異世界でみんなの飯テロ保護してます!
ラブコメか!?
扉を開けると風が吹きこんできた。外は花びらがひらりはらりと舞っていて美しく可憐だ。なに、このラブコメ展開!
しかも、色々とおかしいだろ! この部屋は5階のはず。それなのに、花びらが舞ってるって……この見えない木はどんだけ大きいんだよ!
そして、長髪の人が髪をなびかせこちらを振り向いた。
すると、彼女は驚いたような表情をした。
「……! どうしたんですか? 一さん」
「す、鈴奈さん!? こんなに朝早くに……」
「みんなのためにお弁当作ってたんです」
な、なんだこの萌シーン! 彼女はおにぎりを握りながら笑って答えている。
「あの、もし良かったらなんですけど私と一緒にお弁当、作りませんか?」
「もちろんです!」
彼女としっかり話すのは久しぶりな気がする。なんか、楽しみだなー! これは良くあるいい展開ってやつだ。緊張しないで普通に話せるといいんだけどなぁ……。
俺は弁当を作ろうと手を洗う。洗い終わり、料理が置いてある机に目を向けると、卵焼き、アスパラの『キャベツ』巻き!? 唐揚げが作られていた。
もちろん、今彼女がラップに包んで握っているおにぎりも。
「ここの街って本当に野菜しかなくて大変なんですよ……」
「ですよね。他の街はなにかしら輸入してたりするのにここは本当にほとんど野菜だけですからね……」
予想通り作るのは難しいようだ。
「ちなみに、この唐揚げの中身はなんですか?」
「それは、高野豆腐で作っているんですよ」
「テレビで確かに見たことがあります。高野豆腐だか豆腐が肉の代わりになるー。みたいなやつ」
「それを参考にしてみたんです。あ、一さんもおにぎり握ってもらえますか?」
「喜んで」
よし! 既に鈴奈さんのおにぎりの形めちゃくちゃ綺麗だけど良い感じのおにぎり作ってモテてやるぜ!
「じゃあ、この具材を使って握ればいいんですね?」
俺はあちらの世界でもよく見たような野沢菜のふりかけと米を近くに置き、米を茶碗に入れて、そこからラップで包み握り始める。
俺は握りながら鈴奈さんに話しかける。
「鈴奈さん。そろそろ敬語やめませんか? 俺達、そろそろ喋り合える仲だと思うし」
彼女は顔を赤くしながら近くにあった壁を頭で何度も叩いていた。
アニメとかで良くあるけど本当にあるんだな……アニメとかなら萌えるけど実際になるとかなり怖いな。
「鈴奈さん落ち着いてください! 壁が壊れます! 頭から流血しますって!」
俺は必死に止める。とりあえず、おにぎりを置いて。
「……私、そういうの初めてで、その嬉しくって」
「でも、鈴奈さんめちゃくちゃ綺麗ですよ。同級生にいたならすぐお近づきになりたいくらいに」
「自分で言うのもなんだけど、それのせい……なのかな。私、こんな感じで静かでしょ? だから、凛としてて近づきにくいって言うのかな。けれど、男子にはモテてたから、女子からもあまり好かれてなくて……」
この人も結構大変だったんだな。
俺は彼女の柔らかい髪を優しく撫でる。
「あ……ごめん! 悪気はなかったっていうか、その」
彼女は涙ながらに笑い、
「嬉しい……これからもよろしくね!」
俺達は手を再び洗い、おにぎりを握っていた。
俺は陽葵さんの愚痴を鈴奈さんに話しまくっていた。これだと、まるでガールズトークじゃないか! しかも、女子から嫌われてた人に女性の愚痴を言うとか……今考えれば馬鹿じゃね? と、思った。
俺はおにぎりを1つ握り終わった、タイミングでこの会話を中断した。
おにぎりの出来は……まぁ、いいだろう。鈴奈さんのは完璧だったけど。
「……ふふっ」
「鈴奈、どうした?」
「形っ……ぷぷっ。悪すぎ! しょうがないなぁ、教えてあげよう!」
と、鈴奈は米を炊飯器から取り出し、一連の作業をし、ラップに包んだ米を俺の手に優しく置き、俺の後ろに回った。
すると、彼女は俺の手の上から自分の手を乗せた。彼女はおにぎりが見えるように横からひょこっと顔を出し、俺の顔を見て話しかけてくる。
「おにぎりはね、丸く作って徐々に形を整えるの」
俺は、丸く作るように力を入れて握る。
「だーめ! 力入れすぎだよー」
と、俺の脇腹をつつく。
「やめろー! 力が抜けておにぎり落としちゃいますって」
「あ、そうだね。へへ。力を入れるのは下の手の親指を除いた4本だけね? 外側だけ形が整うようにして、何回か回転させておにぎりをだんだん三角にして……はい、出来上がりっ!」
俺の手にはとても綺麗な形のおにぎりがあった。
「出来たー!!」
「出来て良かった。えへへ」
「教えてくれてありがとな」
「他の料理も教えてあげよっか?」
「お願いします!」
これ、結局、1人で作った方が早くね? とも、思ったが彼女が手取り足取り教えてくれたので俺も早く覚えることが出来た。もちろん、自分1人で出来たのもあったけど。
俺達は無事にお弁当を完成させた。
「出来たー!」
「やりましたね!」
これで、お弁当も完璧です!
俺が時間を確認すると5時半を指していた。
「時間とか聞いてないんだけど……」
「俺もだ……なんか、無計画すぎない?」
「だね……8時くらいに行くのかな?」
「まぁ、7時には叩き起しましょう。弁当はどっちが持っておきます?」
「頼んでもいい?」
「了解!」
「あ、そうだ! 早めに朝食を一緒に食べない?」
「鈴奈と話すの楽しいからもちろん!」
その後、 俺達はゆっくり朝食を食べながら7時まで会話をし、7時になったので3人を叩き起しに行った。まぁ、陽葵さん以外は起きていたけど。
翼に関しては格ゲーしてたけど。って、格ゲー!? 遠足やめませんか?
まぁいい。
俺達は鈴奈さんと決めた丁度良さそうな時間。8時半に行くよう、3人に呼びかけ、城の前に集合をかけた。
それから、8時半になり俺達5人は全員集合した。
「ほら! 陽葵さんだって行きたいって言ってたんだから起きてくださーい」
「……眠い。もう30分……」
「まぁ、行こうぜ!」
遂に遠足の時間になった!
あれ、俺も楽しみにしてる。
取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術
カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ リーフターン 玉ねぎボンバー
迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経
おトイレの付き添い 遊園地の支配
つまようじ回避マン
お色家 変装『舞妓』
地球のゲームでもあったようなレベルの煽り 
演技『狂人』 主人公補正 騙される弱抵抗力
しかも、色々とおかしいだろ! この部屋は5階のはず。それなのに、花びらが舞ってるって……この見えない木はどんだけ大きいんだよ!
そして、長髪の人が髪をなびかせこちらを振り向いた。
すると、彼女は驚いたような表情をした。
「……! どうしたんですか? 一さん」
「す、鈴奈さん!? こんなに朝早くに……」
「みんなのためにお弁当作ってたんです」
な、なんだこの萌シーン! 彼女はおにぎりを握りながら笑って答えている。
「あの、もし良かったらなんですけど私と一緒にお弁当、作りませんか?」
「もちろんです!」
彼女としっかり話すのは久しぶりな気がする。なんか、楽しみだなー! これは良くあるいい展開ってやつだ。緊張しないで普通に話せるといいんだけどなぁ……。
俺は弁当を作ろうと手を洗う。洗い終わり、料理が置いてある机に目を向けると、卵焼き、アスパラの『キャベツ』巻き!? 唐揚げが作られていた。
もちろん、今彼女がラップに包んで握っているおにぎりも。
「ここの街って本当に野菜しかなくて大変なんですよ……」
「ですよね。他の街はなにかしら輸入してたりするのにここは本当にほとんど野菜だけですからね……」
予想通り作るのは難しいようだ。
「ちなみに、この唐揚げの中身はなんですか?」
「それは、高野豆腐で作っているんですよ」
「テレビで確かに見たことがあります。高野豆腐だか豆腐が肉の代わりになるー。みたいなやつ」
「それを参考にしてみたんです。あ、一さんもおにぎり握ってもらえますか?」
「喜んで」
よし! 既に鈴奈さんのおにぎりの形めちゃくちゃ綺麗だけど良い感じのおにぎり作ってモテてやるぜ!
「じゃあ、この具材を使って握ればいいんですね?」
俺はあちらの世界でもよく見たような野沢菜のふりかけと米を近くに置き、米を茶碗に入れて、そこからラップで包み握り始める。
俺は握りながら鈴奈さんに話しかける。
「鈴奈さん。そろそろ敬語やめませんか? 俺達、そろそろ喋り合える仲だと思うし」
彼女は顔を赤くしながら近くにあった壁を頭で何度も叩いていた。
アニメとかで良くあるけど本当にあるんだな……アニメとかなら萌えるけど実際になるとかなり怖いな。
「鈴奈さん落ち着いてください! 壁が壊れます! 頭から流血しますって!」
俺は必死に止める。とりあえず、おにぎりを置いて。
「……私、そういうの初めてで、その嬉しくって」
「でも、鈴奈さんめちゃくちゃ綺麗ですよ。同級生にいたならすぐお近づきになりたいくらいに」
「自分で言うのもなんだけど、それのせい……なのかな。私、こんな感じで静かでしょ? だから、凛としてて近づきにくいって言うのかな。けれど、男子にはモテてたから、女子からもあまり好かれてなくて……」
この人も結構大変だったんだな。
俺は彼女の柔らかい髪を優しく撫でる。
「あ……ごめん! 悪気はなかったっていうか、その」
彼女は涙ながらに笑い、
「嬉しい……これからもよろしくね!」
俺達は手を再び洗い、おにぎりを握っていた。
俺は陽葵さんの愚痴を鈴奈さんに話しまくっていた。これだと、まるでガールズトークじゃないか! しかも、女子から嫌われてた人に女性の愚痴を言うとか……今考えれば馬鹿じゃね? と、思った。
俺はおにぎりを1つ握り終わった、タイミングでこの会話を中断した。
おにぎりの出来は……まぁ、いいだろう。鈴奈さんのは完璧だったけど。
「……ふふっ」
「鈴奈、どうした?」
「形っ……ぷぷっ。悪すぎ! しょうがないなぁ、教えてあげよう!」
と、鈴奈は米を炊飯器から取り出し、一連の作業をし、ラップに包んだ米を俺の手に優しく置き、俺の後ろに回った。
すると、彼女は俺の手の上から自分の手を乗せた。彼女はおにぎりが見えるように横からひょこっと顔を出し、俺の顔を見て話しかけてくる。
「おにぎりはね、丸く作って徐々に形を整えるの」
俺は、丸く作るように力を入れて握る。
「だーめ! 力入れすぎだよー」
と、俺の脇腹をつつく。
「やめろー! 力が抜けておにぎり落としちゃいますって」
「あ、そうだね。へへ。力を入れるのは下の手の親指を除いた4本だけね? 外側だけ形が整うようにして、何回か回転させておにぎりをだんだん三角にして……はい、出来上がりっ!」
俺の手にはとても綺麗な形のおにぎりがあった。
「出来たー!!」
「出来て良かった。えへへ」
「教えてくれてありがとな」
「他の料理も教えてあげよっか?」
「お願いします!」
これ、結局、1人で作った方が早くね? とも、思ったが彼女が手取り足取り教えてくれたので俺も早く覚えることが出来た。もちろん、自分1人で出来たのもあったけど。
俺達は無事にお弁当を完成させた。
「出来たー!」
「やりましたね!」
これで、お弁当も完璧です!
俺が時間を確認すると5時半を指していた。
「時間とか聞いてないんだけど……」
「俺もだ……なんか、無計画すぎない?」
「だね……8時くらいに行くのかな?」
「まぁ、7時には叩き起しましょう。弁当はどっちが持っておきます?」
「頼んでもいい?」
「了解!」
「あ、そうだ! 早めに朝食を一緒に食べない?」
「鈴奈と話すの楽しいからもちろん!」
その後、 俺達はゆっくり朝食を食べながら7時まで会話をし、7時になったので3人を叩き起しに行った。まぁ、陽葵さん以外は起きていたけど。
翼に関しては格ゲーしてたけど。って、格ゲー!? 遠足やめませんか?
まぁいい。
俺達は鈴奈さんと決めた丁度良さそうな時間。8時半に行くよう、3人に呼びかけ、城の前に集合をかけた。
それから、8時半になり俺達5人は全員集合した。
「ほら! 陽葵さんだって行きたいって言ってたんだから起きてくださーい」
「……眠い。もう30分……」
「まぁ、行こうぜ!」
遂に遠足の時間になった!
あれ、俺も楽しみにしてる。
取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術
カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ リーフターン 玉ねぎボンバー
迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経
おトイレの付き添い 遊園地の支配
つまようじ回避マン
お色家 変装『舞妓』
地球のゲームでもあったようなレベルの煽り 
演技『狂人』 主人公補正 騙される弱抵抗力
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