ファンタジー作品に使えるかもしれないふわっとした中世ネタ

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異端審問官って?



異端審問官とはキリスト教の非主流派を取り締まる仕事をする教会の役職でした。
職務上時の権力者からほぼ不可侵とも言える権限を得た結果、暴走し恐れられる存在となりました。


さて、異端審問官に捕まれば異端の烙印を押されて激しい拷問の上に火あぶりなんてイメージがありますが、基本異端審問官のお仕事と目的は「異端の教を捨てさせて正当なカトリックに改宗させること」でした。
なので処刑は本当に最後の手段で、刑執行中に改宗の意を述べたら処刑を中断しないといけなかったそうです。


異端審問官は教皇直属の部署だったため、領主、司教、時には国王の権力すら通用しない特別な役職でした。
公示人、刑吏を連れて異端審問の巡回などしたことから、時には公示人や刑吏はお身内の衆なんて呼ばれていました。
ただ、特権があるゆえに法を無視した審問活動や財産没収を目的にした断罪、住人に恐怖を与えるためだけに死者の墓を暴くこともあったそうです。
そんなことされれば周囲との関係は悪化し、暴徒と化した市民が教会に押し入ったり、審問官一行を都市から追い出したり、または殺害するなんて事件もあったそうです。


中世末期になるとヨーロッパ左端にあるスペインにも異端審問組織が生まれました。ただ、スペインの異端審問は教皇ではなく国王に属する機関だったため、異端者を減らすというより、異端をでっち上げて横暴を繰り返し、昨今のファンタジー小説に出てくる主人公に敵対する宗教組織や暴走した異端審問官はこのスペインがモデルではないでしょうか?
実際当時の記録で「ペテロもパウロもスペインの異端審問官からすれば異端にされる」なんて記述がありました、

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