異世界でみんなの飯テロ保護してます!
牢からの逃走
俺は理不尽な理由で捕まりました。
なので、脱出します。
「おい。お前ら作戦はこうだ。俺がまずここから脱出する。鍵をまとめて持っている警備兵が牢から出たところにいる。俺がそいつの後頭部をぶん殴って鍵を盗むから、そのまま全員で脱出だ」
……作戦もクソもねぇ。そのままじゃねぇか! しかも、この男本当に逃走通路を確保してあるなら1人で逃げた方が早いじゃん。
「でも、警備兵が起きてこちらを向いてたらどうするんだ?しかも、前を向いていたところで後頭部なんてぶん殴れるのか?」
「俺のスキルは肉だ。扉ごと破壊する」
「いやいやいや!なら、俺だって肉だ」
「俺は身体強化が出来る肉系スキルだ。ちなみに馬だ」
「馬?そんなんで何が出来るんだよ……」
何故だか他の人が俺を睨んできた。
「は?お前何言ってるのよ。競馬見たことないの?馬の脚力は凄いわよ?」
柄の悪い女が俺に向けて殺気を放ってきた。
「まぁまぁ、簡単に言うなら脚力を腕に付着してバーンだ」
バーンって、めっちゃ分かりにくいな。
「というより、バーンが出来るなら、この、鉄骨を破ればいいんじゃないか?」
「その手があったか! よし。バーンの音で警備兵が来ると思われる。だから、バーンってなったら気をつけろ」
「バーンって言いたいだけだろ!」
脱出を試みるのはたまたまここの通路にいた8人。俺を含めて男6人、女2人だ。
牢獄の形状は縦に通路のように伸びていて左右に分かれている。入る時に見た感じ10列くらいあったがここは手間から4番目だ。
そして、俺はその8列の中で一番奥に入れられている。
警備兵は出口兼入口の扉の前後に2人ずつしか今はいないだろう。
まぁ、結局は脱出経路を用意した男(馬男とでも呼ぼう)の努力は無駄になるんだけど。どうせ、そこから通るくらいなら警備兵4人を気絶させる方が楽だし。
馬男は静かに右腕にスキルを付着させる。
男は腰を落とすとか、そういうモーション無しに扉を破壊する。
バーン
「今のはなんだ!」
警備兵が走ってくる音がする。
バーン
俺の扉が開かれた。
「お前ら!何をしている!」
男はマイクに小声で何か話していた。
「兄ちゃん、とりあえずこいつを足止めしてくれ。俺は『逃げる』!」
ん?俺の耳ぶっ壊れたかな。
案の定、ここの牢獄一連がざわついた。「なんだよ」や「ふざけるな」と、言った声。
だが、それを1番思っているのは少なくとも俺だ。
「まず、そいつから確保しろ!」
「あの、誤解です! 俺は共犯でも何でもないんです! 勝手に牢を開けられて『何事だ?』と、思って牢から出たら捕まったんです。全部いなくなったあいつなんですぅ。信じてください!」
俺は泣きわめく。
すると、1人の警備兵を残し、他の警備兵が馬男を追う。
いや……これは、チャンスじゃないか?こんな話を聞かない奴らに捕まったところで、また、罪が増えるだけ。なら、逃げてやる。
「うるさい! なら、早く牢に戻れ」
「わかりました……」
俺はスキルを放つ。
『リーフターン』
「貴様! 何をする!」
「うるさいなぁ。ちょっと黙ってて貰おうか!」
『山葵鼻詰め』
警備兵は気絶した。
これは主人公として如何なものなのだろうか。とも、思ったが、まぁいいだろう。
「私達も出してくれ。頼む!」
と、牢の中で土下座をする。
悪い気分ではない。助けてやりたい気持ちはあるが鍵がないので、
「悪いな。助けてやりたいけど鍵がない。大人しく罪を償え」
そして、俺はそのまま普通の出口から牢獄を後にした。
通路はジグザグだが一直線だった。
俺はそこを直進する。
一応、ここ辺りに玉ねぎでも置いておくか。
足止め程度にスキル『玉ねぎボンバー』を後ろにしておく。
ちなみにこのスキルは玉ねぎを大量に出す。それだけの技だ。だが、単純故に使い勝手がいいことに気づいた。
しばらくすると階段が見えてきた。
円状でぐるぐる回って登るタイプの階段だ。
恐らくここを抜ければ何処かには出れるだろう。
階段が終わると扉が見えた。ここを開ければ……とも、思ったがここまで順調すぎて逆に怖い。
俺はここで止まったところでどうしようもないので扉を開けた。
そこは何だか普通の世界でいうところの交番みたいな所というより、1階で見た場所に繋がっていた。
ネームプレートに『芋男』と書かれた人は『緊急事態だ!』とか、言われてた割に寝るなんて凄い神経だ。
だが、この謎の『主人公補正』のおかげで助かった。
それより、人がなんだか少なくないか……?
それどころではなかったので気にしていなかったが爆発音が更に増しているような気がする。
俺は気になり1番近くの出口から外に出た。
取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術
カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ リーフターン 玉ねぎボンバー
迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経
おトイレの付き添い 遊園地の支配
つまようじ回避マン
お色家 変装『舞妓』
地球のゲームでもあったようなレベルの煽り 
演技『狂人』 主人公補正 騙される弱抵抗力
なので、脱出します。
「おい。お前ら作戦はこうだ。俺がまずここから脱出する。鍵をまとめて持っている警備兵が牢から出たところにいる。俺がそいつの後頭部をぶん殴って鍵を盗むから、そのまま全員で脱出だ」
……作戦もクソもねぇ。そのままじゃねぇか! しかも、この男本当に逃走通路を確保してあるなら1人で逃げた方が早いじゃん。
「でも、警備兵が起きてこちらを向いてたらどうするんだ?しかも、前を向いていたところで後頭部なんてぶん殴れるのか?」
「俺のスキルは肉だ。扉ごと破壊する」
「いやいやいや!なら、俺だって肉だ」
「俺は身体強化が出来る肉系スキルだ。ちなみに馬だ」
「馬?そんなんで何が出来るんだよ……」
何故だか他の人が俺を睨んできた。
「は?お前何言ってるのよ。競馬見たことないの?馬の脚力は凄いわよ?」
柄の悪い女が俺に向けて殺気を放ってきた。
「まぁまぁ、簡単に言うなら脚力を腕に付着してバーンだ」
バーンって、めっちゃ分かりにくいな。
「というより、バーンが出来るなら、この、鉄骨を破ればいいんじゃないか?」
「その手があったか! よし。バーンの音で警備兵が来ると思われる。だから、バーンってなったら気をつけろ」
「バーンって言いたいだけだろ!」
脱出を試みるのはたまたまここの通路にいた8人。俺を含めて男6人、女2人だ。
牢獄の形状は縦に通路のように伸びていて左右に分かれている。入る時に見た感じ10列くらいあったがここは手間から4番目だ。
そして、俺はその8列の中で一番奥に入れられている。
警備兵は出口兼入口の扉の前後に2人ずつしか今はいないだろう。
まぁ、結局は脱出経路を用意した男(馬男とでも呼ぼう)の努力は無駄になるんだけど。どうせ、そこから通るくらいなら警備兵4人を気絶させる方が楽だし。
馬男は静かに右腕にスキルを付着させる。
男は腰を落とすとか、そういうモーション無しに扉を破壊する。
バーン
「今のはなんだ!」
警備兵が走ってくる音がする。
バーン
俺の扉が開かれた。
「お前ら!何をしている!」
男はマイクに小声で何か話していた。
「兄ちゃん、とりあえずこいつを足止めしてくれ。俺は『逃げる』!」
ん?俺の耳ぶっ壊れたかな。
案の定、ここの牢獄一連がざわついた。「なんだよ」や「ふざけるな」と、言った声。
だが、それを1番思っているのは少なくとも俺だ。
「まず、そいつから確保しろ!」
「あの、誤解です! 俺は共犯でも何でもないんです! 勝手に牢を開けられて『何事だ?』と、思って牢から出たら捕まったんです。全部いなくなったあいつなんですぅ。信じてください!」
俺は泣きわめく。
すると、1人の警備兵を残し、他の警備兵が馬男を追う。
いや……これは、チャンスじゃないか?こんな話を聞かない奴らに捕まったところで、また、罪が増えるだけ。なら、逃げてやる。
「うるさい! なら、早く牢に戻れ」
「わかりました……」
俺はスキルを放つ。
『リーフターン』
「貴様! 何をする!」
「うるさいなぁ。ちょっと黙ってて貰おうか!」
『山葵鼻詰め』
警備兵は気絶した。
これは主人公として如何なものなのだろうか。とも、思ったが、まぁいいだろう。
「私達も出してくれ。頼む!」
と、牢の中で土下座をする。
悪い気分ではない。助けてやりたい気持ちはあるが鍵がないので、
「悪いな。助けてやりたいけど鍵がない。大人しく罪を償え」
そして、俺はそのまま普通の出口から牢獄を後にした。
通路はジグザグだが一直線だった。
俺はそこを直進する。
一応、ここ辺りに玉ねぎでも置いておくか。
足止め程度にスキル『玉ねぎボンバー』を後ろにしておく。
ちなみにこのスキルは玉ねぎを大量に出す。それだけの技だ。だが、単純故に使い勝手がいいことに気づいた。
しばらくすると階段が見えてきた。
円状でぐるぐる回って登るタイプの階段だ。
恐らくここを抜ければ何処かには出れるだろう。
階段が終わると扉が見えた。ここを開ければ……とも、思ったがここまで順調すぎて逆に怖い。
俺はここで止まったところでどうしようもないので扉を開けた。
そこは何だか普通の世界でいうところの交番みたいな所というより、1階で見た場所に繋がっていた。
ネームプレートに『芋男』と書かれた人は『緊急事態だ!』とか、言われてた割に寝るなんて凄い神経だ。
だが、この謎の『主人公補正』のおかげで助かった。
それより、人がなんだか少なくないか……?
それどころではなかったので気にしていなかったが爆発音が更に増しているような気がする。
俺は気になり1番近くの出口から外に出た。
取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術
カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ リーフターン 玉ねぎボンバー
迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経
おトイレの付き添い 遊園地の支配
つまようじ回避マン
お色家 変装『舞妓』
地球のゲームでもあったようなレベルの煽り 
演技『狂人』 主人公補正 騙される弱抵抗力
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
2
-
-
124
-
-
6
-
-
149
-
-
768
-
-
70810
-
-
58
-
-
1
-
-
127
コメント