異世界でみんなの飯テロ保護してます!

雪見だいふく

もう、抱きつかれるなんて気にしない。 ――それが、ハゲであろうとも……。

 ……しばく。しばく。
 俺の怒りは頂点に達し、頭には角が生えているような気分になっていた。

「続けよっかぁー」

 と、俺は不気味に微笑む。
 悪か正義かと聞かれたら、悪だ。

「スキル!『焦がし焼きマスター』」

 相手のズボンが燃え始める。

「そんなに、俺としたいのか?! だから、ズボンを……」
「顔を赤くしてんじゃねぇ! 気持ち悪い!」

 遠くから見ても分かる。突起物が明らかに勃っていた。

「ドゥフッフゥー!」

 こいつに捕まったら、間違いなく死ぬ……! 性的な意味でっ!
 だが、男だからこそ、分かることもある。いや、女でも分かるとは思うけど。
 ……弱点をターゲットを分かりやすくしてくれてんだ。だったら、それをぶっ倒すだけだ!
 俺は後ろを振り向き、右足に力を加える。そして、左側の足を支点にして……。

「君のは貰……ゲフォッ!」

 俺の回し蹴りが華麗に炸裂した。

「「「「だ、大丈夫か!? だが……お前のおかげで……」」」」

『ナイス! パンチラ!』

 ……。もう恥ずかしがっている場合じゃない。こいつらは、マジでしばき倒さないとやばい。

「次は誰だ? さっさと来い!」

「「「「何言ってるんですかー。まだ、そいつは生きてるでしょ?」」」」

「くうっ!! 最高だぜ! 女の子にいれられるキックは、たまらねぇ!」

 な、何だよ。こいつら無敵か!? おっぱおビームを当てないと、やっぱり勝てないかのか!?
 こ、こうなったら……。ゼロ距離とかで、決めるしかないな。

「もう一発くれよー!!」

 そう言い、突っ込んでくる。俺は、作戦を決めたので、あえて何もしない。
 ただ、突っ立っているだけだ。

「おや? 止まるってことは決意の示しかな!?」

 そう言うと、突起物を突き立て襲いかかってくる。恐怖でしかない。
 そして、俺に抱きつくように飛び込んできた。
 両手を広げて、抱きつく体制を作る。

 むぎゅううううう

 男の気持ち悪い体が、自分に接する。

「……もう、我慢出来ないよ」
「気持ち悪いんだよぉぉぉ!! おっぱおビーム!!」

 ……自分の体を犠牲におっぱおビームを打ち込む事が出来た……。
 これは、絶対に倒した。ものすごく強い電気を浴びたように、その場に跳ねて、動かなくなる。

「人生……悔いなし」

 そんな声が聞こえた気がした。

「さぁ、次は誰だ?」


 その後も、俺は、自分の体を多少犠牲にし、キモ男五人をビームでぶっ倒した。

「男の体を取り戻して……風呂に入りたい」

 その願いを掲げて、城へとバイクで急ぎめに向かった。
 城内へと、何とか戻って来れた俺は、ペコ女王を探す。
 あ……いた! あんな所で町人の避難を。

「ペコ女王!」
「……? 敵ならば、何が狙いか話せ」

 と、首に刀を突き付けられる。
 周りもどよめき始める。

「ち、違います。少し、別のところで話がしたいんですが……」
「内容次第では、殺されると思え」
「は、はいっ!?」

 声が裏返り、更に高くなる。
 俺はペコ女王を、あまり人気が無いところへ連れていく。

「話ってのは何だ? 暗殺なら、ここでお前が殺されるから、覚悟しとけ」
「ち、違います! ペコ女王が来ないと、負けます! 確実に……。壮大な戦力で攻めてきているので……身体強化をしないと……!」
「その前にお前は誰だ?」
「……恥ずかしいんですが、俺は一です。誰にも言わないでくださいよ?!」
「敵にやられて、そうなったと……?」
「そうなんてす!」
「なら、そいつはお前が倒せ。この城内の人間達は私が何とかしておく……。だから、先に守っておけ!!」
「はいっ!」

 俺は城の前にいる、兵士達と共に構えて、適を迎え打つ、準備を始める。

「お、おい。この美女は誰だ?」

 と、周りが騒ぎ始める。

「通りすがりの助け人です」
「……こんな、可愛い人に守られてたまるかぁ! 全員、本気で迎え打つぞ!」

「「「「「「「「「「おおおおおお!!!!」」」」」」」」」」

 この姿になってから、男からの人気が凄いような……。鏡は、まだ、見れいないし。どんな顔なんだろう。

「第一守備班! 全軍撤退です!」

 様々な所が抜かれていっているそうだ。明らかに劣勢らしい。
 恐らく、残っているのはエミリーのようなチート持ちがいるような所くらいだろう。

 ……。大きなものが動くような強い音が聞こえ、地均しのようなものも起こる。

「私が戦場に出たからには安心しろ! 絶対に勝ちへと導いてみせる!」

「「「「「「おおおおおお!!」」」」」」

 でかい乗り物に立ち、ペコ女王がやってきた。
 あの、身体強化を受ければ、今の俺なら、一掃出来るくらいに強くなるぜ……。

「敵軍前身! 劣勢です!」

「よし! 絶対に守ってみせろ!」

「おおおおおお!!」

 俺も一緒に叫び、城を守ることと体を取り戻すことを心に誓った。

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