ファンタジー作品に使えるかもしれないふわっとした中世ネタ

パクリ田盗作@カクヨムコン3参戦中

盗賊騎士って?



中世後期銃火器などの発達によって騎士は衰退していったと言われています。
衰退していくと仕事からあぶれた騎士が出てきます。
そういった騎士は盗賊化することもあったようです。


そういった略奪行為をしたら討伐されないのかとおもいますが、騎士にはフェーデと呼ばれる権利を掲げて合法的略奪を行った騎士がいました。
この作品ではこのフェーデを使った合法的略奪行為をする騎士を盗賊騎士と定義します。


フェーデとは何かというと私闘、報復権……わかりやすく言えば紛争をに力ずくで解決することを認める権利でした。
例えばある騎士が侮辱など不当行為を受けて被害を被った。仕返しまたは慰謝料として相手の領土を略奪した。本来なら強盗傷害事件になりますがフェーデを宣言すれば罪になりませんでした。


フェーデは建前的には合法行為でしたが、フェーデの根拠はでっち上げや解決済みの案件に「俺フェーデ案件の被害者親戚なんだけど、納得してない」などと強引にねじ込んだ悪用や拡大解釈が横行しました。



フェーデの対象となるのは都市で、都市が持つ財宝が目的でした。フェーデの際には数多くの騎士や傭兵が集まりました。
なにせ勝てば合法的に略奪できますし、そこで武名を揚げて就職先を確保するなんて騎士もいたのでフェーデの際には声をかけてねというフェーデ同盟もあったと言われています。


フェーデを利用すれば略奪し放題かと言えば、フェーデにはウェアというルールが有りました。
一言で言うなら「文句があるならお互い殴り合え、殴り終えたら仲直りな」という復讐の復讐を放棄するというルールだったそうです。



フェーデの悪用者が多かったため、15世紀末にはカトリック教会の宣言によってフェーデ自体が全面禁止になり、これが騎士の終わりのきっかけの一つと言われています。


騎士階級が盗賊になる理由は他にもあります。
1:非嫡出子で実家を継げない、叙勲のお金を払えない人が盗賊になったりしました。
2:無秩序……中世初期は騎士の誓いなども曖昧でモラルが低く略奪が給料だったなんてことから農民からすれば騎士も盗賊の一種と思っていた時代があったそうです。
3:困窮……貨幣経済についていけず、領地経営破綻した武辺騎士などが盗賊に落ちぶれるということがあったそうです。
4:平和故に騎士が盗賊になるなんてこともありました。戦争が起きなければ出世できず、戦争で捕虜を捉えるのが収入源だった騎士などは困窮して盗賊になったり、フェーデをでっち上げたと言われています。

          

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