寄る。
「女騎士さん!!」
「ハ、ハイ!! ガーベラですっ!!」
「話は全て聞いていましタァ!! このぼく、水三田井朱酒が『最速最近』で、リリィ姫をお助けしまっしょう!! なぁに、ぼくにかかれば全てが最速で事件解決無事息災!! 異世界から舞い参じた勇者として! 世界の平和をお守りしまッス!!!!」
朱酒の瞳は灼熱色に燃えていた。まるで目玉そのものが焔と化したように、1人の少女が自信満々にやる気になっている。
ガーベラが、どうしたものかと困っていると、猿渡悟がおもむろに舌打ちした。
「チィッ!! やはりこうなったか! おいお前ら、今すぐその馬鹿を拘束するぞ!!」
「無理デスよ。朱酒ちゃんのスピードについて来られる人なんていません。せいぜい、四天王くらいデスが、今はいませんし」
「役に立たねえなぁ!!」
その時、思案をしている猿渡に対して、朱酒がため息をついた。
「はぁ〜〜〜っ! まったく猿渡くんは、無駄に知能を誓って実に非効率的だなぁ」
「あ?」
「いいかい? この世のあらゆる事象の解決策は、全て"速さ"で説明がつくんだよ。『不慮の事故』も、『恵まれない子供達』も、『世界平和』も、『日本とアメリカのゲーム制作予算の差』も、全て"速さ"の違いから生まれたもの。故に、人類の必要不可欠なのは、即決即断!! それなのに君ときたら、成功するかどうかもわからない考えをまとめるのに脳みそ使って。はっきり言って"無駄"だよ。時間の無駄。……猿渡くんにそんな知能があるとも思えないし」
"ブチッ!"、と。
何か、切れてはならない線が切れたような音がした。
「……ほぉーーーーーーーっ」
「おっと、猿渡の旦那が"キレた"デス」
「これは、風神乱舞が吹き荒れるぞ……」
南ヶ丘瀬奈と辺銀デス子が、ゴクリと唾を飲んだ。
「言ってくれるなぁ、速攻馬鹿。テメエの軽量重視の豆粒サイズの脳みそじゃあ、この異常事態にも適応できないらしいなあオイ」
「はっはー、みみっちい! 異常事態? 魔王を倒せとかの話かな? やればいいじゃん? 男のくせになぁに弱気になってんのさ」
「じゃあ聞くが、ただの高校生に正体不明の怪物を倒せると思うか? 馬鹿の脳みそ使ってよぉぉく考えてみろ! 出来るわけねえだろうが!!」
「その考え自体が無駄なんだよ。出来るとか出来ないとか、面倒なこと考えてるから可能性を捨てちゃうんだ。蛮勇に行こうよ、人間だもの」
「この思考停止女が!! 理想論ではなく現実的な手段として、まずは俺達全員が帰る方法を考えるのが最優先すべきことだろうが!!」
「でも、それだとこの世界が大変な目に会うんだよね? そこの騎士さんとドラゴン? さんも困ってるようだし。折角来たんだから、やれるだけやろ…………ああ、もう! こんな無駄話をして、時間を無くすのが勿体無い!! ぼくは先に行くぜ!!」
朱酒は、悟の話を中断して、広間の出入り口に向かう。
隼人は慌てて、
「おおい、朱酒! お前どこ行くんだよ!?」
「もちろん、魔王を倒しにさ! 世界がぼくを待っている!!」
「おい待て!! まだ話は終わってないぞ!!」
悟が、急接近で朱酒の前に立つ。少女と出入り口を阻む立ち位置で、一歩も外へは出さないという、強い信念がそこにはあった。
「……どいてくれない?」
「行かせるか。クラスメイトが行方不明になると、同じクラスの俺らまで後々面倒になるんだよ」
「既に、4人くらい消息不明デスけどね」
「辺銀さん静かに」
日向が、人差し指を口に当ててデス子を黙らせる。
一方で、猿渡悟と水三田井朱酒は、緊迫した状況となっていた。正面衝突は避けられない、白熱した光景。
この瞬間、辺銀デス子の行動は早かった。彼女は、すぐさま懐から紙とペン、そして蓋の空いた空き缶を取り出した。そしてデス子は、紙にペンで何かを書いて、それを皆に見せてこう叫んだ。
「さぁさぁ! 『猿渡悟VS水三田井朱酒。貧弱と速攻女王』のバトルが始まるデスよ!! この人に賭けたい、と思っている方は、こちら『辺銀デス子のぼったくり受付』にお越しください!」
「あら。では私、水三田井朱酒さんに5000円ほど」
「ぼくも、水三田井さんに500000円賭けるよぉ〜」
「全員、水三田井に賭けるに決まってるだろう。成立するか、そんな賭け」
「ていうか、みんなして高校生でお金賭けないでよ。それと、受付の名前がすっごく不穏」
「確実に返す気無いな」
当然、瀬奈はそんな馬鹿な賭けには投じず、2人の対決に目を向けた。
戦いは2秒で終わる。
「義和ァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッ!!!?!!?!」
悟の悲鳴が響く。倒れる。死んだ。
そして、勝利者である朱酒は、拳を天に突き出した。
「YOU WIN!」
「いや、それだと相手が勝ったことになるから……」
「ていうか、猿渡くん弱過ぎデス。もっと鍛えてくれないと、内臓が高く売れません」
「何の計算をしているんだ」
「はっはっは! これでぼくの道を阻むものは居なくなった。それでは、ぼくはこれで……」
「ま、待ってくれ朱酒! いくらお前でも、たった1人で魔王を倒すなんて危険過ぎる!」
「そもそも、魔王がどこにいるかも分かってないんデスよ?」
「あ、それなら魔王城の地図があるからそれで……」
「ガーベラさん静かにっ!」
日向が慌ててガーベラの口を塞いだその瞬間、まるで旋風のように肉体を動かした朱酒が、ガーベラが持つ魔王城への地図を奪った。
あまりに鮮やか、惚れ惚れするほどの最速である。
「ああ、地図が!!」
「むむぅ、流石は朱酒ちゃん。今のスリはデス子の技能にも匹敵するデス!」
「クラスに盗人が2人も!? そのうち、教室に警察が踏み込んでくるんじゃない!?」
しかし、マズイことのなった。もし、このまま朱酒を行かせたら、確実にみんなの場所へ戻ってこなくなる。そして彼女の性格上、間違いなく魔王を倒すまで異世界に留まり続けるだろう。
そうなれば、行方不明、音信不通、戸籍削除、死体の無い墓場。
「……水三田井朱酒!」
気がつけば、南ヶ丘瀬奈は叫んでいた。このまま、彼女を行かせてはならない。そういう直感的な思いが、1人の少女を動かしたのだ。
水三田井朱酒が振り向く。
「? なんだい。南ヶ丘さん」
「……貴様を先に行かせるわけにはいかない。もし、この先に進むというなら……」
そこでハッと、2年4組の皆に電流が走った。
「まさか、瀬奈! 野良試合であれをやる気か!?」
「仕方ない、隼人。これも輪廻回廊に導かれた運命の戦路。逃れられない定めなのだ」
瀬奈が覚悟を決める中、水三田井朱酒は面を喰らった表情をしていた。
「南ヶ丘さん……」
「どうした、まさか怖気づいたのか? 貴様ともあろう者が」
「ふっ、まさか」
そして2人は、バッと腰のポーチから『デッキ』を取り出した。
その瞬間、稲光のような衝撃が走り、2人の目の前に、各自1つずつの真っ白い大理石の『台』が出現した。高さは少女らの肘辺り。机というより、荷物置き台くらいの小さな台こそが、これから始まる決闘のフィールド、"デュエル・フィールド"である。
「な、何なんだ!?」
「これは……!」
何が起きているのサッパリ理解できていない異世界人。オレガノとガーベラは、困惑した声を上げて、その様を眺めるばかり。
よくわからないことが、目の前で起こっている。
未知の不安から居ても経ってもいられず、ガーベラが隣にいた日向に質問する。
「こ、これは……何が始まるんだ!?」
「……決闘ですよ」
「なに?」
「卓越した遊戯は、既に遊びの範疇を超え、誇りを賭けた"闘い"にさえなる……。その頂点に君臨するのが、"カスタム・モンスターズ"です!」
「カスタム……? すまない、もう一度わかりやすく言ってくれないか!?」
全然理解できないと、ガーベラは再度質問するが、日向は既に向こうの方へ集中しているため、話しかけられる様子ではなかった。
「向こう」とは、即ちこれから始まる2人の少女の闘い。その戦乱に備えなければならない。
瀬奈と朱酒は、台にデッキを置く。
刹那、現れたのは名状し難き『異形の者共』。
2人の少女の間には、二体の『モンスター』が、対になるように"召喚"されたのだ。
「な……!?」
ガーベラは、あんぐりと口を開く。
突如出現した、謎の怪物。そして、彼らを使役するように立つ2人の少女。
この異常な光景を前に、女騎士は軽くショックを受けたのだ。
そして、日向棚歌が呟いた。
「始まりますよ。異世界、初の真剣勝負が……」
「投票したい選手には此方まで! 一口1000円から賭けられます、デスッ!!」
そして、辺銀デス子は相変わらずだった。
そうまくし立てて、朱酒はガーベラにずぃぃっと顔を寄せる。
ガーベラは、先ほどまで縛られていた少女の突然の接近にたじろぐ。それにも構わず、朱酒は互いの顔と顔がぶつかるくらいにじり寄る。
「女騎士さん!!」
「ハ、ハイ!! ガーベラですっ!!」
「話は全て聞いていましタァ!! このぼく、水三田井朱酒が『最速最近』で、リリィ姫をお助けしまっしょう!! なぁに、ぼくにかかれば全てが最速で事件解決無事息災!! 異世界から舞い参じた勇者として! 世界の平和をお守りしまッス!!!!」
朱酒の瞳は灼熱色に燃えていた。まるで目玉そのものが焔と化したように、1人の少女が自信満々にやる気になっている。
ガーベラが、どうしたものかと困っていると、猿渡悟がおもむろに舌打ちした。
「チィッ!! やはりこうなったか! おいお前ら、今すぐその馬鹿を拘束するぞ!!」
「無理デスよ。朱酒ちゃんのスピードについて来られる人なんていません。せいぜい、四天王くらいデスが、今はいませんし」
「役に立たねえなぁ!!」
その時、思案をしている猿渡に対して、朱酒がため息をついた。
「はぁ〜〜〜っ! まったく猿渡くんは、無駄に知能を誓って実に非効率的だなぁ」
「あ?」
「いいかい? この世のあらゆる事象の解決策は、全て"速さ"で説明がつくんだよ。『不慮の事故』も、『恵まれない子供達』も、『世界平和』も、『日本とアメリカのゲーム制作予算の差』も、全て"速さ"の違いから生まれたもの。故に、人類の必要不可欠なのは、即決即断!! それなのに君ときたら、成功するかどうかもわからない考えをまとめるのに脳みそ使って。はっきり言って"無駄"だよ。時間の無駄。……猿渡くんにそんな知能があるとも思えないし」
"ブチッ!"、と。
何か、切れてはならない線が切れたような音がした。
「……ほぉーーーーーーーっ」
「おっと、猿渡の旦那が"キレた"デス」
「これは、風神乱舞が吹き荒れるぞ……」
南ヶ丘瀬奈と辺銀デス子が、ゴクリと唾を飲んだ。
「言ってくれるなぁ、速攻馬鹿。テメエの軽量重視の豆粒サイズの脳みそじゃあ、この異常事態にも適応できないらしいなあオイ」
「はっはー、みみっちい! 異常事態? 魔王を倒せとかの話かな? やればいいじゃん? 男のくせになぁに弱気になってんのさ」
「じゃあ聞くが、ただの高校生に正体不明の怪物を倒せると思うか? 馬鹿の脳みそ使ってよぉぉく考えてみろ! 出来るわけねえだろうが!!」
「その考え自体が無駄なんだよ。出来るとか出来ないとか、面倒なこと考えてるから可能性を捨てちゃうんだ。蛮勇に行こうよ、人間だもの」
「この思考停止女が!! 理想論ではなく現実的な手段として、まずは俺達全員が帰る方法を考えるのが最優先すべきことだろうが!!」
「でも、それだとこの世界が大変な目に会うんだよね? そこの騎士さんとドラゴン? さんも困ってるようだし。折角来たんだから、やれるだけやろ…………ああ、もう! こんな無駄話をして、時間を無くすのが勿体無い!! ぼくは先に行くぜ!!」
朱酒は、悟の話を中断して、広間の出入り口に向かう。
隼人は慌てて、
「おおい、朱酒! お前どこ行くんだよ!?」
「もちろん、魔王を倒しにさ! 世界がぼくを待っている!!」
「おい待て!! まだ話は終わってないぞ!!」
悟が、急接近で朱酒の前に立つ。少女と出入り口を阻む立ち位置で、一歩も外へは出さないという、強い信念がそこにはあった。
「……どいてくれない?」
「行かせるか。クラスメイトが行方不明になると、同じクラスの俺らまで後々面倒になるんだよ」
「既に、4人くらい消息不明デスけどね」
「辺銀さん静かに」
日向が、人差し指を口に当ててデス子を黙らせる。
一方で、猿渡悟と水三田井朱酒は、緊迫した状況となっていた。正面衝突は避けられない、白熱した光景。
この瞬間、辺銀デス子の行動は早かった。彼女は、すぐさま懐から紙とペン、そして蓋の空いた空き缶を取り出した。そしてデス子は、紙にペンで何かを書いて、それを皆に見せてこう叫んだ。
「さぁさぁ! 『猿渡悟VS水三田井朱酒。貧弱と速攻女王』のバトルが始まるデスよ!! この人に賭けたい、と思っている方は、こちら『辺銀デス子のぼったくり受付』にお越しください!」
「あら。では私、水三田井朱酒さんに5000円ほど」
「ぼくも、水三田井さんに500000円賭けるよぉ〜」
「全員、水三田井に賭けるに決まってるだろう。成立するか、そんな賭け」
「ていうか、みんなして高校生でお金賭けないでよ。それと、受付の名前がすっごく不穏」
「確実に返す気無いな」
当然、瀬奈はそんな馬鹿な賭けには投じず、2人の対決に目を向けた。
戦いは2秒で終わる。
「義和ァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッ!!!?!!?!」
悟の悲鳴が響く。倒れる。死んだ。
そして、勝利者である朱酒は、拳を天に突き出した。
「YOU WIN!」
「いや、それだと相手が勝ったことになるから……」
「ていうか、猿渡くん弱過ぎデス。もっと鍛えてくれないと、内臓が高く売れません」
「何の計算をしているんだ」
「はっはっは! これでぼくの道を阻むものは居なくなった。それでは、ぼくはこれで……」
「ま、待ってくれ朱酒! いくらお前でも、たった1人で魔王を倒すなんて危険過ぎる!」
「そもそも、魔王がどこにいるかも分かってないんデスよ?」
「あ、それなら魔王城の地図があるからそれで……」
「ガーベラさん静かにっ!」
日向が慌ててガーベラの口を塞いだその瞬間、まるで旋風のように肉体を動かした朱酒が、ガーベラが持つ魔王城への地図を奪った。
あまりに鮮やか、惚れ惚れするほどの最速である。
「ああ、地図が!!」
「むむぅ、流石は朱酒ちゃん。今のスリはデス子の技能にも匹敵するデス!」
「クラスに盗人が2人も!? そのうち、教室に警察が踏み込んでくるんじゃない!?」
しかし、マズイことのなった。もし、このまま朱酒を行かせたら、確実にみんなの場所へ戻ってこなくなる。そして彼女の性格上、間違いなく魔王を倒すまで異世界に留まり続けるだろう。
そうなれば、行方不明、音信不通、戸籍削除、死体の無い墓場。
「……水三田井朱酒!」
気がつけば、南ヶ丘瀬奈は叫んでいた。このまま、彼女を行かせてはならない。そういう直感的な思いが、1人の少女を動かしたのだ。
水三田井朱酒が振り向く。
「? なんだい。南ヶ丘さん」
「……貴様を先に行かせるわけにはいかない。もし、この先に進むというなら……」
そこでハッと、2年4組の皆に電流が走った。
「まさか、瀬奈! 野良試合であれをやる気か!?」
「仕方ない、隼人。これも輪廻回廊に導かれた運命の戦路。逃れられない定めなのだ」
瀬奈が覚悟を決める中、水三田井朱酒は面を喰らった表情をしていた。
「南ヶ丘さん……」
「どうした、まさか怖気づいたのか? 貴様ともあろう者が」
「ふっ、まさか」
そして2人は、バッと腰のポーチから『デッキ』を取り出した。
その瞬間、稲光のような衝撃が走り、2人の目の前に、各自1つずつの真っ白い大理石の『台』が出現した。高さは少女らの肘辺り。机というより、荷物置き台くらいの小さな台こそが、これから始まる決闘のフィールド、"デュエル・フィールド"である。
「な、何なんだ!?」
「これは……!」
何が起きているのサッパリ理解できていない異世界人。オレガノとガーベラは、困惑した声を上げて、その様を眺めるばかり。
よくわからないことが、目の前で起こっている。
未知の不安から居ても経ってもいられず、ガーベラが隣にいた日向に質問する。
「こ、これは……何が始まるんだ!?」
「……決闘ですよ」
「なに?」
「卓越した遊戯は、既に遊びの範疇を超え、誇りを賭けた"闘い"にさえなる……。その頂点に君臨するのが、"カスタム・モンスターズ"です!」
「カスタム……? すまない、もう一度わかりやすく言ってくれないか!?」
全然理解できないと、ガーベラは再度質問するが、日向は既に向こうの方へ集中しているため、話しかけられる様子ではなかった。
「向こう」とは、即ちこれから始まる2人の少女の闘い。その戦乱に備えなければならない。
瀬奈と朱酒は、台にデッキを置く。
刹那、現れたのは名状し難き『異形の者共』。
2人の少女の間には、二体の『モンスター』が、対になるように"召喚"されたのだ。
「な……!?」
ガーベラは、あんぐりと口を開く。
突如出現した、謎の怪物。そして、彼らを使役するように立つ2人の少女。
この異常な光景を前に、女騎士は軽くショックを受けたのだ。
そして、日向棚歌が呟いた。
「始まりますよ。異世界、初の真剣勝負が……」
「投票したい選手には此方まで! 一口1000円から賭けられます、デスッ!!」
そして、辺銀デス子は相変わらずだった。
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