俺の転生体は異世界の最凶魔剣だった!?

まさみゃ〜(柾雅)

閑話的な何か クリスマス・イヴ

 今日は時期的にクリスマス・イヴだ。正直、イヴや当日には良い思い出がなかった記憶が幾つかある。
 まず幼稚園生の時……
  「おかーさん、あのね、ケイトね、クリスマスのプレゼント決めた!」

  まだ幼かった頃の俺は(記憶が曖昧だったが)こんな感じの口調だった気がする。

  「そうなの?何に決めたのかな?言ってくれたらお母さんが圭人が欲しいものサンタさんに教えてあげるわよ」

  この頃の母は優しく接してくれた。

  「それはね〜………」

  俺がクリスマスプレゼントが何か言おうとした時に、隣人がなぜか訪ねてきた。当時、父と母と俺でマンション住まいだった。父はまだ帰っていなかったので母がその人に対応に向かった。



  そして生気を失ったような目で戻ってきた。俺は何かを感じ、クリスマスプレゼントを要求しなかった。これは小学校1年まで毎年同じことがあった。

 次に小学校三年生の時……
  「圭人、さっさとタバコ買って来い」

  俺は黙って頷いてタバコの自販機までタバコを買いに行った。
  その年、母は再婚した。離婚した理由は詳しい事は分からないが、父との相談で決めたそうだ。しかし、再婚相手が悪かった。始めは真面目で良い人かと思った。だが結婚した途端性格が豹変した。毎日、お酒とタバコでテレビは競馬。たまに出かけるが全てが賭博場だって言う事はわかっていた。だが俺はこの時でも学校では普通に振る舞まった。賭博場に父(と本当は呼びたくない奴)が行っているときは大抵帰りが遅いので友達を家に呼んで遊んだ。そしてクリスマス・イヴ。母は消えた。俺を置いて、申し訳程度に手作りハンカチを置いて。母の部屋は元から何も無かったかのように綺麗さっぱり無くなっていた。だが、涙は出なかった。その頃から桐花様の神社へ寄り道するようになった。

 そして小学校六年生の時……
  『えー次のニュースです。…………』

  父と母が帰ってこないので暇潰しにテレビでニュースを見ていた。今日はクリスマス・イヴ。どうせあの父親とは呼べない奴は再婚相手と一緒に何処かへ出かけたのだろう。明日の夜ぐらいには帰ってくると思った。が、クリスマス当日、俺はお昼のニュースを見ていた。その日、交通事故があったらしい。死亡者名前の欄を見て驚いた。最低であったが俺の両親(俺はどちらの血に繋がりはない)の名前が載っていた。普通なら喜んだり泣いたりするのだろう。だが喜んだり泣たりかった。と言うより、そもそも何も感じなかった。殴られたりまともな食事をくれなかった彼等だったが不思議と恨みが湧かなくて、この時に確信した。自分は壊れていたのだと。

 最後に中学三年生……
  「なあ織界、お前今日明日時間ある?」

  と友人Aに問われた。俺は当たり前のように予定があることを言う。

  「ごめん、今日明日はちょっと空いてないんだ……本当にごめん」

  予定があると言うのは断る理由だが……実際は、遊ぶ為のお金が無い!だから中学校生活はは勉強と部活とバイト。バイトはたくさんん掛け持ちし、休みに沢山働いて、学費や生活費にする。なのでお金に余裕はない。そもそもプレゼントを買うためのお金すら無いのだ。そのバイトの多忙のお陰か、筋肉は付き身長も良く伸びた。
  友達と遊ぶ時間があったらバイトを入れる。これがこの頃の俺の考えだった。イヴも当日も学校が終わったらバイトだった。本当は親戚に預かられるはずだったのだが、忌々しく俺を見る目から自分から一人暮らしを進んで始めた。

  「これで今年のクリスマス・イヴもお終いか……」

  夜遅いバイト帰り、珍しく今年は雪が降った。街は特に興味のないものばかり売っていたがその中から目に留まった物が急に欲しくなった。俺はその店へ入ると真っ先にそれを買い気が付けば家に帰っていた。
  クリスマス当日、俺は学校に行くついでに神社へ向かい昨日買った指輪をお供えして言った。

  「今年もありがとうございました。これからもよろしくお願いします」

  学校が終わり家に帰ってからバイトに行く。聖夜の帰り道、バイトが終わりうちの学校のリア充に遭遇した。

  「あれ?お前織界じゃん。何してんの?」

  「あ、本当だ。織界くんまさかの聖夜にナンパ?」

  正直に言うとこいつら面倒い。

  「ナンパ?そんな事しないよ。如何してこんな顔の奴がナンパしなきゃいけないんだ?それやっているのの自分が最高だって思っている人だけだよ(偏見)。今日はちょっと散歩だよ散歩」

  「いや、むしろ如何して顔が良いのに彼女が出来ないしナンパとかしないのかクラス全員心配してるし」

  あ、そう言えばうちのクラスは俺以外全員リア充だった。ハハ…爆発しろ。そう言えば幼馴染の委員長…律子リツコは彼氏が出来たかな?彼女は何故か幸せになってほしいと思う。ま、今はこっちか。

  「この顔が良いの?よく分からないやこう言う話。ま、2人とも良い聖夜を。ついでに爆発を」

  俺はそう言って神社へ寄り道して帰った。2人は何を言おうとしていたのか分からないが、なぜ俺がナンパしていたと思っていたのだろうか?そうそう、夜の神社に行ってから少し右肩が重くなったのだが、途中でスーパーに向かったらなぜか帰りは軽くなった。











 「ハァ……クリスマス…か………」

 俺が溜息をついているとキリカから声が掛かった。

 「くりすます?ですか?」

 ヤバイ聞かれてた。どう誤魔化そう……

 「えっと……今日や明日の日って何か祝日はあったけ?」

 「今日や明日の祝日ですか?確か明日は聖なる日だった記憶があります。何もこの世界での初めての勇者が召喚された日ですから。記録によるとそこで勇者様が折角の聖夜が……とか言っていたそうです。その為、今日や明日は祝日では無いのですが祝い事が出来たそうです」

 あ、その勇者絶対に日本人だな。キリストの誕生日として聖夜を祝っているけど、実際キリストが生まれたのは春あたりだし。

 「そしてその日は親は子に、恋人はお互いにプレゼントを贈る。だよね?」

 「ええそうですよ。因みにケイトは誰かに贈りますか?」

 よし当たった。これは日本人確定だな。

 「ああ、一応決めたよ。一人は決まって、キリカのは贈る内容を考えているけど………」

 「もう……一人…?」

 あ、キリカの生気が目から離れた。

 「もう一人は……誰ですか?」

 「えっと……」

 「誰……ですか?」

 キリカの袖からナイフが落ちた。怖いよこの子!下手したら殺されないけど殺される!

 「ティ、ティーナ様…だよ。神殿にお供えするんだ」

 キリカは落ちたナイフを拾い安心の溜息をついた。

 「良かった〜もう一人が知っている方で。もし、私の知らない人と付き合ったりしていましたらその時はお覚悟を♡」

 キリカが最近別の方向だが、カレアさんに似てきた気がする……いや、どちらかと言うと病んデレ娘…………

 「大丈夫。明日はキリカと過ごすって決めているから」

 俺はキリカを軽く抱きすくめ耳にそう囁く。なぜそうするのかって?この言う時のキリカの反応が可愛いからだよ。

 「っ〜〜◯△※‼︎」

 あ、顔が赤くなった。それに目に生気が戻った。うん、やっぱりいじり甲斐がある可愛さだ。
 さて、明日のために激辛料理を作っておくか。俺は台所に向かい料理を作り始めた。今年のクリスマスは前世より楽しいだろうな……

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