転生したはいいけど生き返ったら液状ヤマタノオロチとはどういうことだ!?

狂乱さん

帝国編第六章 嫉妬の罪の卵………学園へ

レナ視点
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

私は疑問を感じた。影移動をしている時に影を踏んだり刺したりすると、確実に出る事は出来ないのだ。だが、よく見ると何故かシャド様は影移動をしながら実体化しているのだ。普通影移動は影に完全に潜らないと動けないのだ、しかし、シャド様は動けていた。そこから考えるとシャド様は影移動に似ている特殊なスキルが使えるか、足とシャド様自体が本来別の存在で、主導権をシャド様が握っていると言う事だ。

『後者は無いわね』

何故ならそんな状態ならシャド様が龍人種と言うのは嘘になってしまい、少なくともシャド様の体にはシャド様本人を合わせて5〜6個の感情があるからだ。そんな数制御しきれるはずがない。

『となると前者?あぁやはりシャド様は素晴らしいお方だわ!私の愛人にふさわしい!いいえ!私こそがシャド様の愛人にふさわしいのですわ!』

そう、レナは俗に言うヤンデレである。
レナは滅んだ龍の国………龍帝国スヴェインの第一王女だったのだ。しかし、滅んだ…………いや、滅ぼされた時に逃げ延び、メイドとなり情報を集めていた。

レナは滅ぼされた時に誓った事がある。それは龍帝国の再建である。しかしそれには散り散りになった龍人種と合流し、その中から王となるものを見つけなければならないのだ。しかしそれがただ龍人種だからといってすぐ決めてしまってはダメだ。だから自分の愛した龍人種、もしくは龍種を選ばなければいけなかった。

『私の復讐にはシャド様が必要不可欠、そしてシャド様は私にこそふさわしいのですわ!あの雄々しく禍々しい力を感じさせる角!相当上位の龍種のものに違いありません!あの方といっしょならどこへでも行けますわ!』

そして指した影の右足部分にはとてつもなく禍々しいオーラが出てシャドに吸収されて行った。
そして少しした後、刺していたナイフが破壊されたのだ、しかも、魔法も腕すらも使わずにだ。

『ッ!?何故!?何故勝手にナイフが破壊されるの!?』

そして、シャドの右足………いやサタナエルの影から禍々しい瞳が現れ、レナを睨んだ。

慌ててレナは自分のスキルである『思考読破Lv.6』を発動した

『ありえない!?』

瞳から読み取れたのは『怒り』、いや、それすらも超える『憤怒』の感情だった。
しかし感情は読み取れても何を考えているのは全くわからなかった。
慌てて本体を見ると7つの感情が出て来た。
普通1人から読み取れる感情は一つだけ、それは龍人種でも同じだ。二重人格ならまだしも八重人格など聞いたこともない。その情報から読み取れるのは…………

『多頭種!?いやそのタイプの龍人種なら人化は不可能だし、いやでも八つの頭を持つ多頭種なら一体だけ思い当たるものがあります。邪竜ヤマタノオロチ………とするとシャド様はその眷属?それとも転生体?もしくはその亜種?気になりますわね。』

邪竜ヤマタノオロチなら画展が行く、何故なら、文献にも『邪竜、人の姿をし、国一つを喰らい尽くす』と言うものもある

『…………しかし………って!?あああ!?逃げられた!?追わないと!』

しかし影は八つに別れた、そして一つ一つから感情を感じた。

『どうやら後者のほうですわね。』

そしてレナが疲れ果てて眠るまで、シャドは追われ続けた。

シャド視点
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

『だぁぁぁぁぁぁあ!昨日はひどい目にあった!』

❲あのヤンデレがぁぁぁぁあ!次やったら八つ裂きにしてやろうか?あぁ!?❳

『おい"エル"落ち着け!ここで暴れてもゼファーに迷惑がかかるだけだ!』

❲分かっている!だが、エルって何だよ!サタナエルだよ!お前が名前つけたんだからちゃんと名前で呼んでくれよ!❳

『エルの呼び方にはいくつか訳がある』

❲訳?❳

『あぁ、近い内にみんな散り散りになって情報収集をしてもらいたい、だが会うときに本名で呼び合うと多少面倒ごとに巻き込まれる可能性がある。』

❲分かったよ………んで?誰から先行く?❳

『それは左腕担当!お前から行く!』

《おい、ちょっと待て!なんて俺からだ!》

『七大罪スキルがあるならお前の部位に開花させたいスキルがある。言ってしまったら元も子もないので言わないけどね』

《了解、どこ行けばいいの?》

『学園だ!』

《学園?とりあえずそこに行けばいいのか?》

『あぁ、ただ、ゼファーにも少し話をしてからになる』

《分かったよ》

『助かる、あと名前無いと不便だから名前を付けさせてもらう。お前の名前はレヴィアタン………レヴィアタン・クラウドだ!』

《了解!シャド!》

《認証しました。種族名:闇龍ヤマタノオロチ(左腕担当)は個体名:レヴィアタン・クラウドとなりました》

《認証しました。個体名:レヴィアタン・クラウドは種族名:左腕龍王オロチへと独立進化を果たしました。》

《認証しました。個体名:レヴィアタン・クラウドの属性開放………失敗しました………条件が足りません。》

おや?進化は成功だが、属性開放失敗してもうた。

とりあえずシャド達は左腕担当にレヴィアタンと名付け、ゼファーの元へと向かった

「おや?シャドさんですね?今日はどうなされましたか?」

「ゼファーに話があるんだ、ゼファーに取りつなぎをしてくれないか?」

「はい、わかりました。少々お待ちください。」

そして受付嬢が行ったあと………

「おいおい、黒龍騎士さんよぉ、ギルマスを呼び捨てなんていいご身分ですねぇ?」

絡まれた………

「はいはい、そうですね。」

「ふざけんじゃねえぞこの餓鬼!まさかとは思うがこの暴走族のレッド様を知らねえなんてねえよな?」

「それがどうした?あくまで他人だろ?」

「こんの餓鬼!いい度胸じゃねえか!ここで俺様が教育してやr………イタタタタタタタタタタ!何しやがるんだこの野ろ………ギルマス!?」

「ほう?その程度でこいつに教育とはいい度胸だな?後で扱いてやるから覚悟はいいな?」

「ヒッ!」

「さてと、立ち話も何だ、一度執務室に行くか」

「助かる」

そして執務室に案内された

「んで?俺に用って何だ?」

「単刀直入に言わせてもらう………情報が欲しい……学園について教えてくれ」

「いいだろう、いいか?学園ってのは・・・」

要は学園は魔法技術重視の大学のような感じらしい。ちょうど今入学時期だから入学手続きをしてくれた。そして入試は筆記は無しで単純に魔法でやるらしい。

「ありがとう、ゼファー。」

「いや、友人の………それも龍種の頼みだ、別にいいよこのくらい、しかし何故シャドでは無くレヴィアタン・クラウド何だ?」

「それは行かせるのが俺本体じゃ無くて左腕だから。まぁ名付けしていまではレヴィアタン・クラウドとして名乗ってるけど」

「了解、まぁ頑張れ」

「何から何まで済まないな、ゼファー。恩に切る。」

そして俺はレヴィアタンと分かれてレヴィアタンは学園へ向かった


コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品