double personality
episode2
ザーザーとシャワーの音が聞こえる。
脱衣所の隣にある広い寝室から小さな頭を覗かせて様子を伺うと、カゴに高級感溢れるスーツと財布、携帯が乱雑に放られていた。
「んー諭吉が十枚かぁ。いつもの人より少ない...。電話番号はキャバ嬢の連絡先ばっかり」
眉を下げて情けない溜息を着いた。真面目な中年リーマンだと思いきや、結構な変態なようだ。
乳白色のすりガラスを見つめると、丁度シャワーの音が止まった。
「...もう直ぐか」
急いで財布から二万円を抜き取ると、ピンク色の大きなベッドにちょこんと座った。
『やぁ、待たせたかな』
「ううん。大丈夫」
人懐っこいクリクリとした目を細めて自分の隣をポンポンと叩いた。
男のはめているメガネの奥の目がへの字に曲がる。
『何才なの?男の子だよね?』
「十六。男の子は嫌だった?」
腕を背後について困った顔で笑って見せると、外で見せた時とは打って変わって可愛らしい猫でも見るように猫なで声で否定すると首を横に振った。
『何で売り専なんてやってるの?御両親は大丈夫なのかな?』
如何にも冬李を心配していると言う様に事情を聞き出してくるが、冬李の親にバレた時の保険だろう。
男の手は冬李の引き締まった尻を握ったまま離さない。
「ん~お金はあるんだけど、寂しいし...父親は死んじゃって、母親は家出ちゃったから僕一人なんだよね」
『...そっかぁ。大変だったねぇ』
「...うん」
実際、冬李は母親の家出をそこまで悲しんでいなかった。初めこそ泣きながら引き止めたが、居なくなってからは意外と快適だった。
『お話もいいんだけどさ...そろそろいいかな?』
「ん...良いよ。慣れてないから優しくしてね?」
脱衣所の隣にある広い寝室から小さな頭を覗かせて様子を伺うと、カゴに高級感溢れるスーツと財布、携帯が乱雑に放られていた。
「んー諭吉が十枚かぁ。いつもの人より少ない...。電話番号はキャバ嬢の連絡先ばっかり」
眉を下げて情けない溜息を着いた。真面目な中年リーマンだと思いきや、結構な変態なようだ。
乳白色のすりガラスを見つめると、丁度シャワーの音が止まった。
「...もう直ぐか」
急いで財布から二万円を抜き取ると、ピンク色の大きなベッドにちょこんと座った。
『やぁ、待たせたかな』
「ううん。大丈夫」
人懐っこいクリクリとした目を細めて自分の隣をポンポンと叩いた。
男のはめているメガネの奥の目がへの字に曲がる。
『何才なの?男の子だよね?』
「十六。男の子は嫌だった?」
腕を背後について困った顔で笑って見せると、外で見せた時とは打って変わって可愛らしい猫でも見るように猫なで声で否定すると首を横に振った。
『何で売り専なんてやってるの?御両親は大丈夫なのかな?』
如何にも冬李を心配していると言う様に事情を聞き出してくるが、冬李の親にバレた時の保険だろう。
男の手は冬李の引き締まった尻を握ったまま離さない。
「ん~お金はあるんだけど、寂しいし...父親は死んじゃって、母親は家出ちゃったから僕一人なんだよね」
『...そっかぁ。大変だったねぇ』
「...うん」
実際、冬李は母親の家出をそこまで悲しんでいなかった。初めこそ泣きながら引き止めたが、居なくなってからは意外と快適だった。
『お話もいいんだけどさ...そろそろいいかな?』
「ん...良いよ。慣れてないから優しくしてね?」
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