クラス転移キターっと思ったらクラス転生だったし転生を繰り返していたのでステータスがチートだった

名無しシャン

第36話「1.2組対3.4組」

 俺とライの2人は1組の生徒と分かれた後、4組が集まっている場所に向かって歩いている。
 俺は、諦めているのではないかと思っている。俺やライは兎も角として、1組は一般的には強者と言われる分類の人達なのだから、4組の生徒の大半はほぼ勝ち目がないだろう。
 俺個人としては、1組の生徒より姉さんの方が厄介だ。触れられたら負けの様なものなのだから。
 俺達が集まりに近づくと、集まりから作戦会議をしている声が聞こえてくる。どうやら、俺の予想は外れていたらしい。そして、作戦会議が終わったので、どうやら作戦は決まった様だ。
 そして、ルナとシステナが俺達を見つけ近づいてくる。

「作戦会議に参加せず、何処に行っていたのかしら?」
「ルル君達が居ない間に、作戦は決まったよ」
「悪いな。1組の生徒に喧嘩を売られたから、買って来た」
「貴方達ねぇ、まぁいいわ。で、作戦だけど満場一致で簡単に決まったわよ」
「それって、会議って言うのか?」
「は、話し合ったんだから会議よ!」
「そうなのか。で、その作戦の内容はなんなんだ?」
「作戦内容は私が説明するよ、ルナちゃん」
「じゃあ、任せたわ。システナ」
「まず、クラス内を3つのグループに分けます。クラス札の回収班と、援護班。そして、突撃アンド殲滅班」
「殲滅って名前付けたら、その班は少なくなりそうだな」
「その通り、少数の人数しか居ない班だよ。で、そのメンバーはルル君とライネット君です」
「「えっ?2人?(俺ら?)」」
「その通り。で、あとは半分ぐらいで分かれてる」

 もはや、作戦と言わないのでは。でも、動きを制限されるよりマシだな。
 とりあえず、4組はこの作戦ぽいもので行くとして、3組はどうなんだろうな。出来れば、リアと一緒に動けたらいいのだが。

「という事で、2人とも頑張ってね〜。それじゃあ、ルナちゃんみんなのとこに行こう」
「あっ、ちょっと、システナ。えっと、だ、大丈夫だと思うけど一応お、応援しといて上げるわ。が、頑張って」

 それだけ言うと、ルナはシステナを追いかけて行った。
 ルナが言っていた通り、大丈夫だが応援されると嬉しいものだな。

「どうする、ライ」
「とりあえず、シアと合流した後に1組から倒して行く」
「わかった。俺はリアと合流したら姉さんを倒しに行く。それと、ディルも3組に居たはずだから、合流して倒して行って」
「ルルの姉さんは後回しにして、他を倒して最後に残った奴ら全員で行った方がいいんじゃないか?」
「いや、逆だよ。姉さんは早めに倒して置かないと、厄介な事になる。だけど、姉さんに向かって行くのは辞めてね。姉さんに触れられたら負けだから」
「えっと、どういう事か聞いても?」

 一瞬話すかどうか迷ったが、感情操作の事だけは話しておく事にした。

「やっぱ、レビュート家だ。デメリットとして、魔力をかなり使う事って事は分かったけど、総魔力量が高そうだな」
「とりあえず、3組全体にも感情操作については言わずに、注意を促しといてくれ」
「向かって行くやつは居ないと思う」
「そうか?」
「そうだ」

 俺達は方向性が決まり、時間的にはまだ余裕がありそうなので、先に3組の集まっているところに向かった。
 3組の集まり近づくと、シアが走ってきてライにダイブ。ライはシアを受け止めた。そして、シアに続いてやってきたのが、ディルとディルに抱かれて運ばれて来たリアだった。

「ルル、なんの用?」
「顔合わせを先にしといた方が、動きやすいだろ。それと、どんな作戦なのかを聞きに来た」
「特に、決まってない。ルル達は?」
「2人で突撃、残りは援護って作戦」
「邪魔には、ならなそう。で、セリア姉さんを、最初に、倒す」
「そういえば、リアちゃんのお姉様が2組なんでしたね。私も、お手伝い致しましょうか?」
「その事なんだけど、姉さんには俺とリアの2人だけで行きたいんだ。事情は、ライに聞いて欲しい。
「そうですか、分かりました。3組の全員に、セリアさんには向かわない様に言っておきます」
「ありがとう、助かるよ」

『さ〜て、10分が経ったよ。この10分間は色々あったね〜、作戦会議や交渉、準備運動など各自備えは万全みたいだね。それじゃあ、始めるようか。1.2組対3.4組の争奪戦を始める。勝ちを目指して頑張ってね』

 話し終わると、開始を知らせるゴングが鳴る。
 ゴングが鳴るとライとシアは、ライの空間操作により1組の前に移動した。それに続く様にしてディルと3組が向かい、1組対3組とライみたいな形で乱戦になる。
 2組がその乱戦に参加しようとするが、ディルの魔法と4組の援護班により参加が出来て居ない状態になる。
 パッと見た感じだと、1組と3組は大半が近接戦だ。大半がと言った理由は、チラホラ魔法が見えたりしているからだ。また、2組は魔法による援護と、4組に向けて魔法を撃つ形になった。4組に直接行かないのは、距離がある事と飛んで来る魔法が多いからだろう。
 そして、ある程度すると2組は魔法による1組の援護が基本となった。だから、2.4組が1.3組を援護する形になり、戦闘は進んでいく。

 乱戦から少し離れた場所に1人立っているのが見える。1組より厄介な相手であろう、セリア・レビュートだ。
 俺とリアは近づいていき、3m程離れた位置に立つ。

「ルルとリアちゃんは、向こうの乱戦に紛れなくていいのかな?2人が入ったら、すぐに終わると思うけど」
「姉さんのステータスを知ってるから、早めに倒しとかないと面倒な事になるのは、わかってるから」
「障壁、貼り放題、壊すのしんどい」
「ルルとリアちゃん相手に、障壁1枚で戦うのはちょっとしんどいんだけどな〜」
「感情操作を使わずにギリギリだっていうのに、今回は全力みたいなものだろ。障壁分ぐらいは、ハンデを貰わないと」
「多重展開が可能で高耐久、しかも姉さんはすり抜け可能の障壁、1重でもきついのに2重とか勝ち目が少な過ぎるだろ」
「勝ち目が無い、とは言わないのね」
「まぁな、俺の固有スキルは知ってるだろ、姉さん?」
「相手の倍になるだったっけ、十分強いと思うけど?」
「障壁があれば、ノーダメージだろ」
「リアちゃんがいれば、ダメージは入るわよ」
「リアの固有スキルは、回数制限があるだろ」
「そういえば、その固有スキル以外、リアちゃんのステータス知らないや。後で見せてよ」
「わかった」

 リアのステータスは家の中だと、俺と親父しか知らない。隠していたとかではなく、ただタイミングが無かった為である。

「会話してる間に、向こうの乱戦は終わったみたいだよ」

 セリア姉さんの言葉で俺はそちらを向く。
 そこでは、4組の生徒により札を回収されて転移して行く1.2組の生徒の姿があった。どうやら、全員気絶しているようで動いていない。少し離れたところには、魔力切れでか気絶している4組の生徒がかなりいる。
 立っている生徒の中に、ライとシアの姿がない為少し探したが、気絶している生徒の中に見つけた。疲労か相打ちかで気絶したのだろう。まぁ、2人で1組の大半の生徒を相手取ったのだ、かなり疲れただろう。

「向こうは決着がついたみたいだね、予想よりも早かったね」
「ライ達が、がかなり頑張ったみたいだからね。これなら、俺も向こうに向かった方が良かったかな」
「私的には、ルル達がいない方が集中して障壁作りに励めるんだけど。もしくは、抱いてる状態か」
「抱いてる状態だと、即座に終わらせれるんだが」
「密着させてる状態だとしても、障壁は作れるからね。雑談はここまでにして、私達も始めようか」

 姉さんとの戦いが始まろうしている。

コメント

  • ハルキチ

    とても、面白いです!時々誤字があったり俺自身の頭の悪さで読めないじがありますがとても楽しませて頂いてます!!

    5
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