僕と最強幼女と狂った世界

土佐 牛乳

俺たちの戦いはこれからだった。   土佐牛乳先生の次話をご期待ください



「やはり来たな、親玉」

 スタフェリアの目の前に立っているのは、一人の男であった。それは赤子を捻るようにして、スタフェリアの攻撃をしっかりと片手一本で受け止めており、まさに万物の攻撃は全て効かないというそれは、神聖なる力の使い手でああったことはスタフェリアは気づいた。しかし彼女の考えていたこと。つまりは、こいつは、神祖なる者たちの親玉ではないかととの考えであった。その推測は後にして半分が正解であり、もう半分は、不正解でああるということがわかるようになる。

「こりゃどうもスタフェリアさん、先ほどは驚かせてしまったよ」スタフェリアに小さくお辞儀をして、
「そう俺は仕切り人であり、この世界のコマ割り人間でもあるのさ。まあ一族の中で唯一俺だけは世界を一つの漫画として捉えているだけだけれどね」上機嫌のように彼は、そう答えると、視界を後ろの神祖の男へと移した。

「ほう……ではなぜこの場に現れたのじゃ? いままでは手出しはしなかったじゃろうに」

 右手のオーラを鎮めさせ、彼女は相座時之氏守刄にそう聞いた。

「あら君にしては察しが悪いねえ。そりゃなんたって弱い者いじめを眺めているのは俺のワークには合わないからさ。それと俺は取り仕切るのが役割であって、今回のように特別な場合以外は彼らの手出しはしないさ」

 やれやれと頭を振りながら、手を横に出していた。
 体に自由が戻った神祖の男は、腰が抜けるようにしてその場に座り込んだ。そして騒ぎ立てるように質問をする。「あ、あなたが、ジェネレイターズだったのですか!?」
 いままでの厳格な顔立ち、性格を全て裏切るような、健気なその振る舞いまるで人格が入れ替わったようにその男は変わっていた。

「そうだよ、正確には力のラベルごとの戦いを取り仕切る役割を持った者だけれどね。あとそうだな、次世代の主人公を作るためにかなあ」と言い、人数が多いだけはダメだ。力の配分が悪かったようだねと言うと、顎を触って数秒ほど何か考え事をして、急に思い出したかのように、神祖を自称していた男を見直すと「君。一七八九番、アダムス候補のST-2008、通称佐部タスクの複合体にしては、そこそこの評価をあげよう」相座時之氏守刄は指先で、顎を舐めるようにして触るとこういった。

「この俺、相座時之氏守刄が君の行動に栄誉を与え一つの質問をする。その魂の来世はどうするんだい?」

 まるでここ一体を取り仕切るような神のように、それは手で広げるように、それは、世界を祝福しているかのように、一人の男へと対話を始めていた。

「スタフェリア! こりゃ一体どうなってるんだよ! 意味がわからないよ」

 一通りの会話を聞いていた夜久が、その身を先走りに、彼女へと駆け質問をした。それを妨げるように膝待ついていた男は発した。

「ゥック、私を……私はどうなってもいい! だからあの子をッ!!」

 その男性は、急に全ての悲しみを吐き出したかのような顔になり、言葉は悲壮と現実の怒りで満ち溢れていた。

「やりなおすチャンスをあげる。だからまた頑張るんだいいね?」

「はいッ!」

「いい返事だ。君が幸せを、その子の幸せを運命から勝ち取るんだ。ここまで来たからにはやれるさ」
 泣きわめく男の背中をさする場面を見て、夜久は、この男に嫌な男であると思っていたが、しかしながら、このような人柄の男であると驚きながら、この現状に理解が追い付かなかった。それらはこれからわかるようになる。
 そして、蛍の灯のように、一人の男は、主人公は消えていった。

「魂を弄ぶとは、貴様は神にでもなったつもりか?」

 突然と、彼女は彼、相座時之氏守刄に話しかけた。

「弄ぶなんて、俺にはそんな権限はない。だけれど、俺がやらなきゃ、彼の世界では、報われないだろうからね。あ、そうだった一歩進んでいるが、まだ報われはしないんだけど。まあ正しくは俺が軽く世界の収束をいじっているだけさ。ちなみに彼のあのあとの動向、聞きたいかい?」と彼は上機嫌で彼女らに聞いてきた。

「聞きとう無いわい。俗物めが」

 吐き捨てるように彼女は言った。

「そうか…… まあ教えちゃうんだけど。彼は、自身が救おうとしていた者の真実を知って自殺をする。そしてまた一族の手ごまになる。命は回っていくよ。まるで君のもといた世界のようにね」終わらない地獄だと彼はにこやかにそう呟いた。

「意味がわからねえよ! くそったれが、スタフェリア先に俺が仕掛けるッ!」
 ついにプッツンと夜久の頭がショートして激怒したのち、相座時之氏守刄に飛びかかろうとした。そreを彼女は左手で止め、相座時之氏守刄に聞いた。

「それもまた、お前らの言う、『新たなる主人公』とやらのためか?」

「そうだよ、君に勝たないと、いいかげんに始まらない物語もあるんだよね」

「貴様がとりかかれば、ものの10秒で終わるじゃろうに」

「消えていった彼の魂でないとだめなんだよね。こればっかりは」彼は、まったく今回はいいところまでいったのにと気怠そうに呟いた。首をあげ空を見上げると「安心していいよ、僕は君たちに直接手を加えるような真似は、今後一切しない」

 彼は、そうにこやかに言った後、ゆったりと後ろを向いた。

「んじゃ、これから仕事あるし、次はもっと強い神祖を用意するから、また会えたら」

 声を聴いた後には、彼はもう消えていた。



 シーンと神社は静けさが僕の耳から入ってきて……

「あああああああああああああああああ!!」

 僕は、このイライラをこの声に張り上げて表現した。それは二十一文字のセリフとなっていたに違いない。暇がある人は何文字か数えてみてほしい。そして感想欄に書こう!!
  二人は力が抜けたように地面に転がった。
  それを黙って聞いていた彼女は、ツッコミをするかと思ったが、やさしく話しかけた。

「この世にも倒せない相手は、いるということじゃ」

「あの武士男とか?」

「チャラい男もじゃ」

「世界は広いんだな」

「そりゃのう、ワシにもわからんことだらけじゃわい」

「僕なんて、何を言っているのかもう、アリとミジンコレベルのレベル差があったよ」

「たいして変わらんじゃろう」

「そうかあ?」

「そうじゃ」

「この空見てるとさ、思い付いたんだけれど、今日は学校なんだけど」

「そうか、そりゃよかったのう」

「いやいやもうこの時間じゃ間に合わないよ」

「走らんかい」

「いやだよ。休もうしかし体力を温存してたのに戦うことにならなかったとはなあ」

「まあ仕方ない、誰も彼もあのものの登場は予想外じゃったのじゃから」

「そうか、こんなにまで見切り発車な人間がいるか?」

「見切り発車どころか、突撃してレールから外れまくってるわい」

「たしかに人生というレールすら捨てて、この物語書いてそうだもんなあ」

「馬鹿じゃのう。見事に重なり合ってこちとら大変な目にあっているのに」

「まったくだ」

「それよりさ、なんでここの神社草ボーボーになってるんだよ。まるでジャンプの某ギャグ漫画みたいな有様だぜこりゃ」

「ワシの力で、時間を早めたんじゃよ」

「確かにそんな戦闘シーンあった気がするような気もしないでもないな」

「見直さんかいボケなすび」

「何言ってるんだ。お前は。まあ俺もだ」

 いい加減にこの場から立ち上がり、戦闘が一つ終わったあたりで大きく背伸びをした。
  今日は休んで睡眠だぜこら!!





 第二章 完

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